相変わらずエアコン稼働の夜は少し冷え気味で、日中は暑いです。
朝は早めに目覚ましアラームが鳴ったけれど、起床はゆっくりめ。朝ごはんは軽め。洗濯はTVを観た後で。
9時からはEテレ【日曜美術館】をリアルタイム視聴。『仮面ライダーガッチャード』は録画視聴しました。今週も凄絶な展開でしたが、次週更にとんでもないことになりそうで……もしかして8月いっぱいで終わるのでしょうか?
娘が今日も仕事休みだったため、会いに行っても良かったのですが、猛暑の中を連日遊び回るのもどうか?というわけで、今日はそれぞれ家で過ごすことにしました。
自分は今日も読書。そして観ていなかったTV録画やDVDなど観ました。
録画は以前に【おとなのEテレタイムマシン】で放送されたマウリツィオ・ポリーニ1978年来日時のN響との共演。曲はブラームスのピアノ協奏曲1番。指揮はサヴァリッシュです。ポリーニが今年3月、惜しまれつつ世を去った直後の放送だったと思います。
本放送当時36歳だったポリーニですが、いやもう呆気にとられるほど圧巻の演奏でした。また、自分のトシでは「N響といえばサヴァリッシュ」という思いがあり、これも懐かしかったです。
観たDVDはNHKドラマ版『天城越え』。原作はもちろん松本清張。脚本・大野靖子、演出・和田勉という黄金トリオの作品ですが、改めて観てやはり傑作名作だと思いました。原作は、実は海外の超有名ミステリ2作品の本歌取りを短編の中でやってのけているのですが、ドラマは会うはずのなかった三人が、会ってはいけない場所でたまたま行き会ったがゆえの悲劇、でした。中村翫右衛門に宇野重吉という二大名優共演もさることながら、佐藤慶の土工の(原作にない)その背景、その人生の辛苦の表現ともに非常に良かったです。
子役時代の鶴見辰吾さんが演じる少年は、その道中で「二人」以外にもいろいろな人と出会うのですが、最後に出会ったあのお遍路さん=「仏」が原作者その人のカメオ出演というのも効いていました。
脚本の大野氏のライナーノートにもありましたが、緑したたる天城山中と、その中を抜ける黒々としたトンネルというロケーションも良かったです。
晩ごはんは家にあるものや買い置いた惣菜を適当に組み合わせて軽めに。
シャワーの後は大河ドラマ『光る君へ』。サブタイトルは「つながる言の葉」。
まひろの夫・宣孝が世を去って3年後の寛弘元年、都は大旱魃に襲われ、一条帝自ら雨乞いを行う。帝による雨乞いは200年ぶりだったが効を奏さず、道長は一線を退いていた安倍晴明に雨乞いを依頼。代償として何を差し出すかと問われた道長は、自分の寿命10年をやると言う。かくして、既に80歳を超えていた晴明の文字通り命がけの祈祷により、雨が降り出す。しかし晴明の髪は一夜で真っ白に……
その頃まひろは、公任の妻・敏子のサロンに招かれ、月に一度、和歌の解説、指導を行なっていた。和泉式部も登場。二人の親王と恋仲で、派手な青色の薄衣(当時の感覚では殆どシースルー)を見せびらかすなど奔放な彼女にかき回されるサロン。
彼女が敦道親王からもらったという『枕草子』は、当時宮中で人気となっていたが、和泉式部はじめサロンの女性たちには、まひろが書く物語『かささぎ語り』の方が好評だった。
その『枕草子』を帝に献上、亡き定子への想いをかき立てて中関白家の復興を画策する伊周。その陰で道長への呪詛も欠かさない。その表情は既に狂気の域に……そんな兄から隆家も距離を置き、道長に接近し始めていた。
一方、彰子が入内して4年も経つのに、帝は一向に気にかけることなく、藤壺を訪れるのも定子の子である敦康親王に会うためだけ、という状況に苛立つ母・倫子。道長に頼んで帝に対面したおり、そのことについて懇願し、出すぎた真似だと言う道長との仲もぎくしゃくする。
とは言え、このままで良いとは道長も思っておらず、公任、行成、斉信(道長自身を加えネットではF4と呼ばれています)を招いての宴会で、そのことを相談する。
この庭園を使った飲み会みたいなガーデンパーティーのお料理が、鍋物も串焼きも鮎塩焼きも美味しそうでした。鍋の具や焼き鳥みたいな串焼きは雉だそうです。
ともあれその席上で、行成が『枕草子』を超える読み物を帝に献上してはどうかと進言。公任は妻のサロンに面白い物語を書く女性がいると話す。それは前の越前守・藤原為時の娘であると。
その作者であるまひろは、娘・賢子にも学問を見につけさせようと厳しく指導。反面、父(賢子には祖父)は孫を甘やかす。更に物語を書くことに没頭し、近頃は遊んでもくれない母に不満を募らせた賢子は、母が中座した隙に、書きかけの『かささぎ語り』に火を着け、燃やしてしまう。ひー!可燃物しかなく通気も良い当時の住居では、一歩間違えたら大火事ですよ!
幸い火はすぐ消し止められたが、まひろは娘を強く叱りつける。泣きながら謝罪する賢子を慰める甘々じぃじ。しかしツイッターで見たけれど、まひろの叱責は、そのあわや大惨事の危険な行為に対するものであり、自分の作品を燃やされたことについてではないんですね。むしろ、娘にそこまでさせてしまったのは自分であり、最も近くにいるはずの娘の心を理解していなかったと、自らを責める気持ちもあったのかもしれません。
翌朝、為時が賢子を賀茂参拝に連れ出す。邸で一人になったまひろの許を訪れた男。それは平服姿の道長だった——
というわけで、予告では「いづれの御時にか」の言葉も流れ、ついに『源氏物語』が書き始められるのでしょうか。ということは、道長の訪問はお仕事(執筆)依頼か。しかし道長は、彰子のことで頭を悩ませて晴明に相談に行った時、「あなた様の頭の中に浮かんでいる人に会いに行かれませ。それこそがあなた様を照らす光となりましょう」などという助言(予言)も貰っていたから、それに従ったのかもしれません。
予告によると、まひろと道長が二人で月を見上げながら直秀を思い出すシーンなどもあるようで、それも泣けます。
でも、次週はオリンピック中継により大河ドラマはまたもお休み。残念です……
ところで孫娘を甘やかす為時さんですが、道長の子・田鶴の家庭教師はちゃんと勤めています。前回は舞がうまくいかず泣き出してしまった田鶴くんも、学問の上では優秀なようで一安心。姿(扮装)を見ると、もう「頼通」になっているのでしょうか。
大河ドラマの後はEテレで【クラシック音楽館】。原田慶太楼、反田恭平という気鋭コンビによるスクリャービン特集でした。「タイムマシン」で見るような伝説の大指揮者や偉大なるピアニストの名演には圧倒されますが、これからの音楽界を担う人たちの活躍も楽しいです。