山に長く通いつづけ、
己の実力と甲斐性がみえてきたら、
もう自分の山行に勇ましい夢を見ることもなく、
おのずと身の丈にあった山をもとめている。
そんなでも
いまだに地図をながめては
しらずしらずのうちに
「山旅」を妄想してあこがれる。
ふもとに道は見当たらず、出だしはヤブ。
煩わしいスズタケヤブは悪態をつきながら漕ぐ。
谷に行く手をさえぎられたらジャバジャバ泳ごう。
眼前に岩壁が立ちはだかれば冷汗かいて攀じる。
うもれる雪はシールで楽しもうぜ。
その先にはフィナーレ、
誰もいない山頂が待っていた。
ガイド本や検索したって出てこないラインを、
ふもとからピークへスラッと描けたら心地いい。
他人の足跡をなぞるんじゃない自分だけの山旅。
「知らないところへ行ってみたい、未知へのあこがれ」
という登山の原点や醍醐味につうじているだろう。
自分の地平が広がってゆく気分もきっと得られる。
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さぁ、下山はどうしようか。
スパーンとスキーで一気に降りられたら言うことなしだが、
ヤブ尾根下りもワクワクするものだ。
両手に地図とコンパス、
にらめっこしながら歩こうか。
スマホやGPS使っちゃ、A0以下だよん。
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