
雛壇を設けて雛人形を飾るようになったのは、江戸時代中期以降のことらしい。
その当時は左を上位とするわが国の伝統にならい、向かって左に女雛、向かって右に男雛が飾られた。これは伝統的な京風の飾り方とされている。
一方関東では、向かって左に男雛、向かって右に女雛と逆の飾り方になる。
その理由としては
●徳川家康の孫の興子内親王が即位して、明正天皇となってから、江戸では上位の左に女雛を置くようになった。
●武家では刀を握る右手側に人を座らせなかったから。
●大正天皇以降、それまでの伝統を改め、西洋式に習って天皇が皇后の右に立つようになったから。
などなど諸説ある。今は全国的に関東風の飾り方が一般的なようだ。
ともあれ、わが子の健やかな成長を祈る日本の行事は雅やかで美しい。