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めいぷるアッシュEnnyの日々是好日

第18景 ヂャズが流れた町【旧下新町通り】

この通りは(新町・鏡花通り)昔ハイカラだっのです。


金沢は古くそして新しい町。
新しく、そして古い町。
その金沢の魅力を探して、
今日も町を歩きます。

こんな書き出しから始まる。
ページをめくると知らない金沢に
会えそうです。



大通りから一本裏の静かな通りです。
(地図では新町・鏡花通り)
ここにある佃煮屋さんの鬼クルミ煮を
モナカで包んであるのもお薦めなんだ。
他にも蕎麦の老舗があったり。
泉鏡花記念館があったりと、、、


もう何十年も前、ここから近い彦三(町名)で囲碁を習っていた頃、兼六園下バス停まで、時折コースを変えて歩いたものです。

<本文より>
「町の踊り場」(昭和8年初版)は、徳田秋声が姉の葬儀に帰郷した数日を描いた短編小説で、川端康成に「神の手になるもの」として激賞された。その一節に、踊り場のある町、旧下新町が次のように描かれている。

その町は、この市の本通り筋の裏にあった。そこで小説家のKーが育った。私はどこにも踊り場らしいものの影を見ることが出来ずに相当長いその通りを行ったり来たりした。

K-とは鏡花のことである。二つ違いで同じ川べりに生まれ、ともに紅葉を師とし、女性を数多く描きながらも、神秘幻想の世界までをも紡ぎ出した鏡花と、自身の実生活や身辺に題材をとり、巷に生きる庶民の姿を精細につづった秋声とは対照的ですらある。その鏡花の町の薄暗がりの通りを歩いた秋声は目当てのダンスホールを見つける。

到頭(とうとう)私はソシアルダンスと赤い文字で出ている横に長い電燈を見つけることが出来た。往来に面した磨ガラスに踊っている人影が仄かに差してヂャズの音が、町の静謐を掻乱していた。

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