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~オーラソーマと出会い、夢だったプラクティショナーを通り抜け、今また新たな扉へと突き進む★pinoco★の心の記録~

『マアジナル』→『アルカナシカ』

2014-04-03 20:21:29 | I LOVE 本・映画・ドラマ・音楽


『マアジナル』を読んだら
次に読もうと思っていたのだよ、『アルカナシカ』を。


図書館で「タ」の棚を見るたび「無いなぁ~?」と思っていたら、
なるほど! ジャンルが違うのね、置いてある棚が。
(検索して、「エッセイ」とか「旅行記」とかは別の棚なのだと知る。
どうりで好きな作家の棚に、本が少ないと思ったわけだよ・・)





私は田口ランディさんの作品が好きだ。

彼女の視点、“立ち位置”みたいなものは
内容がどんなにオカルトっぽくとも常に“ニュートラル”で
“わからないもの”は“わからないまま”に、
「押し付け」や「決め付け」が一切無く、とても心地良い。

読むと、強い力でその世界に惹き込まれ、
視覚的イメージがどんどん広がる。
それなのに、なんというか・・“とらわれる感覚”がないのだ。

頭はどんどんクリアに、心も自由なまま
作品の世界にディープに入り込める感じ。



その理由を、この『アルカナシカ』を読んだら
ちょっとわかった気がした。


ひとことで言うなら、彼女の作品には
“洗脳しよう”という意図がないのだ。
(世界は“見えない洗脳”で溢れかえっているからね!)

だから、どんなに非日常的な内容であっても
安心して読める。信頼して本の世界に飛び込める。

きっと彼女が「0(ゼロ)」の視点?をもっているからなのだろう。







  

2011年に出版されたこの2冊は、同じテーマを扱いながら
『マアジナル』は「長編小説」、『アルカナシカ』は「ノンフィクション」
と、まったく違うアプローチで同時期に書かれている。





失踪? 誘拐? 神隠し? UFO? ・・と、『マアジナル』は
子どもの頃から「Xファイル」が大好きだった私には、もうたまらない!笑

村上春樹作品も好きだし、『ミレニアム』も面白かったけど
もしかしたら「ここ最近で一番すごかった!」のでは・・と密かに思っている。


あとそう、ランディさんの小説には
知ってるはずなのに無意識だった「日本」という島国の特異さ、
田舎に残る古い文化や風習みたいなものも書き込まれていて
(それが奇妙さや怖さみたいなものを助長させるんだよねぇ・・
やっぱり今の自分は日本人なんだなって思わされる、
体が知っている日本的な湿っぽい薄暗さ・・)
なんか“血がざわざわする”ような感じも味わえる。

今回の舞台は「能登」だったのだけど、
同じ日本海側のもっと北で生まれ育った私には
この田舎の閉鎖的世界観がよりリアルに感じられて怖さ倍増だった。笑


だけど、その狭い世界から宇宙まで飛んじゃうんだから
「ランディさん、もうすごいところまでいってるんだな~」
って本当に、驚きと感動。
「こうして文章にして届けてくれて、ありがとうございます!」
なのだ。すごいんだ。





で、これを読んだら、ノンフィクションの『アルカナシカ』。

読むまでは、取材してきたUFO体験談を
まとめたようなものだと思っていたけど、全然違った!


小説より難しく、だけどやっぱり面白いぃぃぃ。


特に「洗脳と脱洗脳」のところが興味深かった。
あらためて「自由に生きること」について考えさせられた。

“もっと自由に生きられるはず”って。
“もっと自由になりたい、なろう”って。

そのためのヒントが書かれてるんだと思う。
今の私の読解力で、はたしてどこまで紐解けるのか・・。



あと「冥王星」のことも、もっと知りたくなった。







と に か く 。

知らないことが多すぎる。


狭い枠の中、特定の人だけと向き合って、
いろんなことを知って“わかった=理解した”気になったり、
深く潜った気になったり、高く飛んだ気になったり、
自分をちょっと特別に感じたり、逆に消えたくなったり、
いろいろだけど、まだまだ知らないことがたくさんある。


こういう作品にふれると、そのことを思い出させてもらえる。


ユングの考えも、カントの考えも、啓蒙思想の影響も、
キリスト教も、仏教も、欧米の歴史も、日本の歴史も、
知らないことが多すぎる。


原子、素粒子、物質、情報、
見えないけれど、そこにあるもの。


知らないままでも別に生きていけるのに
もっと世界の神秘を知りたくなるのは何故なんだろう。





そんなことを感じさせてくれる本だ。




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