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【舐められたら殺す】室町時代を楽しむおすすめ本をまとめました

2018-07-21 09:43:45 | 貧乏人の読書メモ

呉座勇一先生の「応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱 」が歴史本としては空前のヒット。

どこの本屋に言っても面陳ですね。歴女の端くれとして信じられませんね、この現象は。

そして、とてもうれしいです。戦国時代や幕末って勧善懲悪がはっきりしていて人気がありますよね。わたしは、ずっと南北朝室町時代のほうが面白いと思ってきました。

しかし、ぜんぜん本がない。売れないからでしょうけど、歴史小説すら少ない。北方謙三さんが書き始めてから、ぽつぽつ出てきたかな。

北方謙三さんの影響で、「楠木正成」や「北畠顕家」、「赤松円心」に興味を保ちました。

そこに、呉座勇一先生の大ヒットで室町時代に脚光があたりました。

以前から、「洋泉社」や「吉川弘文館」、「戎光祥出版」はがんばって良書を出してましたが、いかんせん書店にない。2,000円くらいするのをアマゾンでポンと買うほどお金もない。やっぱり中身を見てから買いたい、失敗したくない。

でも、呉座勇一先生の大ヒットで、歴史書も売れることがわかって、戎光祥出版とかが普通に面陳!すごいことですよね。幸せです。

自分のための備忘録として、南北朝室町時代の本を読んだらまとめていこうと思います。

室町時代の魅力を一文で表すと、【舐められたら殺す】、という文化です。職場でパワハラされたり、頭のおかしい男にストーカーされても、心の中で、【舐められたら殺す】、と唱えると耐えられます。殺しはしないけど、いつか法的にやっつけてやるんだ。舐められたままでは終わらせない。

逆境にある人におすすめしたい時代です。【舐められたら殺す】の精神でがんばろう。

南北朝室町時代を楽しむための資料的な本

学術的な本にコメントを寄せるほどの頭はないので、買って間違いない本をご紹介。

山名宗全細川勝元(吉川弘文館)

山名宗全と細川勝元 (読みなおす日本史)

山名宗全と細川勝元 (読みなおす日本史)

歴史REAL応仁の乱 (洋泉社)

歴史REAL応仁の乱 (洋泉社MOOK 歴史REAL)

歴史REAL応仁の乱 (洋泉社MOOK 歴史REAL)

室町無頼を書いた垣根涼介さんや呉座勇一先生のインタビューが読めます。

足利将軍と室町幕府(戎光祥出版)

足利将軍と室町幕府―時代が求めたリーダー像 (戎光祥選書ソレイユ1)

足利将軍と室町幕府―時代が求めたリーダー像 (戎光祥選書ソレイユ1)

著者が41歳ということに衝撃。同年代でこんな立派な本が書けるんですね。

題名は、「足利将軍と室町幕府」ですが、内容は、「足利将軍と天皇家」って感じでした。

室町幕府全将軍・管領列伝 (星海社新書)

読み終わるのに一ヶ月かかりました。とにかくややこしいです。一回読んだだけでは把握できない。同じような名前がたくさんでてきて、しかも味方になったり敵になったりするもんだから時系列を絵にして理解しました。読んでいる時はとても幸せな時間でしたね。歴史にどっぷりって感じ。俗社会で嫌なことがあっても室町時代に逃げ込めばいいもんね。

しかし、星海社新書はすごく頑張っていますね。歴史書に関してはどれもこれも名作。

室町幕府全将軍・管領列伝 (星海社新書)

室町幕府全将軍・管領列伝 (星海社新書)

同じ星海社新書の国衆ガイドもすごく面白かったです。室町時代から戦国時代への流れが掴みやすい。

南北朝室町時代を楽しむための歴史小説

南北朝室町時代を舞台にした歴史小説を集めました。

実際に読んだものしか掲載していないです。また、史実に忠実かどうかは評価基準にありません。おもしろいかどうかだけ。史実が読みたいなら学術書を読めばいいですよね。

室町時代を舞台にどれだけ妄想できるか、室町時代に行った気になれるか、とかが評価ポイント。歴史小説は勉強というより、現実を忘れて楽しい時間を過ごすために読んでいます。

どれも面白かったのでランキング形式にはできませんでした。

しかし、北方謙三の「楠木正成」だけは鉄板で一位です。この本との出会いが、室町時代への興味を強めてくれたから。他に選出されているのも北方謙三ばかり。

楠木正成〈上〉 (中公文庫)

楠木正成〈上〉 (中公文庫)

弟の正季と刺し違えるところで、毎回泣いてしまいます。何度読んでもいい描写。「悪党」という経済圏を保った国衆の存在も面白いですね。

歴史小説なので楽しさを優先させていくとこうなってしまいますね。

破軍の星/北方謙三

21歳で亡くなった北畠顕家が主人公。南朝方として、後醍醐天皇の命で陸奥国から何度も京都を目指します。特に、足利尊氏を追って、多賀城辺りから鎌倉まで5万の兵を率い突進。約10日で鎌倉を落とす。一日40kmの移動し、戦い、京都から足利尊氏を落とします。

国とは何か、天皇とは何か、16歳から戦い始め21歳で死す。この青年の人生は何か。とにかく読んでいて、胸が痛いというかきゅんきゅんします。読み始めたら、読み終わるまで、読むのをやめさせない力のある歴史小説です。

破軍の星 (集英社文庫)

破軍の星 (集英社文庫)

室町無頼/垣根涼介

応仁の乱のちょっと前が舞台。骨皮道賢と蓮田兵衛という実在の人物が主人公。あと才蔵という小僧。

骨皮道賢は、応仁の乱勃発の翌年に朝倉孝景に打ち取られています。蓮田兵衛は、1462年に一揆に失敗して首をさらされています。

実際に、この二人が交流があったのかな。ま、それはいいとして、小説自体はとても痛快です。飢饉や争いで社会が閉塞しているところに、無頼たちが風穴を開ける感じが、今の時代にマッチ。

わたしも超氷河期育ちとして社会に不満があるので、読んですっきりしました。呉座勇一先生の応仁の乱とともに読むと理解が深まります。

荒んだ、混沌とした社会の中にもキラリと光るおとこたちがいるんだな、って。会ってみたいですね、こんな方たちに。

室町無頼(上) (新潮文庫)

室町無頼(上) (新潮文庫)


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