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私と猫とその他諸々・・

地球幼年期の終わり(アーサー・C・クラーク)

2008-09-10 20:41:15 | 本・お気に入り
『地球幼年期の終わり』


アーサー・C・クラークと言えば・・・
『2001年宇宙の旅』が有名ですが、私の中では『地球幼年期の終わり』(創元社)が一番です。
読んだときはいくつのときだったか・・・
衝撃的な内容でした。


読んだ時に、高校時代の倫理のテストを思い出してしまった。
たしか、仏教について学習したときだった・・欄外を埋め尽くした小さな字の落書き。
「人類が皆仏陀のように悟ってしまったら?
他人の痛みを痛みと思い、個人は皆のために、皆が皆のために存在するとしたら?
争いがなくなると共に、経済活動などもなくなりそうだし・・
人類は今のような社会生活を営めなくなるのではないか?」
のような趣旨のことを書いたと思う。
今思うと、もう少し突っ込んで色々建設的なことを書けそうだけれど・・
当時はただ思いついたことで反抗してみたかった、ちょっと生意気な学生だったから(苦笑)

その後にこの本を読んだのです。
どう精神的に進化するのが人類にとっての幸せなのだろう。
いや、地球にとっての幸せなのだろう。

その後、エヴァンゲリオンやエウレカセブンなども影響を受けているのかなぁ・・と、思っていました。

私にとっては忘れられない一冊です。

今年アーサー・C・クラークが亡くなったことを、先日まで知りませんでした。

もう一度、読んでみます。
『地球幼年期の終わり』


ゲド戦記

2008-08-04 22:46:57 | 本・お気に入り
ゲド戦記(ル=グウィン)

言わずと知れたジブリの『ゲド戦記』原作

読み返しています。
せっかくだから
『Ⅰ 影との戦い』
『Ⅱ こわれた腕輪』
『Ⅲ さいはての島』
『Ⅳ 帰還』
『Ⅴ アースシーの風』

今は
『別巻 ゲド戦記外伝』
に、かかっております。

ゲドが魔法を使い果たした後の生き方がとてもね・・
悩んで迷って・・生きなおすってことに共感できる。
テナーが選んだ人生も、よくわかる。
あ・・これって児童文学だよね~(笑)

ゲド戦記は原作のほうが好きです。
ゲドやテナーやテルーが生きている。
食べて、眠って、笑って、泣いている。

どちらかというと、短い原作を長い映像にしてあるのが好きなのかな・・
ま、作品によってでしょうけれどね。
『ハリーポッター』もねぇ・・
原作の方が好き。
映画だと、ストーリーを追うだけで終わってしまうから。


『耳をすませば』も、原作のコミック読みました。
とても短いお話です。

『風林火山』も原作は短いですよね。
あれが大河ドラマになると・・ああ、なる。
『たそがれ清兵衛』もしかり・・


さて・・寝る前に続きを読もう。
ロークの学院ができるまでのストーリーが終わったところ。



梨木香歩

2008-07-20 19:29:12 | 本・お気に入り
まずは家守綺譚

昨年のいつだったか・・古書店で『西の魔女が死んだ』『エンジェル・エンジェル・エンジェル』『春になったら苺を摘みに』を見かけました。
・・ちょっといいかなぁ~・・
その後、書店で『家守綺譚』を見つけ、買ってみました。
これがヒット!
話のテンポも、言葉も、雰囲気も、良い。
早速古書店で3冊購入し、他に『裏庭』『からくりからくさ』『りかさん』を続けざまに読みました。
今回『ぐるりのこと』『村田エフェンディ滞土録』を読みました。

今回読んだ『ぐるりのこと』は、考えさせられる内容です。
大抵私は・・感じる・・ことを重点にお気に入りを決めています。
その点で、梨木香歩さんの作品はとても心地よく感覚を揺さぶってくれるので好きです。
『ぐるり・・』はその作品の根底にある意識が感じられる作品です。

『個』『群れ』『こちら』『あちら』・・・
物事は一元化させるべきものではなく、他方向から伸びたベクトルが他方向に作用して現象として現れる。
安易に流されることなく、自分が置かれている状況や意識をよくよく掘り下げて、潔く生きていきたい。
・・私はそう感じました。

一読しただけで、まだ充分に咀嚼できていないかもしれません。
でも、『こちら』と『あちら』の境界線の感覚は私も時々感じます。
『こちら』で物理的に生活を営み、その上で『あちら』を感じる。
私はこの世界の私であって、またあちらの世界の私でもある。
『この・・』と『あちら・・』なんて、境があってないようなものです。
こうやって書き込みをしている私の指は、確かにキーボードを叩いているけれど・・
ふと窓の外を見る時、一瞬私は夜を彷徨っていたりする。
感覚だけで宇宙を語ろうとするとき、私はそのままあちらの世界に飛んでいってしまう。
過去、異文化、見知らぬ人々、深い森・・思いを馳せる時間を大切にしたいと思っています。

『西の魔女が死んだ』は、映画化されたようです。
原作はとても素敵です。
私も西の魔女のように生きていきたい。
いえ・・生きていくつもりですが、それを誰かに伝えられるかな・・
せめて自分の子どもに『生きる』という私の姿勢を伝えられたらと思います。






東京奇憚集(村上春樹)

2008-03-02 20:04:06 | 本・お気に入り
最近の「好き」に奥田さんを挙げていながら、「村上春樹」です。

これは少々前から書店に平積みされていて、ちょっと気になる本だったのです。
村上さんの作品はずいぶん昔に『蛍・納屋を焼く・・』の文庫を読んだきりで、それよりは発展しなかったのです。
私は気に入ると、徹底的にその作家の作品を読み漁るので、読み続けなかったということは、「村上春樹はタイプでない・・」ということだと思い込んでいたのですね。
それで、気になってはいたものの、手に取らなかったのです。

昨日、待ち合わせの時間まであと1時間、スターバックスで本でも読んで時間をつぶそうと思い書店へ入りました。
特にお目当てもないまま、ぶらぶらと平積みを眺めていると・・
「東京奇憚」が目に入ったわけです。
他にないし・・これでいいかぁ・・的に手に取りました。
その後、別の棚で恩田陸の『光の帝国』を見つけて手に取りました。
どちらにしよう・・
恩田さんのものは、大部分を図書館で、数冊文庫を購入して読んでいました。
結構気に入っていた『光の帝国』だったら持っていたいなと思ったのです。

迷った・・迷った・・
えいっ!!
二冊を持ってレジへ並びました。

『東京奇憚』は正解です。
コーヒーが進まない(笑)
飲む間もなく読んでしまいました。
全部で五つの短編が入っています。
1話15分。
ちょうど3話読んだところで店を出ました。

似た様なものないかなぁ・・
しばらく村上さんの小説を当たってみるつもりです。