ピリカヌプリ

鬼刺山

確か占冠だったと思う、山行後の温泉を楽しみ服を着ていた時、同じように服を着ている隣のオッサンのベルトがスワミだったのだ。
スワミとは、積雪時登山や沢登り等で、ハーネスまでは必要ない際に使う簡易的な確保用のベルトの事を指す。

 話しかけるとやはり山ヤで、登山談義に花が咲いた。そしてその人は三角点ハンターでもあり、北海道の全ての一等三角点を踏破していた。
僕も一等三角点を巡っている事を伝えると「いつか君の前に立ちはだかる難敵は鬼刺山だよ。」と予言されてしまった。

それ以来、鬼をも貫く山容を持つ道北の鋭鋒、「鬼刺山」が気にならないはずもなく、数年来チャンスを狙っていた。
万全を期して挑んだ鬼刺山、低山だが山深く、長い行程であり、突き上げる直登沢は急峻で滝がいくつか出てきた、その全てがメチャクチャ滑る。
フィジカル、メンタル、テクニック、チームワークと様々に試される北の深山だった。

頂上をきわめた後、汗を流した天塩川温泉では、キツかった山行と達成感、疲労した体に沁み通る温泉の心地よさに、気づくと「やったー」と言いながらニヤついてしまった、そんな山


人の入った気配が全くない、年間ほんの数パーティだろうな。
この山の解説をしたガイドブック、赤字なんだけど需要ないだろうな
特にこの山の記述は・・・



読図を繰り返しながらの遡行
ピンテ一本もない、道標の無い山
標高差の少ない河川は蛇行し、読図を難解にする。



化石の名産地、中川町に近く、アンモナイト的なモノが時々ある。
人が入らないであろう奥地であり、ノジュールがゴロゴロあって、腰につけたハンマーで割りたい衝動に駆られるが、長い行程でもあり先を急ぐ。



水は美しく、開けた沢は気持ちよく登れる。


ミヤマカラスですね。
美しい緑と青の混じったような涼しげな色に心癒されます。



逆層のとこもあるけど、ここは順層で登りやすい。



いくつかの枝沢を分け、沢はなお細く水量も減ってくるがかなり奥まで沢は続き、助かる思いだ。
水が切れたら猛烈なヤブ漕ぎを覚悟する道北の山



滑る滝はロープ出して慎重に行く。
フリーでクライミングしている訳じゃないので、ユマーリングも全然アリアリ
それが沢登りってやつだと僕的には思ってる。
なんでもアリのバーリ・トゥード、総合力を試される。



とにかく滑るので慎重に



こういうトコが一番危ないんだよな。
落ちたら怪我する。



しっかりとセカンドのビレーをする僕ら。
良好なザイルワークは時間短縮に繋がる、もちろん安全確保にも。



直登沢、なかなかだねぇ。



足の置き場に気を使う。
フェルトだろうがなんだろうが、そりゃ滑る。


突き上げた稜線
道北の山々が見える。
頂上までもう少しだ。



低山だけど険しいな。
低山をバカにしてる人に挑戦してもらって感想ききたい。
こんなアルパインな山、なかなか無いぞ。



山頂
看板など無い
一等三角点があるだけの閑静なピーク
実に好ましい。
こんなトコに仰々しい看板などいらない。
あっても、せめて手作りがいいな。



下山は懸垂になる。



慎重にいかないと、なんせ滑る。



ロープぎりぎりの長い懸垂
下が見えないので最初に行く人は頭のネジを2〜3本緩めとくと良い。



直登沢を下り終えると、蛇行した長い本流が待ってる。

本当に総合力を試される楽しい沢だったなぁ。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事