野次猫ゆきちゃんの日記

野次馬な猫のゆきちゃんが日記風に語る物語や
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第15話 古墳の祭祀前日。ゆきちゃん、花蓮と象の妖精さんとお香を作る!

2023-07-16 01:47:00 | 日記風、猫物語。ファンタジー猫物語、空想猫物語
 『ゆきちゃん、これから明日の祭祀で使う練香を作るわよ〜。ゆきちゃんにもお手伝いして、いただきたいの。』
 あー花蓮さん、今日もおきれいね〜💓
今は花びらは降ってないのね。
でも今日は森のような清々しい香りがするわ〜
森林浴って感じね〜。空気が濃いわ。

 『ゆきちゃん、まずね、お香の材料を用意するのよ。宇壷家では、自分で原料を粉にしていくのよ。
白檀、丁字、桂皮、ニクズク、沈香、大茴香、山奈、貝香、安息香、竜脳、乳香、甘松、橙皮、かっ香を微妙な配分で調合して、ヨハンが作った竹炭、タブ粉で作るのよ。あとは、亀のとっくりさんとえりまきさんのお庭で咲く蕎麦の花のハチミツと東側にある栗の木の花のハチミツ、それにママが育てたラベンダーのハチミツで練っていくのよ。
 
 凄いわ。材料を砕きはじめたら私の鼻の通りが良くなってきたわ。たくさんの自然の材料で作るのね〜。
あら?花蓮さんが砕いている材料の回りをね、小豆くらいの小さくてポッコリした象さんがお二方で飛んでいらっしゃるわよーすご〜い、
なんてお可愛らしいのかしら♪うっとり〜

 『材料はね、一年に一度インドへ行って
買い付けてくるのよ。ふふふ、ゆきちゃん
象さん飛んでるでしょ?インドの妖精さんよ。
可愛らしいわね。お香が特別に出来上がるように応援してくださっているのね。
ありがたいわね、ゆきちゃん!』

 ほんと!ステキだわ〜
象の妖精さんのお一方は右回りに、もうお一方は左回りに花蓮さんの周りを舞っていらっしゃるのよ!

 『これをよく練って、耳たぶくらいになるようにと。 あ、少し梅酒を入れますよ。
いい感じね。ママとヨハンは違う香りを作るのよ。
それを一年間、土の中で寝かせるのよ。
ゆきちゃんと私と象の妖精さんで、3種のハチミツ入りの甘くて清々しい香を、気持ちを込めて作りましょう!
あ、いい感じだわ。少し、温度が上がっていい香りがしてきたわね。
さあ、あとは丸めて出来上がりよ。』

 あらあら〜いつの間にか、象の妖精さんが増えていて、わたしアワアワしてるとね、妖精さんが四角形にお香の上を飛んでいるのよー
で、よ〜く見るとね、美しく光る水のハンカチベールをね、そっとお香にお掛けになったのよ!
その瞬間、焚いてもいないのに、芳醇な香りが辺りに香ってきたのよ!
不思議よね?

 『妖精さん、ありがとうございます。
きっと祭祀は上手くいくと思います!
 ゆきちゃん、もう少しお手伝いしてくださいね。』

 あら?まだ作りかけのお香が残っているわ。

 『これは、ゆきちゃんにお手伝いしていただきたいのよ。ふふふ。ゆきちゃんの肉球で作ってほしいのよ。よろしいかしら?』
 えーゆきのに、に、肉球?で?

 『ゆきちゃん、さあ、お手てで。』
コロコロしてぺったんこっと、もひとつ、コロコロしてぺったんこ、コロコロぺったんこ…
 『あら〜ゆきちゃん、上手に出来たわ。
可愛い肉球で作ってくださった、このお香は海外遠征に行く時に持って行きたくて、ゆきちゃんにお願いしたのよ!ありがとうゆきちゃん😊
大切に使うわね〜』

 うれしいわ。ゆきのこの肉球が花蓮さんのお役に立てるなんて〜(〃ω〃)
今の私の肉球は良い香りすぎて、野次猫の手は
熊の手に負けないわよープンだ!
あー負けず根性が出てしまったわ。
はしたない。
アハハ…

 『祭祀のお香は乾燥させないのだけれど、ゆきちゃんのお香は、乾燥させて使うのよ!出来上がったら、一緒にお香のかおりを聞きましょう!』
 ハイ!花蓮さん!
あら、ゆきのお香にも妖精さんが、小さな渦巻きの雫を降らせてくださっているわ。今度は甘くて優しい香りが立っているわ。ありがとう!妖精さん!
だけど、象の妖精さんはインドからいらしたの?
インドにお帰りになれるのかしら?
不思議ね…

 すみちゃんお婆ちゃん!ゆきはね、宇壷家に来てから、いろいろな経験をしているのよ!明日はね、いよいよ古墳の祭祀なのよ。ゆきは、お役目を立派に果たせるよう、すみちゃんお婆ちゃん、お空からゆきのこと見守っていてね!絶対よ!

 さあ、パトロールに行ったあと、ヨハンさんのギャラリーのベッドでチャットさんが、お通りになるのを待ちましょっと

       つづく

    







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