野次猫ゆきちゃんの日記

野次馬な猫のゆきちゃんが日記風に語る物語や
日常のよもやま話などなど^_^

第14話 ゆきちゃん、祭祀前に猫神様から祭祀のお役目を賜わる!

2023-07-07 12:15:00 | 日記風、猫物語。ファンタジー猫物語、空想猫物語
 『ゆきちゃ〜ん。これから、花蓮が帰ってくるのよ〜。今、ヨハンが空港まで迎えに行ってくれてるのよ!』

あ〜何だか素敵なシチュエーション!
だってね、遠く離れていた恋人をお迎えに行くって、とってもロマンチックよね〜。
いいなあ〜ゆきの空想劇場が始まりそうよー
止まらないわー…旅から帰った私をね、チャトさんが船着場までお迎えに来てくださるの〜
『ゆきちゃん!お疲れ様!』とか何とか、言ってくれちゃつたりなんかしちゃったりして〜。
あ、でも船着場はちょっと古風かしらね。アハハ。
あーダメダメ!しっかりしなきゃよ!ゆき!
今日はこれから、初、花蓮さんなのよ〜。
あ〜楽しみねー♪ワクワク…ドキドキ…フウ〜っと。こんな時は、爪研ぎに限るわ!バリバリ〜バリバリ〜っと。精神統一よ!

 『ゆきちゃん!二人とも帰って来たみたいよ。あらあら、花蓮、お帰りなさい!ヨハン、ありがとう!』
 『ママ、ただいま〜お変わりない見たいね。
何だか以前より若返ったみたいよ!』
 『まあまあ、ふふふふふ。』
 『あ〜ゆきちゃんね!初めまして。花蓮よ。
お会いしたかったわ。よろしくお願いしますね。
ゆきちゃん!ママと宇壷庭をお守りしてくださって、本当にありがとうございます!流石、ゆきちゃんね!
光っていらっしゃるわ!』
 
 ゴロゴロ…ゴロゴロ〜ニャニャニャーン…ニャーン…と私ね、興奮しすぎて、スリスリと頭突きを10回以上もしてしまったのよ〜
あー恥ずかしいし、はしたないわよーゆき!
あ〜もう、花蓮さ〜ん。素敵なお方だわ。お顔立ちもさることながら、立ち居振る舞いが、ほんと!艶やかでいて、嫋やかで、かつ、しなやか〜でらして〜。あ〜キリがないくらいステキ!チャーミングさも
おありだし。あ〜ゆきはもうメロメロよ〜。
だからね、無意識にまたまた、ニャーン…ニャーン…っと、スリスリと頭突きをしてしまったの💦💦花蓮さ〜ん!ごめんなさい!あ、でもね、さすがに、カミカミは堪えたのよ。
そうだわ。後で、みっちゃんが下さった毛布さんで、カミカミ、フミフミしましょ!
あのね、ゆきのね、密かな楽しみなのよ〜ふふふ。

 あ、そうそう、私の目が変なのかしら?
さっきから、花蓮さんの頭上からね、ずーっと花びらが少しずつ舞ってくるのよ!もう、びっくり‼️
 『あ、ゆきちゃんもお気づきのようね。花蓮は今回の遠征は結構、大変だったみたいね。』
 『ママ、大丈夫よ。天女さんたちが助けてくださっているし、今は少なくなったけれど、まだ花びらが降っているでしょ。』
 
 『あ、ゆきちゃん、花蓮から良い香りがするでしょ。
花蓮が色々な不協和音を調整出来ることはご存知よね。でもね、やはり花蓮にも多少なりとも見えない澱が溜まるのよ。それを天女さんたちが、お清めの花びらを降らせて、花蓮の浄化を手助けしてくださっているのよ。だからね、花の在り香(ありか)が多ければ多いほど、花蓮はその地の自然や人々、物事の不協和音を調整してきたことになるのよ。
 
 あ〜だからなのね〜香水にしては清々しくて
ずっと花蓮さんといたくなるもの。
もしね、香水なら、私がいつかチャトさんとの初デートの時、着けていきたいなあ、なんて思ったけれどバカね、ゆき。 花蓮さん、とても大切で大変な命を全うされて、お戻りになられたのね!
花蓮さんて、お美しいだけじゃなくて洗練されてて、光り輝いていらっしゃるわ。

 『ゆきちゃん、今日は皆んなで、ゆっくりしましょうね♪ そうそう、ゆきちゃんの大好物のあんこも炊くわね。昨晩、小豆を水に浸けておいたのよ。
もちろん、甘さ控えめよ!ふふふ』
 あーみっちゃん、ありがとう!ゆきのために手間ひまかけてくださるなんて〜あもう、感謝感激↗︎雨🌀ウツボさまさまよーニャワーンっと。
甘さは控えめなのね〜アハハ。
 私ね、すみちゃんお婆ちゃんと暮らしていたころね、初めてあんこを舐めさせていただいたのよ❣️すみちゃんお婆ちゃんが召し上がっていらした、苺大福のあんこをね。私ね、苺の香りとあんこのコラボがとても気に入ってしまったのよ〜。
すみちゃんお婆ちゃんはね、『ゆきちゃん、少しだけよ。って、苺の果汁とあんこを舐めさせてくださったの。私ね、とーっても、し•あ•わ•せで、フワフワした気持ちになったのよ。ケセランパサラ〜ン…
あ、でも何でみっちゃん知っているのかしら?
不思議ねー。でもうれしいわ、みっちゃん!
楽しみよ。

 『花蓮、竹林を少し歩かない?ゆきちゃんも一緒に来るかい?』
え、ヨハンさん、私もよろしいのかしら?ダメダメ、ゆき、二人のお邪魔よ!
 『ヨハン、ゆきちゃんが困っているわよ〜ふふふ。ゆきちゃん、二人で行ってくるわ。後で、私のお膝にいらしてね。二人っきりで、お話ししましょうね。』

 えーお膝?二人っきり?
いやいや、正しくは一人とニャンコ。そこは、ゆきも立場をハッキリしておかなくては。キリっと。
あーもう、想像するだけでうっとりよ〜。

 『ゆきちゃん、明後日の祭祀に向けて、明日は練香を作るのよ。古墳の回りを私とヨハンと花蓮の3人で作ったお香を朝一番に焚いて香りを燻らして、辺りを清めるのよ。この時期はね、移い菊の薫物をつくるのよ。時に合わせたものを作って、おもてなしの心を最大限にして祭祀に臨むのよ。ゆきちゃんにもぜひ作る工程を見ていただきたいわ。』
 
 あ〜なんて古風で美しい響きなのかしら。
ゆきはね、うつろうとか、たきもの、くゆらす、って
言葉をすごく気に入ってしまったのよ〜。
楽しみだわ。

 今日は午後のパトロールを早めにしましょ。
その前に少しお昼寝よ。花蓮さんとお話しするために、頭を休めないと💤
あら、また夢かしら?
 『ゆきよ!古墳の祭祀の終いを其方に任せるぞ〜。天照大御神様の命にて其方、猫頭として
終いに、古墳の結界を張る力も授けるぞ〜
確と上から見守る故、任せたぞ!良いな猫頭ゆきよ!ハハハ…』(( _ _ ))..zzzZZ
 はっはー猫神様、畏まりました〜


 『ゆきちゃん、お目覚めのようね。こちらにいらして!起きるのを待っていましたよ〜ふふふ』
 あ、花蓮さんがね、私をお膝に抱っこしてくださったのよ!うれしいわ。ハートが体中から飛び出していないかしら?💓ちょっと恥ずかしいわね💓

 『ゆきちゃん、私がいない間、いろいろとありがとう!これからもよろしくお願いしますね。ママはゆきちゃんが来てくださってから、とても楽しそうなのよ。娘が一人増えたって。ふふふ。だから、私も安心して、また遠征に出かけられるわね。』
 何だかね、私、涙が出そうよ。
花蓮さん!ゆきは、宇壷家に来られて沢山の方々に大切にされて、本当に幸せよ!
すみちゃんお婆ちゃん、ゆきは幸せ者、いや幸せニャンコね!これはね、シクシクうれし泣きよ!

 『そうそう、明後日の祭祀ではゆきちゃんには、大切な任務があるみたいね。』
 
 あ、確かさっき夢をみたわ。
何でも祭祀の終わりに結界を張るらしいんだけど…どうするのか、やり方は?猫神様は、なにも仰らなかったわね。困ったわ。

 『ゆきちゃん、心配されなくても大丈夫よ!
祭祀が始まったら、自然にしたくなったことをなさればいいのよ!
私はゆきちゃんのされることを信じて、見守りますよ。ゆきちゃんなら、大丈夫よ。
ご自分と猫神様を信じて!』

 えっ、えー、ゆきにそんな大役が?出来るのかしら?あーもうー爪研ぎしたい〜。でもなぜかしら?やる気がみなぎってくるわ。恐るべし、猫神様!
ゆき、頑張ります!猫神様、すみちゃんお婆ちゃん、見ていてくださいねᕦ(ò_óˇ)ᕤ

 『あらあら、ゆきちゃん、ゴロンゴロンして〜、
とってもお可愛らしいわ!
アイグー…あら私ったらママの影響で、韓国ドラマの見過ぎだわね。ついつい、アイグーって言っちゃうわね。ふふふ。ゆきちゃん、ママが作ってくれた、苺大福を一緒に食べましょう!』

 うれしいわ。花蓮さんもすみちゃんお婆ちゃんみたいにね、お膝に乗った私に、甘酸っぱい香りの苺の果汁とあんこをね、そっと舐めさせてくださったの。ゆきはね、それはそれは、嬉しかったのよ!
 
 あーやっぱり、苺とあんこのコラボはサイコーね!

 みっちゃん、少ししか食べられない私のために、あんこを炊いてくださってありがとう!

 明後日の祭祀のことを考えるとドキドキ、ワクワクが止まらないわ。
今夜は早寝してフワフワたんぽぽ綿毛の夢がみれたらなあ…ケセランパサラ〜ン…

       つづく



 




 


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