介護に疲れ果て、自らの限界を超えると、介護者は「燃え尽き症候群」になります
これは長時間労働やストレスの多い職場で起こりますが、一生懸命に介護を担っていた人に突然、生じることもあります
「もう無理です」という心の防衛なのです
燃え尽き症候群になると、介護者は「介護への気力がなくなった」と感じます
「すべてを投げ出したい」と、ずっと頑張ってきた介護から逃げたくなります
そして、「介護する相手がいなくなればいい」「一緒に死ぬしかない」といった否定的な感情が生じます
こうした症状は、うつ病前段階であることが多く、最悪の場合、無理心中などを考えてしまう恐れもあります
燃え尽き症候群に陥ってる人が、「介護を頑張るのは当たり前」「弱音を吐いたらおしまい」といった思考に支配され、自らの異常に気づかないケースも多いです
介護者の周りにいる人が、いち早く気づいてあげることが大切です
「最近キレやすい」「文句をよく言うようになった」「ため息が増えている」「介護が適当になってきた」
これらは、介護者が燃え尽き症候群になりそうなサインです
なによりも、介護する人が孤独にならないこと
介護者同士で集まって話す場所をつくるなど、人との関係を保てるようにするといいでしょう
外出するのが難しいなら、インターネットで同じ悩みを持つ人とつながる、といった方法も良いかもしれません