
昨日、きた山さんでのランチの間は、窓から降り注ぐ陽射しが眩しいほどでしたが、
お店から出たときには空全体に雲がうっすらと広がってきていました。
少し冷え始めた空気の中、成城5丁目の住宅街を歩いて数分で猪股庭園に到着、
広大で立派なお屋敷の上品な佇まいに期待以上の驚きを感じました。
旧猪股邸は、(財)労務行政研究所の理事長を務めた故 猪股猛氏ご夫妻の
邸宅として、昭和42(1967)年に建てられたものです。
主屋は、文化勲章受章者の建築家・故 吉田五十八の設計によるもので、
武家屋敷風の趣きのある数寄屋造りの木造平屋建ての建物です。
敷地面積は約1861㎡(562坪)、延床面積は371㎡(112坪)です。
371㎡の平屋...庶民には想像のつかない贅沢さです。
庭園は1500㎡近く、回遊式の日本庭園です。
猪股ご夫妻亡き後、ご子息のご意向で一般財団法人世田谷トラストまちづくりに
管理運営が委ねられ、平成10(1998)年10月から一般公開が始まりました。
世田谷トラストのボランティアの方たちが、詳しい解説付きのガイドをしてくださいます。
![]() | ![]() まず驚きを感じて、しばし周囲を眺めてしまいました。 ![]() |
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![]() | ![]() ![]() 門の内側に設えてあります。 |
![]() 玄関ドア越しの植栽の美しさに見とれてしまいます。 ![]() | ![]() |
![]() | ![]() 広いこと...天井も高く、左手には素晴らしい庭園が 一幅の絵のように広がっています。 ![]() 空調設備も、まるでホテル仕様に見えます。 |
![]() 赤松、黒松、もみじ...猪俣夫人は京都ご出身 だったそうで京都から定期的に職人さんたちが お手入れに来ていたそうです。 ![]() | ![]() |
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![]() 広大な平屋造りには、光と風を取り入れるために 中庭が必要になるそうです。 | ![]() |
![]() | ![]() ![]() 左隣には、夫人専用の衣裳部屋が、まるで大きな ウオークインクローゼットのように用意されています。 |
![]() 大きな特徴とのお話でした。 隅々まで、徹底的に心配りされたお住いなのです。 | ![]() |
![]() | ![]() 書斎部分は増築なのだそうですが、説明されなければ そうとは気付きません。 |
![]() 大きな窓がモダンな印象です。 ![]() 掘りごたつのために作られているものだそうです。 | ![]() |
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![]() もう1つの中庭があります。 | ![]() |
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年齢を重ねたご夫妻が、お二人で心地よく日々を過ごすために
信頼する一流の建築家に設計を依頼したお屋敷ということのようです。
仲睦まじく暮らした日々の年輪が刻まれているようなお住いです。
客人用の茶室とは別に用意した、ご夫妻でお茶を嗜む一畳半のこじんまりとした
特別誂えの茶室を拝見して、猪股氏の奥さまを思うお気持ちが
伝わってくるように感じました。
贅を尽くしていても、品のよい控えめな美しさを秘めた邸宅と庭園です。
真の贅沢とは何かを教えていただいたような気持ちになりました。
ボランティアの方たちのお話によると、建築の専門家の方たちの来訪が
多いとのことで、私たちが見学している間にも入れ代わり立ち代わり
住宅会社の方や建築の研究をされている方たちがいらしていました。
建築家の吉田五十八氏は、近代数寄屋建築の祖とされる方です。
太田胃散創業者のご子息で、父上が58歳のときに授かったので
五十八(いそや)と名付けられたのだそうですよ。
太田姓ではないのは、母方の姓が絶えるのを防ぐために吉田姓を継いだからとのことです。
画像の数が多いので、邸宅と庭園を分けてご紹介しようと思います。
庭園のご紹介は、また次回に...







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