何十年ぶりかで高校時代の教科書の二次曲線の復習をしていた。二次曲線の接線を考えるのは、考えてみればこれは中学までの数学でだって導き出すことが可能なはずだが、そのやり方を何回やってもすぐ忘れる。おまけに、それを行列で変換する方法で導き出しても違う答えになるなあと思ってこの数週間こればかりやってるような気がした。楕円と(p、q)で接する直線の方程式を、傾きをmと置いて、それと楕円の方程式の連立方程式を解いてmを導き出す方法で解くのが教科書に載っている方法だが、それを、原点を中心にした半径1の円と(p、q)で接する直線を考え、それを行列の一時変換によって、x方向にa、y方向にbだけ伸ばすように変換させる方法で接線も変換させればできるはずなのに、なぜかちょっと違う結果になってどうしてだろう?とずっと悩んでいたら、考えて見たら(p、q)は本来は楕円とその接線の接点だったはずが、円とその接戦の接点として考えたから答えが一致しなかったのだと気づいた。高校時代は行列なんて全然分からなかったし「何のためにあるの?」という感じだった。x軸やy軸に関して対称な図形に変換せよというのはできるくせに、y=xという直線に線対称になる移動、なんてなるともはや行列は対応不可能だ。だから行列って格好悪いし役に立たないし、高校数学のダメダメ君に選ばれるに違いないと思っていた。
それが今では僕は行列大好き。一次変換は図形の問題で役に立つ。三角関数の加法定理もこれで導き出せるなど、図形の問題の検算などにもしばしば使えて、今では微分積分や三角関数などよりもむしろ好きになった。