七英雄物語

異世界バロゲニアガルドを舞台に繰り広げる7人の英雄達の話を壮大なスケールで展開させる超大長編。第5部開始です!

第2部 第5章 乱入する混乱 その5

2006-11-30 | 第2部 ガルド会議
絶望獣ジャムの進撃に気づいていない神殿の者達の視線は賊よりもグリークスを刺していた。  賊の方は、タイラー将軍が完全に抑えているために逃げることすら出来ない。  濡れ衣を着せられたグリークスは。マルーン教皇の護衛であるブランチがグリークスを捕らえるべく差を詰めていた。 . . . 本文を読む

第2部 第5章 乱入する混乱 その4

2006-11-26 | 第2部 ガルド会議
「グリークス、お前、まさか…」  兄のボーダーが悲痛な声を出した。信じられないという目つき。  リゾートも挙動不審な動きでオタオタとしている。  バロゲニア神殿内、会議室。大神官デスペラドが2人の賊の手によって襲われた。手引きをしたのは、デスペラドの4人息子の1人、ヴィジョンズ。だが、この邪悪な男は、首謀者を末っ子のグリークスになすりつけようとしているのだ。 . . . 本文を読む

第2部 第5章 乱入する混乱 その2

2006-11-18 | 第2部 ガルド会議
白い髪の男…聞いたことがある…とダニエルは思った。我がアーガス国の者だ。名はなんといったか…思い出せない。国内では有名な男だ。どうしてそこまで名が知れている。そうか。歴戦の勇者クラシェイカの初めての弟子だった男だ。剣を教えるということが一切なかったクラシェイカが初めて教える相手としてその白い髪の男を選んだ。当時はかなり話題になったはずだ。その男がなぜゲルニア国滅亡に関与しているのだ。我が国の者だとわかれば、追求はアーガスにも及ぶ。ダニエルは冷静に状況を判断した。今この場では、何も知らないフリをするのが最善だと思った。 . . . 本文を読む