星の上の馬鹿者

これは放浪記です。いろんなところに行っています。

暗闇のビーチウェア

2022-09-28 23:13:29 | 日記

与論島の夜の砂浜は街灯もない暗闇に包まれています。

光らしい光といえば、自分が住むホテルから照らされた明かりが、微かに砂浜の方へ漏れているのと、灯台からの点滅が瞬きのように光った時くらいです。

そんな光のない砂浜の方面へ続く、急な階段を危なげに降りていき、サンダルの隙間から侵食していく砂にも気をとられることなく、私は並んでいるビーチウェアの手軽な一つを選んで、そこに背中を預けました。

ウェアの反発性は程よいものとなっており、目を閉じれば波の音と共に眠りに導かれていきそうです。

そして仰向けとなった私の眼前には、瞬く星々が輝き、こちらを見下ろしています。暗闇のロケーションは居心地良く私の体全てを包み込んでくれる静けさで、危険に思われた暗闇が、逆にこちらの心に落ち着きを与えてくれるのでした。

その暗闇の世界の中で、ワイヤレスイヤホンを耳にあて、最近お気に入りのバンドであるthe pillowsの曲を適当に選んでいきます。少し病んでいるような山中さわおの書いた歌詞は、今の自分には優しい音色の響きに思えて、いつまでも聴いていたくなるのです。特に自分の心象を重ねていたりだとか、共感を得ようとしているだとか、そんなことは一切ありません。それでも自分にはまるで優しい友人に接しているような、そんな頼もしい気持ちにさせてくれるのです。

最近はピロウズのアルバムを、1日1枚は聴いています。ある程度聴き込みができれば、アルバムの感想なんかも書ければと思うのですが、今日はこの辺で。



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