癒しの泉

もともとは映画好き、最近は舞台好き(特に宝塚♪)の趣味ブログ★宝塚の中では宙組の真風涼帆さんにハマってます!

猛暑に星組観劇・・・・危険by姉

2014-08-06 08:35:12 | 星組「The Lost Glory ―美しき幻影―」
姉の暑苦しさ満載のレポが届きました~( ̄▽ ̄)
お楽しみくださいませ♪




星組を求めて行ってきました。ムラへ。
暑さ故か、深夜故か、中々の暑苦しい文面で申し訳ありません。(少々ネタバレ有り)

The Lost Glory
「ゴールデンエイジ」の曲に載って、華やかな幕開き。ウォールストリートに集い、好景気に熱狂する人々。
ナンバーもキャッチ-だし、群衆が個性豊かで、全体の迫力もあって、一気に作品の世界に引き込んでくれる。
さすが星組の群衆芝居。ここは、センター後方の席から味わいたい感じ。

ちえさんイヴァーノは登場時から一貫して、黒くて冷徹な人物。
しかし1回目で話が分かってから2回目を見ると、オットーに対するイヴァーノの心情に肩入れしてしまう。
自分の生まれの悪さなど関係なく、平等に接してくれたオットー。そんな彼が大好きで、オットーをずっと
信じて、オットーの為にずっと尽くしてきたんだろうなーというのが見ていると伝わってくる。
イヴァーノにとってオットーは特別な存在で、唯一心から信頼できる相手だったのだろう。

だから船上パーティーで、カーティスへの新社長任命はオットーの意見なのか尋ねるイヴァーノは、裏切りを
疑いながらも「お願いだから違うと言ってくれ」と心の底で懇願しているように見えた。最後の望みを託して。
しかしオットーは自分の意見だと言った。この時のイヴァーノの失望感・・・この人だけは違うと思っていたのに、
所詮この人も他の奴らと一緒だった・・信じた自分への後悔。絶望。怒り。そして復讐を決意。
ここまでの感情の波が、ちえさんイヴァーノからこちらへ押し寄せてきて、見ていてつらかった。

そこから先は、ちえさんから目が離せなくなり、舞台袖に登場したら目で追ってしまって、センターも見たい・・
けど袖も見たい・・のジレンマとの闘い。
袖のちえさん、タバコに火をつけて口元に持ってくまでの一連の動きが綺麗で、指先まで完璧に男役で・・・見惚れる。
センターの真風っち見たいのに・・チャールストン・・・っく・・・
黒ロングコートもヤバい。電話を掛ける時の広い背中。ほの暗いライトの下で醸し出される男役の色気を、背中だけで魅せてくれた。

紅さんロナウド。
最初は「ディアナと今更どうかなろうなんて、ないない」って感じだったのに、イヴァーノの策略により、段々と本気になっていく。
直接ディアナに気持ちを確かめようともせず、現実を冷静に見ることが出来ない、可哀想な人。
人間の弱い部分につけ込まれ、人生を狂わされていく様子がリアルだった。
銀橋ソロの「Old days~」は昔の想い出に縋るロナウドが哀しくて・・でもとても良い曲。
後半嵌められたことに気づいてからの狂気っぷりは、これぞ紅さん!の芝居で、引きこまれた。最初と最後、別人。

琴ちゃん靴磨き少年
少年が似合ってて、衣装は民衆仕様なのに、スターオーラが滲み出てた気がする。
群衆のセンターでの歌声とダンスが一際輝いていて、生き生きと演じているのが気持ち良く、琴ちゃんが出てくるとワクワクした。
伝説の靴磨き少年のアナザーストーリーとか、ちょっと見てみたいかも。

風ちゃんと美伶ちゃん
オットーが語る母との別れの場面で登場。ワンシーンだけど、すごく良かった。
曲も風ちゃんの歌声も素晴らしい。包みこむような優しい母。
美伶ちゃんがまた良かった。駄々をこねたりせず、聞き分けよく母と別れた直後、忘れないようにと必死に母の顔を書くノートに、
別れたくない、寂しい、辛いといった思いをぶちまけているようで、幼いオットーに胸が痛くなった。
でも今のオットーの芯の強さにつながる過去場面だった。

しーらん宝石商ヴァラン。ナイスキャラなオネエ。
指輪の1件について、オットーに言っちゃいけないことのほとんど全てを、無駄なくテンポよく言ってくれる。清々しいほど。
ヴァランは、いきなり登場して一人でしゃべり出す、ともすれば台詞が上滑りして白けそうな難しい役柄。
でもしーらんは、空気の読めなさのさじ加減が絶妙で、しっかり自分の物にしていた。結果、客席が唯一ほっこり笑えて、且つ、
図らずもオットーに大打撃を与える場面を作り上げていた。しーらん凄い。

ねねちゃんディアナ
芯が強くて、美しくて、オットーを一途に愛する魅力的な女性。歌声も綺麗だった。
オットーの幻想として挿入されるタンゴシーンは、ディアナが一列に並んだ男役と、次々と色っぽく組んでいくのが面白い。
オットーの葛藤を踊りで見せるのがとても新鮮で、心情ともマッチしていて好きな場面。
色んな男役と組んだねねちゃんが、最後ちえさんと組むのだけれど、踊り始めた瞬間、そのフィット感に、あぁ、やっぱりここだなと
思う。何とも言えないぴたっとハマる感じ。

轟さんオットー
白い役が似合っていた。でも、イヴァーノにあまりにも上手くヤラれ過ぎていて、轟さんならもっと対抗しそうだとか、途中で
黒幕に気付きそうなのにとか思ってしまった。本来、オットー出来る男だし、賢い人なのだから。ディアナが絡むとダメなのかな。
苦悩からディアナに暴言を吐くくだりは、理性的で紳士的だったオットーが一転して、疑念や嫉妬・怒り等、人間の負の感情を
むき出しにする演技に圧倒。
ラストシーンでは、帽子のつばを撫でて去っていく仕草に男役の極みを見せて頂いた気がした。有り難や。

今回ちえねねにラブの要素はほとんどなし。そんな中のラスト近く、「愛など信じない」というイヴァーノに、「愛が幻だとしても
育てていけると信じたい」とディアナが話す場面。
ディアナもオットーから拒絶された後なので、かなり傷ついていて、自信無げに話すのだけれども、そのディアナの言葉が
固く閉ざしていたイヴァーノの心に刺さる。イヴァーノも心の底では「信じたい」という思いが残っていたからこそ、ディアナの
言葉に揺さぶられたのだろうか。ここでイヴァーノは初めて、ディアナを復讐の駒としてではなく、一人の女性として見る。
そしてディアナに惹かれ始めていることに気付く。
ここで二人きりのシーンは終わり。ホントは、イヴァーノがディアナを好きになってからの三角関係をもっと見たかったけど、
そこ中心だとオセローから離れちゃうのかな。ちょっと残念。それほど、ディアナに惹かれ出すイヴァーノが魅力的で
ドキドキしたのでした。

ちえさんのラストシーン。
黒幕暴露からは怒涛の展開。そしてサム(さやかさん)衝撃の告白・・・
(ディアナが抱き止めた所は、そこまでの関係性?と違和感を感じたけれど、それは置いておいて。)
ちえさんイヴァーノの熱演から目が離せなかった。復讐に生きた男が、最期に我が身を省みて後悔する。
かつて信じた人は、変わったわけではなく、そのままの人でそこにいたのに。なぜそのことが分からなかったのか。自分は一体何が
したかったんだと。イヴァーノのやるせなさ・報われなさにこちらもツラくなる。でも最期にオットーの思いを知ることが出来て
良かった。ちえさんラストの余韻に浸りながらの、希望の見える終わり方は結構好きです。

パッショネイトもツボ満載のショーでとっても楽しかったのですが、ここまで長文すぎたのでワンシーンだけを。

カポエイラ。
冒頭、琴ちゃんのソロがまず、圧巻。
南米の大地から湧き上がる、魂の歌声。身体の芯にビンビン響いてくる感じ。
今まで観てきた宝塚では聴いたことがない声に鳥肌が立つ。
それは劇場の空気を一変させる歌声で、舞台がピンと張り詰めたような神聖な場所に変わった。

ダンサー陣が登場。みんな素敵だけれど、特に驚いたのが娘役。
わんこちゃんとかはるこちゃんとかの可愛い星娘さん達が、ゆらゆら揺れながら瞬時に蹴りを繰り出す。超男前の動きの連続。
ここまででかなり高ぶる。

そして、せり上がりでちえさん登場。
碧いカンフー風な衣装で、前髪を下ろして裸足で構えを取るちえさんが、何というか・・少年!!これは・・・超ツボなやつです・・・!!!
ハクハクしながら見ていると、動き出すちえさん。何というか・・一人動きが別格。
大地を踏みつける足、腰のひねり、回し蹴り。全ての振りに無駄がなく、研ぎ澄まされていて、力強い。
初見はたまたまドセンの席だったので、極限まで全神経を集中させたちえさんの本気が真っ直ぐにぶつかってきて、その本気を受け止めていたら、自然と涙が流れていた。

そして、どいちゃんとの蹴りの応酬。組子を率いての群舞。なんだこれは。こんなの見たことない。
ちえさんのこの一場面に賭ける思いがすさまじくて、その真摯な舞台人としての姿に、そしてついてくる組子たち全員の
エネルギーの大きさをモロに受け止めて、そしたら涙が止まらなかった。
ちぎれんばかりの拍手を送った。客席全体からも、この日一番の拍手が響いた。
カポエイラ、胸に刻ませてもらいました。絶対に忘れないです。

というわけで真夏の星組ショー最高でした。 パッショネイッッッ!!!ドコドンッッ!!!・・早くもリピりたい中毒・・・
長文・乱文、失礼いたしました。

 


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