香りは小さな旅 

つれづれなる呟き

狐狸狐狸ばなし

2013年08月29日 | 観る 聞く 読む 味わう etc.
先日観た歌舞伎がずいぶん楽しませてくれました。
八月納涼歌舞伎、勘三郎さん縁の演目、
「江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし」

しかし、上方の女形役者あがり、って
まさに扇雀さん、の血にぴったりだった・・・。
キモ可笑しい役を活き活きと熱演。

もちろん勘三郎さんも嬉々として演じたでしょう。
そういう脚本。
今回その伊之助を受けて立つ、
女房役おきわの七之助さんが
この人の骨太さが出ていたようで
(脚本の妙?)伸び伸び。


扇雀さん
勘三郎さんの分もがんばりたい、と・・・
十二分の熱演で応えたと思いました。
天国で喜んでいますよ。
というか、大笑いなさったかな。


でも、同じ日にもう一人、
勘三郎さんの盟友、三津五郎さん熟練の
踊りを見たばかりで、
その後ニュースが駆け巡り・・・
次つぎ。

舞台
は、それこそ生身の皆さんの精進の賜物。
お一人ずつの健康を祈らずにいられない。
どうか、どうかお大事に。








二十四節気

2013年08月19日 | 季節
夏が、ふっと秋かな?に変わる瞬間は
厳しかった暑さにへとへとなので待ってました!


このブログで、去年は29日ごろに書いています。
アロマが恋しくなる季節・・・と。
今年はひたすらお香を焚いていましたね。

それは又次回。


今回は本当に二十四節気はそのまま、なんだなと
感じたこと。

空はかなり前から高くなっていました。
ちょうど、高校野球がそろそろ終わる頃。
そして、夜。
洗面所の窓の下から聞こえて来ました。
鈴虫、こおろぎ・・・お~始まった。
これから賑やかなんです。


朝。
いつの間にか蝉の声が減ってきて、
澄んだ囀りが、頭の上から聞こえて来ます。
アカハラかな?あてずっぽう。
綺麗な声・・・


7日からが立秋でした。そして又 暑 の文字が入る
処暑 が23日から。ほんとうに、そのまま、だなぁ。
春暖かくなる時のように
三暑四涼とでもいうのか・・・
行きつ、戻りつ秋への移行が既に始まっている。


少しずつ、空が澄んで白々と膨らむ月が
煌々と光って来ています。

あ、秋だ・・・やはり


異常気象、とか温暖化とかメディアは騒ぎますが、
サイクルはちゃんと廻っている。














ホスピタリティとユーモア

2013年08月10日 | テラピー体験
久しぶりに海外へ。



以前行った時、その翌々年に市街戦で、
スパのある老舗ホテルの上を高射砲弾が飛び交ったという。
街に着いて、戦いの跡はまだ残っているのかな、
とおずおず見回しましたが、影も形もない・・・!


いえ、ますます派手になっていた街の中心。
市内を走るモノレール内は
アイフォン片手の色白の若者だらけ。
一方で黒々と日焼けした
バイクや、ミニトラック、タクシーの男性たち、
屋台の男女の逞しさは相変わらず。
そして寺院や博物館の入場料、
船やモノレール代、屋台の食事、衣類などなど
あらゆるものが驚きの値上がりで、だいじょうぶなの?と。     
帰る日には、大規模なデモが行われるとのニュースがあり、
不穏、はやはり続いているようです。
が、表面は全くあの出来事が信じられない、
ますます活気づく街バンコク。






今回、ここ数年頑張ったご褒美のタイでした。
ゆっくりホテルライフを楽しもうと奮発。



河から近づくとほのかに香るジャスミン。
心憎い演出・・・
敷地内にささやかなハーブ園がこのようにあり、




アロマ好きにこれは嬉しかった。
タイ料理に欠かせない香りたちです。



窓外の河を行く船の動き、そのたゆとう緩やかさ。
これが一番のご馳走でしたね。
で、食べる方は、噂のスィーツの繊細な甘さ、歯ごたえ。
ふんだんに出される果物の美味。
しかし、あまりに人気で青臭いのも、たまに出てしまうのが愛嬌。
南国風味の中華もちょっと不思議だった。
川風にほほを撫でられながらモーニングには苦い
タイコーヒーにミルクをたっぷり入れて。


が、テラスの下の河は泥色。
朝は人が網を張って、魚をとっている。
ホテルのすぐそば、だからか、浸かっているのは腰まで。
青色の魚を生け捕りにしてビニール袋に入れて
延々、男が漁をしているわけです。

ホテル用の船に乗って、
向こう岸の船着場へ行くのですが、
そのモノレールの駅の下は、
朝は様々な国から来た観光客で溢れかえり、
物乞いの人も居れば、
強烈な匂いの屋台が出ていたり、川風が涼しいのか
夜には犬がたくさん寝そべって、
なんでもあり。

これがタイ。
だんだん、慣れて来るのでした。








さて、スパです。

前回のテワランの繊細さや正確さとは
また違って、セラピストさんの年齢も
あったかもしれない、おおらかな施術でした。
トラディショナルなタイ風もあれば
筋肉の流れに沿ったスウェディッシュ、
力強いインド式もはいっていて、
こういう所のトリートメントは
もうフュージョン音楽のよう・・・
圧巻は、オシャーディと言われる
温めたどろどろのボディスクラブを、
マッサージのあとに全身に塗り、タオル、
さらに布団でくるみ
じわじわと腰あたりをベッドの温度調整で
温めていく。
もう冬眠状態・・・zzz


その間、スカルプマッサージが延々と続きます。


意識が飛んでいきます。



そして、



すぐ脇にある、シャワールームで体全体を流し、
さらにボディーローションをつけてもらって
スパは終わったのです。
始まりと終わりにティー。あ、最初に
もちろんフットバスありました。

いつもチクタク追い立てられている現代人に
贈られる時間、 
そういう事なのでしょうか。
スパの名前は ずばり Time でした。



廊下をセラピストさんに連れられて入り口へ戻る時、
思わず、前回の失敗を思い出し、
「チップを払いたいから、待っていて!」と。


あ~~全くゆったりしていない。


手渡すと、
にっこり コップクンカーと合掌して
こちらをみつめる彼女へこちらも合掌。
これでやっと終わった・・・。







「ペニンシュラホテル」

そのサーヴィスは温かく、さりげなく。
ホスピタリティに満ちていました・・・


ほどよく河が見える階の
デラックススィートへなぜかアップグレードされ、
予想外の極上休暇、になってしまったのが
ありがたいプレゼントでありましたが、
しばらくは落ち着きませんでしたね。


混まない時期だったからでしょう。



夜のホテルの窓からのこんな一枚、が
印象的でした。


左下のがペニンシュラ号。
可愛いんです。
日がな駅のある対岸まで、往復しています。









そして、ユーモア。





毎日どこかに鎮座しているんですよ、彼が。



















子どもサービスなんでしょうが・・・









オトナも楽しめました。