いろなしと ひとやみゆらむ むかしより ふかきこころに そめてしものを色なしと 人や見ゆらむ 昔より 深き心に 染めてしものを 近院右大臣 何も色がついていな
うちつけに さびしくもあるか もみぢばも ぬしなきやどは いろなかりけりうちつけに さびしくもあるか もみぢ葉も 主なき宿は 色なかりけり...
いまはとて かへすことのは ひろひおきて おのがものから かたみとやみむ今はとて 返す言の葉 拾ひおきて おのがものから 形見とや見む...