個人で長年書きためてきたエッセイや句集、自分史などを本の形にしたいと思われる方が「どうしたら本が作れるのだろう」と調べてみると、次のような言葉が見つかるのではないでしょうか。
- 個人出版
- 自費出版
- 自己出版
- 私家本出版
- 私家版出版
- 同人誌 …
いったい何が違うのだろう?
と迷われている方に向け、個人出版と自費出版の違い、その他の出版形式の呼び名の意味や、出版社の選び方についても解説します。
個人出版とは?自費出版とは違う?
本には、大きく分けて、出版社が印刷や流通の費用を負担して販売する「商業出版」形式と、本の著者(や会社など)が費用を負担する形式とがあります。
呼び方はたくさんあるのですが、上に挙げた「個人出版」も「自費出版」「自己出版」なども、基本的にはみな後者の仲間です。
本の最後にある「奥付」には通常「発行者」を記載しますが、商業出版では発行者は出版社の名前が入り、個人出版では著者=発行者になります。
出版は食品や薬のように法律で厳密に名称や分類が定められていないので、出版社や印刷会社により多少呼び方が分かれているのが実情です。
私家本・私家版、同人誌も自費出版の一種
「私家本」「私家版」も、費用は著者側が負担するため、個人出版や自費出版の1つの形態です。
違いは「ISBNコード」がついているかいないか。
一般書店やAmazonなどで本を販売するにはISBNコードを取得しますが、お世話になった人たちに贈る、取引先などに配布するといった目的であればISBNコードは不要です。
参考:ISBNと書籍JANコードとは – 日本図書コード管理センター
https://isbn.jpo.or.jp/index.php/fix__about/fix__about_3/
同人誌になると必ずしも製本技術を使った「書籍」「本」の形をとっていないこともあり、サークルや趣味の会で配布したり、「コミケ」などのイベントで直接販売されたりします。
関連記事:自費出版と同人誌と私家本
https://double.tokyo/column/detail/20180801000006/
個人出版の出版社の選び方
個人出版も自費出版も、基本的には同じ出版形式である(著者側が費用を出す)ことはお分かりいただけたと思いますが、長年、たくさんのお客様の出版の相談を受けている弊社の視点からちょっとしたアドバイスがあります。
あくまでも1つの意見とはなりますが、大手の出版社で「自費出版」と名付けられている場合は、どちらかというと「本を売って収益を得たい」「商業作家への足がかりにしたい」という方により向いている印象です。
もちろん、実際に自費出版からベストセラー作家になった例もありますので、それはそれで素晴らしいことです。
しかし、
「身近な大切な人だけに、本当に自分らしい本を届けたい」
「地域や会の後続の皆さんに役立つ本を作りたい」
といった目的であれば、収益にこだわらず「自分の作りたい本が叶えられるか」を基準に出版社を選ぶのが良いと思います。
https://double.tokyo/では、そんな思いをこめて、個人出版でも自費出版でもない「JIBUN出版」というネーミングを採用しています。
じっくりとご希望をお聞きして、本当に自分らしい本を作るお手伝いをさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談下さい。