#長編恋愛物語り・昭和 新着一覧
水たまりの中の青空 ~第二部~ ( 三百六十六)
「五ヶ月だね。気付かなかったのか、お前さん。他人のそれには敏感なくせに、自分のこととなるとからきしだな」と、馴染みの医者にからかわれる始末だ。「つわりは無かったのか? そうか。静かに静か...
水たまりの中の青空 ~第二部~ (三百六十五)
「梅子さん、ちょっと。ひょっとして」と、実千代が小声でささやく。「やっぱり実千代もそう...
水たまりの中の青空 ~第二部~ (三百六十四)
ご満悦の表情で竹田の値ぶみをする梅子だが、いつもはキヤッキヤッとはしゃぐ小夜子の静か...
水たまりの中の青空 ~第二部~ (三百六十三)
「名前、なんて言うんだい? この青年は。うーん、真面目だね。初めてだろ? こんな店は。...
水たまりの中の青空 ~第二部~ (三百六十二)
「さよこおー! いらっしゃーい!」酒に焼けた野太い声が、小夜子にかけられた。「梅子ねえさーん、梅子ねえさあ」-「さよこおー! ...
水たまりの中の青空 ~第二部~ (三百六十一)
「いらっしゃいませ、御手洗さま。ようこそのお越しで」 うやうやしく礼をするボーイに、ニ...
水たまりの中の青空 ~第二部~ (三百六十)
「大丈夫だって! 梅子姉さんに聞いてもらいたいことがあるのの、今夜は。それで、すこし武...
水たまりの中の青空 ~第二部~ (三百五十九)
ジュージューという音が、食欲をそそる。はじめて見るビーフステーキなるものに、竹田の視...
水たまりの中の青空 ~第二部~ (三百五十八)
「まあね。武蔵も、浮気ぐせがなくなれば、ほんとに良い夫なんだけど。でも、武蔵が浮気をや...
水たまりの中の青空 ~第二部~ (三百五十七)
「お客って、どうせ女でしょ? あたしを呼ばずに接待するということは。で、どういう素性の...
水たまりの中の青空 ~第二部~ (三百五十六)
「太平洋戦争はね、体力勝負で負けよ」「いえ、そんなことは。天子さまのおこころづかいで負...