心の窓

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私の旅の思い出

サンタフェへの道のり  恐怖の不思議体験 その2

2011-07-09 09:29:52 | 私 人生 旅 アリゾナ編

まだ昼間だと言うのに・・・

辺りが薄暗くなって来た。
何とか明るいうちにサンタフェに付かなければ・・・
空を見上げると道の両サイドに生い茂る木々が
空高くドンドンと伸びて行く????両サイドの木々の先端が弓の様に曲りはじめ、
道を挟んでトンネルの様になって太陽の光を遮ってしまい、益々暗くなってしまった?!?!

外灯が全く無い細くてガタガタな道を走るしかなかった。
すっかり暗くなった道を車のライトだけを頼りに走り続けると
車内灯がチカチカと消えたり点いたり
恐怖感に襲われたが止まる訳にはいかない。

車のライトが消えない事を祈りながら走り続けたが!!何度も同じ場所に戻ってしまう。
まるで狐に抓まれてるかの様に同じ場所をぐるぐる回ってる

すると前方に沼?湖?
真っ暗な道の先に黒い水面が・・・・
誤って落ちたら・・・
慎重に沼?に沿っている道をゆっくり進んだ。

早く抜け出したいが先が見えない暗い道なのでスピードも出せない。
何が起きてるのかさえ分からず、冷静になろうととりあえず一旦停車。
これはもしかしたら、目に見えない大きな力が働いて・・・
『どんな状況下に置かれても自分を信じて前に進めるか試されているのかも・・・
何も考えずこのまま前進すれば必ずサンタフェに着く』
そう思ったら妙に落ち着いた。
恐怖と緊張の連続でただひたすら走り続けたので、どのくらいの時間が過ぎたのか全く分からないが・・・

いきなり舗装された大きな道に出た。
戸惑いながらもホッとして一息ついていたら、いきなり後方から
強いライトで照らされて停まる様に指示する声にビックリ!!
パトカーのライトは・・・それはそれは車内が丸見えになる程、明るくて強い光線!!

停めた車内で『ホールド アップ!!』して後ろを見たらパトカーだった!
暫くそのままでいたが後方からのライトで車内全体が明るい中、じっとしていても誰も降りてこない???
あのパットカーも不思議体験の道具かな???
誰も乗って居なかったら・・・後ろを向いてパトカーが居なかったらどうしよう

やっと警官が降りてきて『スピード違反』で捕まったらしい??
サンタフェを目指し山中を彷徨い走ってスピードは出してなかったと言うより出せなかった筈なのに???
それに真っ暗な山中で自分の車のライトしか無く薄暗い道。
他の車は全く居なかったのに、パトカーは何処から付いてきたのだろうか?!?!

ここで捕まると裁判はサンタフェまで来ることになるので必死に事情を話し日本人だと言いながら
免許証とパスポートを見せると、今度は免許証を持ってパトカーに戻ったまま暫く来ない。
運転手がタバコを吸いたいと言い出してトランクに有るのを私が取りに行く事に・・・
動いたら撃たれるかもしれないのに

そろそろ、おどおどしながらホールドアップ状態で車を降りてトランクへ行き片手を上げたまま
タバコを取り出すと後ろのパトカーに向けて『タバコを取りに来たよ』と言わんばかりに
大げさに高く掲げて見せ、車内に戻った。あの時の恐怖は今でも忘れない。

すると警官が戻って来て違反は許して貰えた。
この時とばかり『ここは何処?サンタフェに行く道を教えて下さい』と言うと
なッ!何と『ここはサンタフェです』と言われ、いっぺんに体の力が抜けてしまった。

どの位の時間彷徨っていたのだろうか??辺りはすっかり暗くなっていた。
違反を取られなかったのは勿論、あの恐怖の山中を抜け出せた安堵感で
一刻も早くこの場を離れ、街灯りを求めて再スタート

あれだけの時間走り続けたのに故障も無くガソリンも何とか足りた。
今夜の宿を探し、ゆっくり眠りたい
早朝に出発してサンタフェに着いたのは夜だった!?!?
ちっとも近道じゃなかった

安宿を求め交渉する気力も失せていた。
とにかく人が居る場所であればどんな宿でもいい・・・・・


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