11月の大きな収穫は『グレート・ギャツビー』を読み終えたことと
(あんなにも苦戦していた本作。後半に入ったら急にギアチェンジして加速し、
そのスピードに「おぉ!?」と乗せられるがままに読み進んでいったら
結局そのままラストまで連れ去られてしまった!笑
読み終わってみると・・やはり、苦戦させられた前半の物語があってこそ
あのラストに向けての高まりがあり、それが静かに、しかし熱く激しく
確かな爆発となるのだろう・・なんてしみじみ。
その読後感はあまりにも『風の歌を聴け』に似ていた・・)
ついにカズオ・イシグロ作品に突入したこと。
そして私にとって最初の作品となったのが、これ。
『わたしを離さないで』
カズオ・イシグロの作品はいつか読んでみようと思っていて
NHKの『白熱教室』も観てたりしたんだけど、
あのとき「なんか難しいこと言ってるな~」って感じたことが
これを読み終わった今なら少し理解できる気がして、
もう一度『白熱教室』を観なおしてみようと思っている。
というのは余談で、本当に面白かった!素晴らしかった!!
これがどんな内容かをすっかり忘れて読みはじめた私は最初、
(『白熱教室』の中で紹介されていたのだ)
「介護人」をしている主人公に対して
介護されている人を「提供者」と訳しているのがどうしても引っかかり、
“えぇ~?「提供者」で合ってるの?誤訳じゃなくて?”とか思って(苦笑)
すんなりとストーリーを追っていくことができず、
本の裏表紙に書かれているあらすじを読み返して“あ!”と内容を思い出し、
そこからはもう、ぐんぐんぐんぐん物語に惹き込まれていって
まさに「ページをめくる手が止まらない!」状態で
先へ先へ行きたくて、知りたくて、夢中になって読み進んでいった。
もう感想なんか言いたくないっ!笑
これはもう、読んだ人だけのもの。
しかし、本当によくこんな「設定」を思いつくものだ。
確か『白熱教室』で、「設定」にはものすごい時間をかけているようなことを
言っていた気がするが(というより、ほとんど「設定」のことばかり考えている
とか言ってなかったっけ? ←番組観なおしてから書けよ!だね・・)、
その「創造力」と「想像力」と、そこにかけた「時間」と「エネルギー」を思うと
ただただもう“ありがとうございます”だわね。
読み終えてみると、ますますこの「タイトル」と
本の表紙の「カセットテープ」が沁みてくる。
「わたしを離さないで」
「Never Let Me Go」
あと少しで読み終えるというタイミングで飛び込んできた
ドラマ化のニュース! 驚いたね~。
『思い出のマーニー』みたいに、舞台を日本に変えちゃうアレね。
(なんか日本になっちゃうと雰囲気が壊れちゃうよね。
リアリティーは出るかもしれないけれど「物語性」が消えちゃう・・)
主人公キャシー:綾瀬はるか・・・期待できます!笑
トミー:三浦春馬・・・こんなにかっこいいイメージではなかったけど。
ルース:水川あさみ・・・キャラがイメージどおり。合ってそう。
ってことで、これはもう楽しむしかないでしょう♪
(ドラマ観る前に、原作読み終えてて良かった~)
とにかく、オリジナルの勝手なラストとかにはしないでほしいな~。
世界には、まだまだ出会っていない素晴らしい作品が眠ってる。
いや、作品は眠ってないか。眠ってたのは私か!笑
あぁ素晴らしき、物語の世界。
もっともっと目覚めて、出会って、吸収していこう。
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