野次猫ゆきちゃんの日記

野次馬な猫のゆきちゃんが日記風に語る物語や
日常のよもやま話などなど^_^

 番外編/【後編】ゆきちゃん、夏祭りでお面Gメンの精霊さんと出会う!

2023-08-17 14:54:00 | 日記風、猫物語。ファンタジー猫物語、空想猫物語
 
 『ゆきちゃん、お面よ!今は大量生産の
物ばかりね。あら?あそこのお店はなにかしら?
見てみましょう〜
まあ~手作りのお面の髪飾りだわ!
ゆきちゃん!お揃いにしましょう!
小さいから、ゆきちゃんの頭にも載せらるし、きっとかわいいと思うわ。ふふふ。
どのお面がいいかしら?
私はおかめさんにしようかしら。
ゆきちゃんはどれがお好みかしら?』
 わ〜どれも素敵ねーゆきもお面が被れるなんて〜うれしいわ!そうねー私はこちらの赤くてお鼻の高い天狗👺さんがステキかなあ〜って思っているとね、
 『ゆきちゃん、この天狗さんはいかが
かしら?』
 スリスリっと!
 そしたらね、花蓮さんが私の頭に載せてくださったのよー
 『ゆきちゃん、赤の天狗さん、似合ってるよ』
 もうーヨハンさんたら褒め上手ねー それに花蓮さんは、結ったお髪におかめさんをお付けになって、本当に何でもよくお似合いよ!
    素敵ねー

 なんて、楽しんでいたら、どこからともなく風が吹いてきてね、ゆきの足元にキャラクターのお面さんが飛んできたのよ!
でもねそのお面さん、すごく汚れてしまっているのよ。
 それにね、可愛いキャラクターのお面さんに月の光が当たってね、夜目でみるとね、ゆきには泣いているようにみえたのよ。なんだか切ないわ。
 『あらあら、ダメよね。お面をこんなにしては。
手水舎で洗ってあげましょう!』
 花蓮さん、なんてお優しいのかしら。
洗っているとね、お面さんも心なしか、ニッコリされているように見えたのよ!
良かったわ。あ、そうそう、花蓮さんはね、ゆきの事も気づかってくださってね、柄杓からすくったお水を、手に移してから
ゆきに飲ませてくださったのよ!
 花蓮さん、大好きよ❤️
そうこうしてたら、お面屋さんが声をかけてきたのよ。
 『あ〜ありがとうございます!
お面を大事にしてくださって。
お面はどんなに大量生産のものであっても
人形(ひとがた)なんですよ。
だから本来は大切に扱わなくてなりません。
私たち売り手も心して売る者が少なくなっているので、面を手にした買い手側が簡単に捨ててしまうのも仕方ないのかと…どうしたものか?あ、こちらのお面は私が引き取りますよ。あなたの行いを拝見して
売り手の心構えが足りなかったと、今一度
気持ちを改めます!』
 
 『そんなことありませんよ!
皆んな軽い気持ちで買っているけれど
人形だという認識が薄いのでしょうね。』

 あ〜学ぶわ〜。
でも、さっきは不思議な風が吹いたわね。
 あら?小さなヤツデの葉っぱが落ちているわ。
この近くにはヤツデはないみたいだしこの葉っぱ、ずいぶん青々しているわね。不思議だわね。

 花蓮さんが小さなヤツデの葉っぱを拾い上げてね
 『ふふふ、ゆきちゃんがお被りになっている、天狗さんが👺吹かせた風みたいね!
凄いわ!ゆきちゃん!』
 
 え〜え〜ゆきのお面の天狗さん👺が
この小さなヤツデの葉っぱで?え〜凄いわ!
大事にするわ、このお面さん!
それに、花蓮さんとお揃いだもの(*^_^*)

 ピーヒャラ、ピーヒャラ…
   テンック、テンック…
     あれ?あれ?あれー
   ガヤガヤ、ガヤガヤ…
 あー意識が遠のいて行くわ〜💦💦
   花蓮さ〜ん、何処〜!
     ヨハンさ〜ん、何処〜?
 
 目がグルグルしてきたわ〜
 もしかして今、私、神隠しに遭っちゃったりなんかしたりして〜なんて、余裕でいたらね、
 暗闇の中に急にスポットライトが差し込んできたと思ったらね、ゆきの目の前にはお能の舞台?が、出現していたのよ!
もう、野次猫もビックリよー💦💦💦
あー爪研ぎしたいわーグスンT^T

 でね、スポットライトが橋かがり(出入り口)に移された途端、何処からともなく
鼓の音が辺りに響き渡ってきたのよ!
 で、またね、スポットライトがゆきの真正面に当たったと思ったら、そこには、
白装束に般若のお面をお被りになられた、お方がお出ましになられていらしたのよー!
 もうそれはそれは、びっくりしてね、ゆきの毛も逆立ってきたのよ!
 でもね、そのお姿から高貴なお方だと
一眼みただけで分かるくらい、金色の眩いオーラを纏われていらしたのよ!

 で、見惚れているとね、私は
いつしか、見所(客席)から舞台を見ていた事に気づいたのよ。でね、『ゆきさん!』って言う声がけに、横を向くとね、
なんと、なんと、な、な、なんと➖
ゆきより3席離れた所に、大きな大きなお顔のお方が座られていらしたのよー💦💦💦
そうね、失礼ながら、お顔だけでも大玉転がしの玉くらいあるかしらね?💦💦💦

   またまたビックリしてー
  ゆきの毛はMAX逆立っているわー
  
 でもね、そのお方はとってもお優しい
目をされていらしたのよ!
 だから、ゆきはね、その目を見てから
気持ちが落ち着いてきてね、よくお顔を
拝見すると、誠実さを表す淡い緑と、淡い水色に淡い黄色、そして愛のある桃色のオーラがお顔の周り全体に広がっていらしてね、きっと尊い御任務がおありのお方なんだと判ったのよ!

 でね、般若面のお方の舞をご一緒に拝見したのよ!
 舞を見ていると般若のお面さんはね、光の加減や上向き、下向きの時の表情がね、
全然違うのよ!笑っていたかと思うと、急に悲しげ?哀しげ、だったりと、一つのお面なのよね?
なのに、こんなに、喜怒哀楽を表現できるなんて、凄すぎるわ!
 
 ゆきはね、見ていて、鳥肌が立ってきてね、自然と涙が出てきたのよ!T^T

 私ね、ただただ感激していたのよ!
そうしたら、急に全体が明るくなったと思ったら、
その時にはもうすでに、般若面のお方も舞台も消えていたのよ!

 ハッとして、横を見てみると、
ゆきのお隣に、先程の大きなお顔の方が座っていらしたのよ。
でね、そのお方、お顔が1メートルくらいお有りだと思うのよ。だけど、体はそれほど大きくないのに
何故か、バランスが取れてるから不思議ね〜?
あらあら、ダメよ人様のお顔をマジマジと見ては!はしたないわよ、ゆき!💦💦😅なんて、思っていたらね、ニッコリと大きなお方が私を見つめていたのよ!💦💦💦 しっかり、ゆき!

 『こ、こ、こんにちは。わ、私は
ゆきと申します。私、神隠しに遭っているのですか?』

 『ゆきちゃん、申しわけありません!
私はお面の国の精霊なんです。
祭りや市が立つ所に赴き、お面の取り扱いを取り締まる、お面Gメンとしてのお役目のものです。』

 そうなんですね!では、お面の扱いの酷い場合には罰を与えるんですか?

 『いえ、あまりに目に余る扱いの場合には、その方の処へ赴きましてね、ちょっとした、気付きを与える役目なんですよ。
なので、人によってはバチが当たって?と思うかもしれませんね!ハハハ…
命まで獲りはしませんよ!ハハハ…』

 でも何だか、凄いお話しをされているわね。
ゾワゾワするわ。アハハ…
   そう、畏怖を持たなくては!
     アハハ…

 『ゆきちゃん!怖がらないでください!
私たちは、ただ、面の人形は、人々の写しであるから、只々、大切に扱って欲しいだけなのです!』

 お面Gメンさんはお面を通して、人々に気づきをお示しするための世直し旅をされていらっしゃるのですね!
 
 『昔は神事で畏れ多い神様をお迎えし、また、畏れ多くも神々様の代役として面を被る事で、初めて神降ろしする事が許されていたんです!
それは、自然界と現世を辛うじて繋ぐお役目であり、約束事でもあったんです!』
 何だかゆき、泣けてくるわ😹

 『しかしながら、昨今では安易な形でしか、お面は扱われておらず、私たちの力が及ばない為、唯一の古典芸能にも関心の目は向けられることも少なからずでして…』

 Gメンさん!世の中が神や自然界の領域をこえて、勝手な振る舞いが一人歩きしてしまっているんですね!

 『はい、お面に限った事ではありませんが、お面を蔑ろにすることも、自然破壊の一つに繋がるのです。 神は見ております。
自然界や精霊界も人々の行いを!
なので小さな道徳心を今一度、思い返していただく、お役目も、私たちお面Gメンは
担っているのです。』

 わかりました!ゆきも少しでも少しでも
形ある物事を大切にして参ります!

 『ゆきちゃん!ありがとうございます😭
面は被る事で違う人物にもなれ、又、面の奥から、もう一方の目で世を見る事ができます。そこから見える世界は、一方向でいるからこそ、一点に焦点が当り、真実がハッキリし、八方が見えるのです!』

 あ、先程、舞台で舞っていらしたお方は?

 『はい、般若面のお方こそ、お面精霊界の主様であらせられます!めったに表にはお出ましにはなりません。
 白装束は覚悟の表れ、死に装束を意味し
憤怒相は憐れみの悲しみを表していらっしゃるんです。この世を案じていらっしゃるのですよ!』

 私たちを心配してくださっているのですね!😹いろいろな物を大切にします!

 『はい。面に限らず、物を投げつけての不快音やワザと出す不快音も良くないです。悪鬼に反応されますから、要注意です!』

 わーいろいろ教えていただけて、
ありがとうございます😊
 そうだわ、さっきね、ヤツデの葉っぱがお面さんと飛んできたのよ?
 とても不思議だったわ?

 『あの風は、ゆきちゃんをお守りの龍殿が、自然霊界の者同志が協力し、天狗風👺を呼んだのですよ!
ゆきちゃんが呼んでくださったのですよ!』

  えー私、なにも出来ないのよ〜
  いつもオロオロしてるだけだし。
  きっと宇壷家の皆さんとご一緒だと
  神風が吹いてくださるのね!
    感謝だわ!
 
  お面Gメンさん!私、猫頭ゆきも春夏秋の氏神様のお祭りや市が立つときは、
パトロールをさせていただきますね!
 お約束致します!キリッと!

 『あーそのお言葉、主様もさぞ、
お喜びかと!ありがたき事です!
主様もお出ましになられた、甲斐もありましょう!
日頃、主様は播磨の国におわします、高砂神社におられ、伊弉諾神、伊邪那美神と共に御坐す。』

 その時…

  『高砂や〜あ、高砂や〜あ…』ってね

 響き渡ってきたわーあーグルグルするー

 遠くでね、テンック、テンック…
     
     ピーヒャラ、ピーヒャラ…

 『ゆきちゃん!ゆきちゃん!』
   
    花蓮さん、ヨハンさん!


     番外編/後編
      
       おわり

   
      
 

  




 



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