久しぶりに海外へ。
以前行った時、その翌々年に市街戦で、
スパのある老舗ホテルの上を高射砲弾が飛び交ったという。
街に着いて、戦いの跡はまだ残っているのかな、
とおずおず見回しましたが、影も形もない・・・!
いえ、ますます派手になっていた街の中心。
市内を走るモノレール内は
アイフォン片手の色白の若者だらけ。
一方で黒々と日焼けした
バイクや、ミニトラック、タクシーの男性たち、
屋台の男女の逞しさは相変わらず。
そして寺院や博物館の入場料、
船やモノレール代、屋台の食事、衣類などなど
あらゆるものが驚きの値上がりで、だいじょうぶなの?と。
帰る日には、大規模なデモが行われるとのニュースがあり、
不穏、はやはり続いているようです。
が、表面は全くあの出来事が信じられない、
ますます活気づく街バンコク。
今回、ここ数年頑張ったご褒美のタイでした。
ゆっくりホテルライフを楽しもうと奮発。
河から近づくとほのかに香るジャスミン。
心憎い演出・・・
敷地内にささやかなハーブ園がこのようにあり、
アロマ好きにこれは嬉しかった。
タイ料理に欠かせない香りたちです。
窓外の河を行く船の動き、そのたゆとう緩やかさ。
これが一番のご馳走でしたね。
で、食べる方は、噂のスィーツの繊細な甘さ、歯ごたえ。
ふんだんに出される果物の美味。
しかし、あまりに人気で青臭いのも、たまに出てしまうのが愛嬌。
南国風味の中華もちょっと不思議だった。
川風にほほを撫でられながらモーニングには苦い
タイコーヒーにミルクをたっぷり入れて。
が、テラスの下の河は泥色。
朝は人が網を張って、魚をとっている。
ホテルのすぐそば、だからか、浸かっているのは腰まで。
青色の魚を生け捕りにしてビニール袋に入れて
延々、男が漁をしているわけです。
ホテル用の船に乗って、
向こう岸の船着場へ行くのですが、
そのモノレールの駅の下は、
朝は様々な国から来た観光客で溢れかえり、
物乞いの人も居れば、
強烈な匂いの屋台が出ていたり、川風が涼しいのか
夜には犬がたくさん寝そべって、
なんでもあり。
これがタイ。
だんだん、慣れて来るのでした。
さて、スパです。
前回のテワランの繊細さや正確さとは
また違って、セラピストさんの年齢も
あったかもしれない、おおらかな施術でした。
トラディショナルなタイ風もあれば
筋肉の流れに沿ったスウェディッシュ、
力強いインド式もはいっていて、
こういう所のトリートメントは
もうフュージョン音楽のよう・・・
圧巻は、オシャーディと言われる
温めたどろどろのボディスクラブを、
マッサージのあとに全身に塗り、タオル、
さらに布団でくるみ
じわじわと腰あたりをベッドの温度調整で
温めていく。
もう冬眠状態・・・zzz
その間、スカルプマッサージが延々と続きます。
意識が飛んでいきます。
そして、
すぐ脇にある、シャワールームで体全体を流し、
さらにボディーローションをつけてもらって
スパは終わったのです。
始まりと終わりにティー。あ、最初に
もちろんフットバスありました。
いつもチクタク追い立てられている現代人に
贈られる時間、
そういう事なのでしょうか。
スパの名前は ずばり Time でした。
廊下をセラピストさんに連れられて入り口へ戻る時、
思わず、前回の失敗を思い出し、
「チップを払いたいから、待っていて!」と。
あ~~全くゆったりしていない。
手渡すと、
にっこり コップクンカーと合掌して
こちらをみつめる彼女へこちらも合掌。
これでやっと終わった・・・。
「ペニンシュラホテル」
そのサーヴィスは温かく、さりげなく。
ホスピタリティに満ちていました・・・
ほどよく河が見える階の
デラックススィートへなぜかアップグレードされ、
予想外の極上休暇、になってしまったのが
ありがたいプレゼントでありましたが、
しばらくは落ち着きませんでしたね。
混まない時期だったからでしょう。
夜のホテルの窓からのこんな一枚、が
印象的でした。
左下のがペニンシュラ号。
可愛いんです。
日がな駅のある対岸まで、往復しています。
そして、ユーモア。
毎日どこかに鎮座しているんですよ、彼が。
子どもサービスなんでしょうが・・・
オトナも楽しめました。