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遊歩のリュックと登山靴

日常の近場の山歩きから縦走登山、「らくらく山歩会」の毎月の例会登山の
山行記。豊かな自然を愛し、大切に守っていきたい。

らくらく山歩会 ’22 // 5月例会 別子銅山を歩く(銅山越えコース)日浦登山口~鹿森ダム

2022-05-16 16:43:54 | 日記

2022.5.15

 早朝発の日帰り県外登山第1弾は愛媛県新居浜市の別子銅山跡を走破する大縦走。計画直後に発覚した『東平までの道路崩壊の為バス運行不能❣』。なんてことだ・・・なんてことだ・・・🤔😢

結果出したルートは「日浦登山口→銅山越え→銅山ヒュッテ→東平→鹿森ダム」を歩き通すこと。

意気揚々と歩き始める人、不安を抱き歩く人。人さまざま、兎に角脱落者や事故や怪我の無いように、ゆっくり完歩するよう、チーム一丸となって頑張って行こう。

 今月の参加者

      

 

日浦登山口から

「マイントピア別子」で登山準備を整え、登山口までのバス移動も大変なこと 高度差700mもあるヘアピンカーブの続く道路を、長さ13mの『日の丸自動車の大型観光バス』が登って行く。ドライバーのミラーからは後続の車が見えていても交す幅員の無い狭い山道。ようやく最高地点「大永山トンネル:標高900m」まで登り詰めて後続を交わし、今度は下りの急カーブ、「あと3cmしか隙間なし」交代のドライバーさんが幅員を確認する様はまさに『手に汗握る』思い、息をのみながら見守って、ようやく難所を脱出🚌 🚍。 後部座席から沸き上がった拍手喝采と共に乗客一同で大拍手

 

走り去っていく日の丸観光のバス🚍様「ありがとうございました」_(._.)_    日浦登山口はいきなりの階段から始まった

  

足谷川の激流がかなり下に見える、登山道はなだらかで歩き易かった。やがて円通寺跡の案内板を確認し、足谷川の支流の橋を渡る。現れたのが「接待館跡」や劇場跡、次から次へと石組みやレンガつくりの遺跡がつづいていた。

       

 

此処は小学校跡、

右岸から左岸にわたり、真新しい建物が有り、登山者の休憩場所かな?と思案。そこに書いてある文字「あと88歩でダイアモンド水」、ならば試しにと数を数えて88歩目、ちょうどダイアモンド水の流れ落ちる筒の前。

ダイアモンド水:地中深くにある、銅鉱石を掘り出す為に掘削中、硬い岩盤に当たり、先端部のダイアモンドが地中に残されたままになっている。湧き出す水はダイアモンドをくぐり抜けているので誰言うとなく『ダイアモンド水』と呼ぶようになったそうな・・・・・。緑色の葉は「キレンゲショウマ」、開花は8月半ば。  

     

11:10 休憩を終えて登山開始。今回のコースは「目出度町コース」を選択。かなりの急登が予想されるが、遺跡が楽しみなコースでもある。(山伏姿のガイドさんチームを追い越して)

  

右下に掛かる橋を渡り、鉄はしごを登れば東延(木方)コースへ。らくらくチームは銅山の盛んな頃の中心街であった目出度(めつた)町コースを選択。右下を流れる渓流が瀬音と共に心地良い。

  

 

此処は裏門地区、此処から先、等高線の幅が狭くなっている。かなりの急登がず~っと先まで伸びている。今回のチームリーダーの山口さんは、長いコンパスでグイグイ登って行く。私は心の中で叫び声をあげている「まってくれ~( ;∀;)

  

 

急登が終わり、今度は道幅も狭まり、次々と橋が架かっている。「両見谷」「美花谷」を渡って行くと、震い石段があり、登って行くと大山積神社跡だった。一段高い所に狛犬が残されていた。

  

                     

神社跡を過ぎても山の斜度はきつく、狭く階段状に整地して住居が点在していたことが想像できる。今は植林されて木々が生い茂っていたが、嘗ては12000~15000人の銅山関係者が暮らしていたとは、到底想像できないほど山肌は荒く、きつい斜面であった。

此処から分岐を右に取り、岩場の斜面を攀じ登り、鉄塔下をくぐって稜線下をトラバース、木方コースへの合流地点まで、広く歩き易い道(牛馬道?)を歩く。ようやく花を見ることが出来た。

   

 足元に咲く、「ギンラン」「ツガザクラ」「トサミツバツツジ」。視界の果てまで広がる四国山脈峰々、此処まで登ってきてホッとする瞬間(〃艸〃)ムフッ 

   

漸く安堵の笑顔、チームリーダ山口さん「ここまで登ってくるの、大変でしたね」。左手には常にコースマップを持ち、標識や目印も見失わないよう、右に左に注意を払い、先へ行っては道を確かめ、戻って来ては素知らぬ素振りで元気に歩く姿。脱帽です(*- -)(*_ _)ペコリ

      

此処はどこの分岐?シッカリ標識と地図を見比べて。そうそう、この下が歓喜抗が二つある広場です。

 

 

牛馬道との出会いの標識。そしてようやく[銅山越え]へ到着で~す!!! 12:20

  

 

銅山越峠上(標高1300m)の広場で、ゆっくり「おにぎり2個」を食べて、ツガザクラの群落を見て元気百倍。

  

 

 

 銅山越えから鹿森ダムへ

 13:10 チームリーダーの「下山開始します」の掛け声とともに銅山越の分岐へ。分岐から銅山ヒュッテへ向けて下山は植林された樹林の中、様々な苔が山肌に張り付き、欝蒼とした雰囲気だった。予定通りにヒュッテに到着できた。「下りは慎重に、膝や足に負担が掛からないようゆっくり。ゆっくり」それにしても、変化の無い緩やかな下り坂。途中の分岐を右に行くと「銅山ヒュッテ」。

      

 苔の森の中、幾種類もの苔が密生している様は、ただただ感嘆するばかり。この静かな森の中を気持ちよく歩けるのも、わが身が健康であり、心も穏やかなこと。古の頃から別子銅山で働いていた労働者や、家族、そしてそこを取り仕切っていた経営者らが動力に頼ることなく歩いたこの道、いったい何万人の人たちがこの石畳を歩いたことでしょう。

下山道は途中で二手に分かれる分岐が有る。左は「馬の背」コース。右は「銅山ヒュッテ」経由の柳谷コース。山口リーダーの事前調査と現地聞き取りの結果柳谷コースで下山に決定。

そして峠から20分ほどで「銅山ヒュッテ」へ到着。この辺り標高が1000m有るためか、霧が立ち込めてきた。なんとも幻想的な雰囲気の中、暫しの休憩後の下山を始めた。

   

   

柳谷コースの入り口近くに有る鉄格子で塞がれた「間歩」。柳谷コースはこの鉄のグレーチング橋から始まった。

     

  

  

  

  

 

  

登山道の先の方が明るくなってきたら、そこはもう東平の近く。いきなり舗装道路が伸びていた。そして漸くいやいや、やっと「第三通洞」へ到着 14:50 (峠から1時間40分)

  

第三変電所跡まで下山してきた。ここで小休憩、此処もまだ霧の中。古いレンガつくりの第三変電所の建物が見えている、まるでおとぎ話の世界だった。

  

「東洋のマチュピチュ」と呼ばれている、東平貯鉱庫跡を見下ろすことが出来る下山道。閉館中の「東平歴史資料館」の下は東平の中心部

  

此処の広場で、当時の感覚浸ろうと、暫しの休憩をした。

  

  

『インクライン」は物資を荷揚げ運搬するための軌道が有った処。歴史資料館前の広場から旧インクラインを下り貯鉱庫跡へ。現在、ツツジやシャクナゲの花が咲き産業遺産となった別子銅山。その規模と歴史遺産の多さには驚愕させられた。1690年に歓喜抗で最初に掘り出され、依頼283年にわたり銅を掘り続けた別子銅山。昭和48年の閉口に先駆けて、環境問題に取り組んだ結果、森は再生され緑あふれる、復興の森となっている。

     

鹿森ダムへ

15:40 東平の産業遺産と別れ、下山を再開した。昼食場所の標高1300mから東平の標高750m、下山口の鹿森ダムは標高260m。結論は1040mの高度差を下る訳だから、ちょっと大変。頼るものは我が足のみ、誰も迎えに来てくれないから「がんばろ~」

  

  

東平からの登山道は、赤石山系への登山者がここ数年は、東平まで「マイントピア別子」からのマイクロバスを利用するためか利用数が少なく、かなり荒廃していた。倒木を跨ぎ、次は潜り、根元をトラバースしたりと様々なスタイル。足も疲れてきた頃赤い橋が見えてきた。平成10年に「日本近代化産業遺産」にも登録されているかなり年数も建っている様子、「気を付けて渡ろうね」と声を掛け合いながら橋の半ばへ差し掛かかり見渡せば渓流と若葉の美しいこと

  

橋を渡り、遊歩道を歩き、鹿森ダムへ無事下山。入り口に立つ銅像「仲持の像」は、昔は銅の生産は一家総出の大作業で、女も一人前で働き、重い銅を背負い、標高1200mから麓の加工所まで歩いたとの話。それを聞くと、今の私達はもっと頑張らなくちゃ

  

国道を横切り、ダム湖を見下ろす歩道迄歩く。「皆さ~ん、よく頑張って歩き通しましたね(^_-)-☆」

 

長かった一日でした。特に鳥取から乗車の方は「昨晩寝てない」なんて言うほど早い時間の出発。だけど『頑張ろうね~』、落伍者も無く、最後まで頑張った皆さんへ大きな拍手です。別子銅山の規模の大きさと、機械や重機の無い時代にあれだけの高さの石組みやレンガの建物など、登山もさることながら、今回目にした遺構の多さ。表面だけではなく地下深く海面下約1000mまで掘り下げて採鉱したという。

四国愛媛県新居浜市、銅で栄え発展した町。

歩き疲れた参加者の皆様、もうそろそろ足の痛さも治まって来たでしょう。来月又、ゆっくり登山で「下蒜山登山」でお会いしましょう

 

次回の山旅につづく

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