生成り色の陽射しを浴びた風景がゆっくりと流れていく
静謐な朝の車窓
和らいだ古い傷み
明け方 桜色に染まった東雲は
澄み切った空の中 真っ白い漣を描いている
風は別の季節を運んでくる
煌びやかなイルミネーションを後にして
茶色になった葉を 僅かに残した欅の下で佇む
雨が ぱらぱらと音を刻み始める
あたたかく やわらかな感触と ともに
全てを抱えていく決心
私が大切におもう すべてのものへ 幸いがとどきますように
そっと 願う
稲葉浩志 「念書」 によせて
生成り色の陽射しを浴びた風景がゆっくりと流れていく
静謐な朝の車窓
和らいだ古い傷み
明け方 桜色に染まった東雲は
澄み切った空の中 真っ白い漣を描いている
風は別の季節を運んでくる
煌びやかなイルミネーションを後にして
茶色になった葉を 僅かに残した欅の下で佇む
雨が ぱらぱらと音を刻み始める
あたたかく やわらかな感触と ともに
全てを抱えていく決心
私が大切におもう すべてのものへ 幸いがとどきますように
そっと 願う
稲葉浩志 「念書」 によせて