今のところ、新コース一番のお気に入りは「ヘイホーこうざん」かな。

『マリオカート8』
対応ゲーム機 ―→ Wii U
発売日 ―→ 2014/05/29
希望小売価格 ―→ 5,700円(税別)
ジャンル ―→ アクションレースゲーム
プレイ人数 ―→ 1~12人(ローカルで最大4人プレイ/インターネット通信で最大12人プレイ)
CERO ―→ A(全年齢対象)
■====== 簡単なご紹介 ======■
毎度おなじみ、マリオと愉快な仲間たちで繰り広げられるバトルレース『マリオカート』シリーズの、Wii U版です。
今作では、壁や天井を走れちゃう「反重力」という要素を取り入れています。もちろん新アイテムや新キャラクターも登場しますし、リプレイ動画を共有できる「マリオカートTV」というモードもあります。
ルールについてはいつも通り。決められた周回を走って、1位を目指しましょう。
各カップに4コース。新コースを収録した4カップと、過去シリーズのコースを収録した4カップがあり、全32コースが楽しめます。
以下、今作における特徴的な要素を、私が経験した範囲でざっくり紹介します。
|== 反重力 ==|
水色のパネルに乗ると、カートの車輪がホバー状態となり”反重力”になります。もう一度水色のパネルを通ると、通常のカートに戻ります。
反重力の間は、壁や天井でも、地面であるかのごとく普通に走れちゃいます。
また、反重力の状態だと、他のキャラクターにぶつかったり”青い車輪”のような障害物にぶつかったりすると、加速します。もちろん、普通のカートの時は、ぶつかったらスピードダウンしちゃいますよ。
|== Wii U ゲームパッドの画面について ==|
レース中、Wii Uゲームパッドに表示できる内容は、大きく分けて3種類。「順位と、ジャイロ操作の傾き具合を表示した画面」「順位とコース全体を表示した画面」「メインとなるゲーム画面」です。
画面のタイプは、レース中にタッチ操作でいつでも切り替えることができます。「メインとなるゲーム画面」を表示すれば、Wii U ゲームパッド単体でプレイできることになりますね。
|== 操作スタイルについて ==|
ハンドル操作を”3Dスティックで操作するタイプ”と”ジャイロ操作で操作するタイプ”があります。
Wii Uゲームパッドは、どちらの操作にも対応しています。下画面に表示されているコントローラのアイコンをタッチすれか、+ボタンでメニュー画面を開けば、いつでも操作タイプを切り替えることができますよ。
Wiiリモコンについては、どちらの操作にも対応していますが、操作タイプの変更はメニュー画面を開いて行います。
その他のコントローラに(Wii U PROコントローラ・ヌンチャクスタイル・クラシックコントローラ)ついては、3Dスティック操作のみ対応となります。ま、ジャイロセンサーが無いので当たり前なんですけどね(笑)
|== インターネット通信プレイについて ==|
今作でももちろん、インターネット通信による対戦プレイができます。世界中もしくは国内の誰かと、最大12人での対戦が可能です。Wii版と同じく、2人プレイでのインターネット接続も可能です。
フレンドと合流して対戦できるのはもちろん、今回は「大会」を開催して楽しむことができます。『マリオカート7』でいうところのコミュニティにあたるものですが、「開催期間」の設定ができたりなど、より細かい設定が可能となっています。
|== マリオカートTV ==|
今作では、レース終了後に「ハイライト」を見ることができます。いわゆる、いいとこ取りのリプレイ動画ですね。
そして、そのハイライトを「マリオカートTV」のサーバーにアップロードしたり、動画共有サイト「Youtube」にアップロードできます。
もちろん、このモードでは、他のプレイヤーがアップロードしたハイライトを見ることもできますし、Wii Uフレンドについては別枠が設けられているので、より見つけやすいですよ。
なお、ハイライトは「リメイク」が可能です。
とりあえず即興で作られたハイライトが気に入らない場合は、動画の時間やピックアップするキャラクター、場面のタイプ、音声や曲の有無などを選択することで、それに合わせてハイライトが作り直されます。これは、レース直後にも可能ですし、「マリオカートTV」内でも可能です。
※動画時間は「30秒くらい」「45秒くらい」「60秒くらい」「全部」とありますが、動画時間を「全部」にしたハイライトはアップロードできません。
※自身のハイライトは、最新の12レースぶんのみ保存されます。消したくないハイライトについては、レース直後の画面で+ボタンを押すことで☆マークを付けて、別枠で保存しておくことができます。
|== 専用ハンコ ==|
『ファミコンリミックス』シリーズや『スーパーマリオ 3Dワールド』でも登場しましたね。
ここでしか使えない、Miiverse(ミーバース)のための専用ハンコです。色々プレイしていると、種類が増えていきますよ。
■====== partygameの感想 ======■
○=良い △=まあまあ or ちょっと気になる ×=悪い
◆=== 参考データ ===◆
購入価格 ―→ 5,232円(新品)
プレイ内容 ―→ 50ccで、全コースを一通り走りました(星は全て3つ)/インターネット通信プレイも10回ほどプレイ
過去のシリーズ作品 ―→ 一応、全ての『マリオカート』シリーズを遊んだことがあります(アーケード版も含め)
○ ―→ 反重力で、ダイナミックな表現力を実現。
とにかく、周りの景色の見え方が違いますからね。それだけでも、これまでとは全く違う次元のレースゲームを楽しんでいるって感じです。反重力だからこそできたコースなんてものもあり、特に「滝の上り下り」は圧巻でした。
あとは、Wii Uの性能をいかんなく発揮して、これでもかと色々な演出や装飾が盛り込まれています。飾り付けが賑(にぎ)やかだからこそ、反重力になった時の変化も強く感じられるというものです。
そして、新コースだけでなく、過去のシリーズのコース(一部ですが)にも反重力が取り入れられています。
反重力の要素が、過去のシリーズのコースにも影響を与えるというのは『マリオカート7』の時と同じで、良い傾向だと思います。
プレイスタイルにも影響を与えています。
反重力があることで、これまで以上にコースの分岐が多くなり、探すのがちょっと楽しくなります。
で、なんとなく反重力のほうを進みたくなっちゃうというね。まあ、遠回りになることもあるようですが、ついつい反重力のほうを進みたくなっちゃうのです。
3D酔いは大丈夫なのか?ということについてですが、私がそもそも3D酔いしないんでね…(苦笑)。でも、かなり酔いにくいとは思いました。
反重力といったって、そんなに目まぐるしく重力がグワングワン回るわけではありません。緩やか~にひねっていくって感じなので。そこは、ちゃんと考えられていると思いますよ。
ただし一部では、反重力モードでいきなり壁に張り付くポイントがあり、そこでは視点がグワンと90度回るので、このポイントだけは少し酔いやすいかもしれません。ご注意ください。
○ ―→ 思ったより、コースは把握しやすいです。
昨今の『マリオカート』シリーズで気になっていたのは、ゴチャゴチャしすぎてコースが把握しづらいということ。
『マリオカート7』では立体視があるおかげで、それが軽減されていましたが、今作はもちろん立体視対応ではないので。大丈夫かな~と心配はしていました。
結果として、コースが把握しづらくてイラッとすることは、ほとんど無かったかな?って感じです。
私が分かりづらいと感じたのは、私が一通り全コースを走ったなかでは2か所くらいかな?いわゆる、登った後に下りながらカーブがあるようなポイントですね。
全体的に、コースの幅がいつもより広めというか。後半になっても、幅が狭くて意地が悪いと思うコースは無かったです。あと、コース外は賑やかな飾り付けですが、コース上については「進路を分かりやすくする」のを優先した見た目になっているという印象。そのおかげで、分かりやすいのかもしれませんね。
○ ―→ 落下のペナルティが、軽減されています。
だいたい『マリオカート』って、落下したら「オワーッ!」って落ちていく様を見て、その後ジュゲムがモタモタと降ろしてきて、あ~もう最下位になっちゃったっていう。誰しも、こんな経験あると思います。
今作では落下したら、落下しきること無くすぐにジュゲムがやってきて、すぐにコース内に戻してくれます。働き者です(笑)
もちろんタイムロスはありますが、せいぜい2秒くらいかな~といったところ。コイン(数に応じてスピードアップ)も何枚か持っていかれますが、手持ちのアイテムは無くなりません。
なので、落下してしまっても、まだ大丈夫!って気分になれました。少しは。
これだけシリーズを重ねてきて、これまで一切触れられてこなかったであろう落下のペナルティ軽減。
単純な話ですが、これによって大差が開きにくくなるわけですから、けっこうありがたい変化なのかな~って思っています。
まあ、その代わり、1位が落下してもあまり差が縮まないとも言えますが(苦笑)
○ ―→ インターネット通信は、充分快適。
あまり上等じゃない無線LANでWii Uを接続している私ですが、ビックリするくらいラグ(通信による操作や動作のズレ)を感じませんでした。間違いなく、今までで一番快適だと思います。そこは、さすがWii Uといったところでしょうか?
ただ、ルームでコースの選択中に、一度通信エラーが発生しちゃったことはありましたが。
あと、フリー対戦では「全コースから好きなものを選ぶ」ではなく「ランダムで選ばれた3コースから選ぶ」という形になっています。ランダムも選べますけどね。
ここは意見が分かれるところかもしれませんが、コース選択にやたらと時間をかけられるのもイヤですし、むしろ、前作とかで過剰にレインボーロードばっかり選択する人とかいましたからね。コースを絞るのもアリだと思います。
△ ―→ 「マリオカートTV」は、誰でも気軽に利用できますが、一部気になったことも。
自動でハイライトが生成されるという仕組みは、面白いと思いました。しかも、それをある程度、自分の思い通りにリメイクできるというんですから、さらに面白いと思いました。
マリオカートTVへのアップロードは「Miiverse(ミーバース)」を通じて行う形になっているので、そこで「1位とったぜ!」などの注釈を入れれば、動画の内容を伝えるのも難しくありません。
ただ、ハイライトの生成とアップロードという試みが面白いと思ったゆえに、もっと細かくハイライトが編集できたら良かったな~という風には感じちゃいました。
私自身が実際に感じたことなんですが、レース終盤でアイテムバンバン食らいまくって1位→5位に落ちちゃったよ~っていうのがあったんです。これは良いネタになるかも?と思ってアップロードしようと思ったのですが…あくまでハイライトは「色々な場面の切れ端をつなげたもの」になりますし、好きな場面を自分で正確に選択できるわけではないので、終盤での一連の出来事が分からないのです。かといって、動画時間を「全部」にしたらアップロードできませんし…。ちょっと、もどかしい気持ちになっちゃいました。
もし今後のアップデートで、例えば「優先する時間帯」で「前半」とか「終盤」とか選べたり、あるいは実際の編集ツールみたいに、好きな場面を好きなように切り取ってリメイク出来たりしたら嬉しいですが…まあ、気軽に利用できるのがウリですからね。ここまで出来るようになる可能性は、低いと思います。
私が普段、対談ラジオとかである程度編集し慣れているから、余計に細かく編集したい!って思っちゃうんでしょうね。
あ、それと、Youtubeへのアップロードも試してみました。
Googleアカウントを入力してログインしたら、あとは「本当にアップロードしますか?」って聞かれて、これで終了。とても簡単です。
アップロードにはそれなりの時間がかかりますが、30秒のハイライトで約3分といったところです。ま、こんなもんでしょう。
△ ―→ 全体マップが、ゲームパッドにしか表示できません。
まあ、私自身はこれまでのシリーズでも、そんなに全体マップを見ていないってことがありますし、それこそゲームパッド単体でプレイすることが多く、全体マップを表示すること自体が少なかったものですから。あまり気にしていないんですよね。
ただ、これまで全体マップが見えることを戦略につなげて楽しんでいた人は、すごく気になるでしょうね。ゲームパッドを見ながらレースする必要があるので。
ま、諦めるか、割り切るか、あるいはアップデートで改善されるのを待つか。そんなところでしょうか。
△ ―→ レインボーロードが、個人的にはやや物足りない印象。
先ほどもお話ししましたが、今作では「反重力」を取り入れたことや、これまで以上に賑やかな見た目になったことが大きな魅力となっているわけですが、だからこそレインボーロードがいつもより物足りないって感じちゃったんですよね。
レインボーロードって基本は、宇宙空間など”周りに何もない場所”が舞台になります。ある程度の飾りつけはされていますが、それでも他のコースと比べると寂しいので、反重力があまり活かされていない気がしました。しかも今回は、コース自体も少し短めです。
正直、今回リメイクされたニンテンドウ64版のレインボーロードのほうが”思い出補正”もあるからか、楽しいと思っちゃいました。でも、64版レインボーロードも、1周で終わっちゃうので、物足りないと感じちゃったんですけどね…。
※今作では『マリオカート7』の時のように、3周走るのではなく、3つのチェックポイントがあるコースを1周だけ走るタイプがあります。64版レインボーロードも、その1つ。
△ ―→ 反重力ON/OFFの境目となるパネルが、少し分かりづらいかも。
上手く言えないんですが、反重力になってしばらくしてから「あ。いま反重力になっているのね」って思ったことが、何度かありました。
「水色のパネル」を目印に、反重力になったり通常形態になったりするっていう話をしましたが、水色のパネルって「飛行形態」になる時も使われているんですよね。
「ジャンプ台になっている・なっていない」の差はあるのですが、それでもちょっと分かりづらいのです。
タイヤの向きも変わるんですが、タイヤって別にそんな大きく表示されているわけじゃないですし、基本は走る先を見ながら運転するわけですからね。やっぱり、気付きにくいのです。
それとプラス、いくつかのコースの、何もないところでいきなり通常形態に戻ることがあります。これも、分かりづらくさせている原因ですね。
まあ、プレイに差し支えのないレベルではありますが、もう少しメリハリが欲しかったかもしれません。せめて、パネルの色を変えるとか。
△ ―→ 「ふうせんバトル」について、思ったこと。
今回、「ふうせんバトル」は専用のステージではなく、通常のコース上で行われます。
これまでとは全く違う仕様で、世間ではボロクソ言われている部分の1つらしいですね。
これを「手抜き」だとか「論外」の一言で終わらせるのは、誰でもできること。なので、私なりに、なぜこういう仕様にしたのか?を考えてみたわけです。
ポイントがあるとしたら、2つかな。
1つは「オリジナルで少数のステージを作るくらいなら、既存の32コースで楽しめるようにしたほうがバリエーション豊かになる」ということ。だいたい、バトル専用ステージって8つくらいなので、よくバトルを楽しむ人からしたら、飽きやすかったかもしれません。だから、バリエーションを増やすことを優先したのかも?とは考えられます。
「だったら、バトル専用ステージを32個作ればいいだろ」とか言うんでしょうけど、そんなの作る余裕があるなら、とっくにやっているって話です。
もう1つのポイントは、先ほども少し話しましたが「全体的にコースの幅が広い」ということです。
これは、遊びやすくするための配慮かと思いましたが、もしかしたら「ふうせんバトル」を考慮して、比較的Uターンしやすいようにわざわざ全てのコースを幅広く作ったのではないか?と思ったのです。もしそうだとしたら、通常のレースも「ふうせんバトル」もうまく両立できるように考えたってことになるので、その点については必ずしも手抜きではないと思うわけです。
まあ、総じて見てみると、「探してバトルする」といよりは、「アイテムを補充しておいて、すれちがいざまにぶつけ合う」って感じですかね。
今までと大きく違う仕様ですし、文句が出るのは当然です。ただ、私個人としては、数回プレイしてみて「まあ、これはこれで1つの形かな」って割り切れちゃいました。というか元々、「ふうせんバトル」自体が好きじゃないということもあるんですけどね…(苦笑)
ま、何にしましても、これまでの「ふうせんバトル」が大好きだった人は、要注意です。
■====== まとめ ======■
●●●●●●●●○○ … 8点(10点満点)
「反重力」などの新しい要素を加えつつ、より賑やかしく快適になったマリオカートがお楽しみいただけます。
表現力やインターネット通信の快適さなど、Wii Uの性能もいかんなく発揮できていると思います。「反重力」などの新しい試みは、前面にアピールするというよりは、マリオカートの土台をしっかりと盛り立ててくれているといった感じでした。そこらへんは『マリオカート7』と同様で、良い変化だと思います。
あくまで個人的な感覚としては、『マリオカート7』ほどの衝撃は無かったですし、細々と気になることはありましたが、素直に楽しめています。ワクワクできています。それこそが、マリオカートの全てかな?って思っています。
そして、私はたぶん”運が良かった”のかもしれません。
けっこう、周りの方々のご意見を見ていると、全体マップ表示や「ふうせんバトル」についてかなり厳しくご指摘されているらしいので。あまり気にならずに遊べている私は、ラッキーなのかも?なんて思っています。
ここばっかりは、個々で判断していただくしかありません。全体マップがゲームパッドにしか表示できないことと、「ふうせんバトル」が通常のコース上で行われるのは事実なので、1つの判断材料にしたら良いかと思います。くわえて、ここらへんの不満点がアップデートなどで改善される時が来れば、嬉しいですね。
プレイを続けて、他に気付いたことがあれば、セカンドインプレッションを書きます。
あ。それと、このブログでインターネット通信を実施するのかどうか?というお話です。
今のところ、フレンド通信は未定。
もし実施するとしても、ここで宣伝することはなく、おそらくMiivese(ミーバース)を通してフレンドの皆さんに告知すると思います。
それ以外は、まったりとフリー対戦を楽しむくらいかな。
大会の開催も、今のところは未定ですが、いずれやってみたいとは思っています。
大会形式であれば、Wii Uフレンド以外の皆さんにも参加していただけますからね。大会を開催することがあれば、ご参加いただけると嬉しいです!
最後に、私が試しに「YouTube」にアップロードした2つのハイライトを、どうぞ。
こっちは、記念すべき1発目のプレイ。50ccの「マリオカートスタジアム」です。
私は「マリオ」でプレイしています。
で、こちらはインターネット通信プレイをした時に、印象的だったレース。私は「ヨッシー」でプレイしています。
開始一発目で「パックンフラワー」が出てきて、密集しているなかをパクパクパクパク。最強でした(笑)
今後、「マリオカートTV」を通してのアップロードで、もっと何か出来ないかな~と考えていますが。
とりあえず、良さそうなハイライトがあったら、対談ラジオと同じチャンネル内でアップロードしていく予定です。よろしければ、覗いていってくださいね。
関連記事:
Wii『マリオカートWii』 ファーストインプレッション(2008/04/13)
3DS『マリオカート7』 ファーストインプレッション(2011/12/02)
その他のタイトルのインプレッション記事は、こちらからどうぞ

『マリオカート8』
対応ゲーム機 ―→ Wii U
発売日 ―→ 2014/05/29
希望小売価格 ―→ 5,700円(税別)
ジャンル ―→ アクションレースゲーム
プレイ人数 ―→ 1~12人(ローカルで最大4人プレイ/インターネット通信で最大12人プレイ)
CERO ―→ A(全年齢対象)
■====== 簡単なご紹介 ======■
毎度おなじみ、マリオと愉快な仲間たちで繰り広げられるバトルレース『マリオカート』シリーズの、Wii U版です。
今作では、壁や天井を走れちゃう「反重力」という要素を取り入れています。もちろん新アイテムや新キャラクターも登場しますし、リプレイ動画を共有できる「マリオカートTV」というモードもあります。
ルールについてはいつも通り。決められた周回を走って、1位を目指しましょう。
各カップに4コース。新コースを収録した4カップと、過去シリーズのコースを収録した4カップがあり、全32コースが楽しめます。
以下、今作における特徴的な要素を、私が経験した範囲でざっくり紹介します。
|== 反重力 ==|
水色のパネルに乗ると、カートの車輪がホバー状態となり”反重力”になります。もう一度水色のパネルを通ると、通常のカートに戻ります。
反重力の間は、壁や天井でも、地面であるかのごとく普通に走れちゃいます。
また、反重力の状態だと、他のキャラクターにぶつかったり”青い車輪”のような障害物にぶつかったりすると、加速します。もちろん、普通のカートの時は、ぶつかったらスピードダウンしちゃいますよ。
|== Wii U ゲームパッドの画面について ==|
レース中、Wii Uゲームパッドに表示できる内容は、大きく分けて3種類。「順位と、ジャイロ操作の傾き具合を表示した画面」「順位とコース全体を表示した画面」「メインとなるゲーム画面」です。
画面のタイプは、レース中にタッチ操作でいつでも切り替えることができます。「メインとなるゲーム画面」を表示すれば、Wii U ゲームパッド単体でプレイできることになりますね。
|== 操作スタイルについて ==|
ハンドル操作を”3Dスティックで操作するタイプ”と”ジャイロ操作で操作するタイプ”があります。
Wii Uゲームパッドは、どちらの操作にも対応しています。下画面に表示されているコントローラのアイコンをタッチすれか、+ボタンでメニュー画面を開けば、いつでも操作タイプを切り替えることができますよ。
Wiiリモコンについては、どちらの操作にも対応していますが、操作タイプの変更はメニュー画面を開いて行います。
その他のコントローラに(Wii U PROコントローラ・ヌンチャクスタイル・クラシックコントローラ)ついては、3Dスティック操作のみ対応となります。ま、ジャイロセンサーが無いので当たり前なんですけどね(笑)
|== インターネット通信プレイについて ==|
今作でももちろん、インターネット通信による対戦プレイができます。世界中もしくは国内の誰かと、最大12人での対戦が可能です。Wii版と同じく、2人プレイでのインターネット接続も可能です。
フレンドと合流して対戦できるのはもちろん、今回は「大会」を開催して楽しむことができます。『マリオカート7』でいうところのコミュニティにあたるものですが、「開催期間」の設定ができたりなど、より細かい設定が可能となっています。
|== マリオカートTV ==|
今作では、レース終了後に「ハイライト」を見ることができます。いわゆる、いいとこ取りのリプレイ動画ですね。
そして、そのハイライトを「マリオカートTV」のサーバーにアップロードしたり、動画共有サイト「Youtube」にアップロードできます。
もちろん、このモードでは、他のプレイヤーがアップロードしたハイライトを見ることもできますし、Wii Uフレンドについては別枠が設けられているので、より見つけやすいですよ。
なお、ハイライトは「リメイク」が可能です。
とりあえず即興で作られたハイライトが気に入らない場合は、動画の時間やピックアップするキャラクター、場面のタイプ、音声や曲の有無などを選択することで、それに合わせてハイライトが作り直されます。これは、レース直後にも可能ですし、「マリオカートTV」内でも可能です。
※動画時間は「30秒くらい」「45秒くらい」「60秒くらい」「全部」とありますが、動画時間を「全部」にしたハイライトはアップロードできません。
※自身のハイライトは、最新の12レースぶんのみ保存されます。消したくないハイライトについては、レース直後の画面で+ボタンを押すことで☆マークを付けて、別枠で保存しておくことができます。
|== 専用ハンコ ==|
『ファミコンリミックス』シリーズや『スーパーマリオ 3Dワールド』でも登場しましたね。
ここでしか使えない、Miiverse(ミーバース)のための専用ハンコです。色々プレイしていると、種類が増えていきますよ。
■====== partygameの感想 ======■
○=良い △=まあまあ or ちょっと気になる ×=悪い
◆=== 参考データ ===◆
購入価格 ―→ 5,232円(新品)
プレイ内容 ―→ 50ccで、全コースを一通り走りました(星は全て3つ)/インターネット通信プレイも10回ほどプレイ
過去のシリーズ作品 ―→ 一応、全ての『マリオカート』シリーズを遊んだことがあります(アーケード版も含め)
○ ―→ 反重力で、ダイナミックな表現力を実現。
とにかく、周りの景色の見え方が違いますからね。それだけでも、これまでとは全く違う次元のレースゲームを楽しんでいるって感じです。反重力だからこそできたコースなんてものもあり、特に「滝の上り下り」は圧巻でした。
あとは、Wii Uの性能をいかんなく発揮して、これでもかと色々な演出や装飾が盛り込まれています。飾り付けが賑(にぎ)やかだからこそ、反重力になった時の変化も強く感じられるというものです。
そして、新コースだけでなく、過去のシリーズのコース(一部ですが)にも反重力が取り入れられています。
反重力の要素が、過去のシリーズのコースにも影響を与えるというのは『マリオカート7』の時と同じで、良い傾向だと思います。
プレイスタイルにも影響を与えています。
反重力があることで、これまで以上にコースの分岐が多くなり、探すのがちょっと楽しくなります。
で、なんとなく反重力のほうを進みたくなっちゃうというね。まあ、遠回りになることもあるようですが、ついつい反重力のほうを進みたくなっちゃうのです。
3D酔いは大丈夫なのか?ということについてですが、私がそもそも3D酔いしないんでね…(苦笑)。でも、かなり酔いにくいとは思いました。
反重力といったって、そんなに目まぐるしく重力がグワングワン回るわけではありません。緩やか~にひねっていくって感じなので。そこは、ちゃんと考えられていると思いますよ。
ただし一部では、反重力モードでいきなり壁に張り付くポイントがあり、そこでは視点がグワンと90度回るので、このポイントだけは少し酔いやすいかもしれません。ご注意ください。
○ ―→ 思ったより、コースは把握しやすいです。
昨今の『マリオカート』シリーズで気になっていたのは、ゴチャゴチャしすぎてコースが把握しづらいということ。
『マリオカート7』では立体視があるおかげで、それが軽減されていましたが、今作はもちろん立体視対応ではないので。大丈夫かな~と心配はしていました。
結果として、コースが把握しづらくてイラッとすることは、ほとんど無かったかな?って感じです。
私が分かりづらいと感じたのは、私が一通り全コースを走ったなかでは2か所くらいかな?いわゆる、登った後に下りながらカーブがあるようなポイントですね。
全体的に、コースの幅がいつもより広めというか。後半になっても、幅が狭くて意地が悪いと思うコースは無かったです。あと、コース外は賑やかな飾り付けですが、コース上については「進路を分かりやすくする」のを優先した見た目になっているという印象。そのおかげで、分かりやすいのかもしれませんね。
○ ―→ 落下のペナルティが、軽減されています。
だいたい『マリオカート』って、落下したら「オワーッ!」って落ちていく様を見て、その後ジュゲムがモタモタと降ろしてきて、あ~もう最下位になっちゃったっていう。誰しも、こんな経験あると思います。
今作では落下したら、落下しきること無くすぐにジュゲムがやってきて、すぐにコース内に戻してくれます。働き者です(笑)
もちろんタイムロスはありますが、せいぜい2秒くらいかな~といったところ。コイン(数に応じてスピードアップ)も何枚か持っていかれますが、手持ちのアイテムは無くなりません。
なので、落下してしまっても、まだ大丈夫!って気分になれました。少しは。
これだけシリーズを重ねてきて、これまで一切触れられてこなかったであろう落下のペナルティ軽減。
単純な話ですが、これによって大差が開きにくくなるわけですから、けっこうありがたい変化なのかな~って思っています。
まあ、その代わり、1位が落下してもあまり差が縮まないとも言えますが(苦笑)
○ ―→ インターネット通信は、充分快適。
あまり上等じゃない無線LANでWii Uを接続している私ですが、ビックリするくらいラグ(通信による操作や動作のズレ)を感じませんでした。間違いなく、今までで一番快適だと思います。そこは、さすがWii Uといったところでしょうか?
ただ、ルームでコースの選択中に、一度通信エラーが発生しちゃったことはありましたが。
あと、フリー対戦では「全コースから好きなものを選ぶ」ではなく「ランダムで選ばれた3コースから選ぶ」という形になっています。ランダムも選べますけどね。
ここは意見が分かれるところかもしれませんが、コース選択にやたらと時間をかけられるのもイヤですし、むしろ、前作とかで過剰にレインボーロードばっかり選択する人とかいましたからね。コースを絞るのもアリだと思います。
△ ―→ 「マリオカートTV」は、誰でも気軽に利用できますが、一部気になったことも。
自動でハイライトが生成されるという仕組みは、面白いと思いました。しかも、それをある程度、自分の思い通りにリメイクできるというんですから、さらに面白いと思いました。
マリオカートTVへのアップロードは「Miiverse(ミーバース)」を通じて行う形になっているので、そこで「1位とったぜ!」などの注釈を入れれば、動画の内容を伝えるのも難しくありません。
ただ、ハイライトの生成とアップロードという試みが面白いと思ったゆえに、もっと細かくハイライトが編集できたら良かったな~という風には感じちゃいました。
私自身が実際に感じたことなんですが、レース終盤でアイテムバンバン食らいまくって1位→5位に落ちちゃったよ~っていうのがあったんです。これは良いネタになるかも?と思ってアップロードしようと思ったのですが…あくまでハイライトは「色々な場面の切れ端をつなげたもの」になりますし、好きな場面を自分で正確に選択できるわけではないので、終盤での一連の出来事が分からないのです。かといって、動画時間を「全部」にしたらアップロードできませんし…。ちょっと、もどかしい気持ちになっちゃいました。
もし今後のアップデートで、例えば「優先する時間帯」で「前半」とか「終盤」とか選べたり、あるいは実際の編集ツールみたいに、好きな場面を好きなように切り取ってリメイク出来たりしたら嬉しいですが…まあ、気軽に利用できるのがウリですからね。ここまで出来るようになる可能性は、低いと思います。
私が普段、対談ラジオとかである程度編集し慣れているから、余計に細かく編集したい!って思っちゃうんでしょうね。
あ、それと、Youtubeへのアップロードも試してみました。
Googleアカウントを入力してログインしたら、あとは「本当にアップロードしますか?」って聞かれて、これで終了。とても簡単です。
アップロードにはそれなりの時間がかかりますが、30秒のハイライトで約3分といったところです。ま、こんなもんでしょう。
△ ―→ 全体マップが、ゲームパッドにしか表示できません。
まあ、私自身はこれまでのシリーズでも、そんなに全体マップを見ていないってことがありますし、それこそゲームパッド単体でプレイすることが多く、全体マップを表示すること自体が少なかったものですから。あまり気にしていないんですよね。
ただ、これまで全体マップが見えることを戦略につなげて楽しんでいた人は、すごく気になるでしょうね。ゲームパッドを見ながらレースする必要があるので。
ま、諦めるか、割り切るか、あるいはアップデートで改善されるのを待つか。そんなところでしょうか。
△ ―→ レインボーロードが、個人的にはやや物足りない印象。
先ほどもお話ししましたが、今作では「反重力」を取り入れたことや、これまで以上に賑やかな見た目になったことが大きな魅力となっているわけですが、だからこそレインボーロードがいつもより物足りないって感じちゃったんですよね。
レインボーロードって基本は、宇宙空間など”周りに何もない場所”が舞台になります。ある程度の飾りつけはされていますが、それでも他のコースと比べると寂しいので、反重力があまり活かされていない気がしました。しかも今回は、コース自体も少し短めです。
正直、今回リメイクされたニンテンドウ64版のレインボーロードのほうが”思い出補正”もあるからか、楽しいと思っちゃいました。でも、64版レインボーロードも、1周で終わっちゃうので、物足りないと感じちゃったんですけどね…。
※今作では『マリオカート7』の時のように、3周走るのではなく、3つのチェックポイントがあるコースを1周だけ走るタイプがあります。64版レインボーロードも、その1つ。
△ ―→ 反重力ON/OFFの境目となるパネルが、少し分かりづらいかも。
上手く言えないんですが、反重力になってしばらくしてから「あ。いま反重力になっているのね」って思ったことが、何度かありました。
「水色のパネル」を目印に、反重力になったり通常形態になったりするっていう話をしましたが、水色のパネルって「飛行形態」になる時も使われているんですよね。
「ジャンプ台になっている・なっていない」の差はあるのですが、それでもちょっと分かりづらいのです。
タイヤの向きも変わるんですが、タイヤって別にそんな大きく表示されているわけじゃないですし、基本は走る先を見ながら運転するわけですからね。やっぱり、気付きにくいのです。
それとプラス、いくつかのコースの、何もないところでいきなり通常形態に戻ることがあります。これも、分かりづらくさせている原因ですね。
まあ、プレイに差し支えのないレベルではありますが、もう少しメリハリが欲しかったかもしれません。せめて、パネルの色を変えるとか。
△ ―→ 「ふうせんバトル」について、思ったこと。
今回、「ふうせんバトル」は専用のステージではなく、通常のコース上で行われます。
これまでとは全く違う仕様で、世間ではボロクソ言われている部分の1つらしいですね。
これを「手抜き」だとか「論外」の一言で終わらせるのは、誰でもできること。なので、私なりに、なぜこういう仕様にしたのか?を考えてみたわけです。
ポイントがあるとしたら、2つかな。
1つは「オリジナルで少数のステージを作るくらいなら、既存の32コースで楽しめるようにしたほうがバリエーション豊かになる」ということ。だいたい、バトル専用ステージって8つくらいなので、よくバトルを楽しむ人からしたら、飽きやすかったかもしれません。だから、バリエーションを増やすことを優先したのかも?とは考えられます。
「だったら、バトル専用ステージを32個作ればいいだろ」とか言うんでしょうけど、そんなの作る余裕があるなら、とっくにやっているって話です。
もう1つのポイントは、先ほども少し話しましたが「全体的にコースの幅が広い」ということです。
これは、遊びやすくするための配慮かと思いましたが、もしかしたら「ふうせんバトル」を考慮して、比較的Uターンしやすいようにわざわざ全てのコースを幅広く作ったのではないか?と思ったのです。もしそうだとしたら、通常のレースも「ふうせんバトル」もうまく両立できるように考えたってことになるので、その点については必ずしも手抜きではないと思うわけです。
まあ、総じて見てみると、「探してバトルする」といよりは、「アイテムを補充しておいて、すれちがいざまにぶつけ合う」って感じですかね。
今までと大きく違う仕様ですし、文句が出るのは当然です。ただ、私個人としては、数回プレイしてみて「まあ、これはこれで1つの形かな」って割り切れちゃいました。というか元々、「ふうせんバトル」自体が好きじゃないということもあるんですけどね…(苦笑)
ま、何にしましても、これまでの「ふうせんバトル」が大好きだった人は、要注意です。
■====== まとめ ======■
●●●●●●●●○○ … 8点(10点満点)
「反重力」などの新しい要素を加えつつ、より賑やかしく快適になったマリオカートがお楽しみいただけます。
表現力やインターネット通信の快適さなど、Wii Uの性能もいかんなく発揮できていると思います。「反重力」などの新しい試みは、前面にアピールするというよりは、マリオカートの土台をしっかりと盛り立ててくれているといった感じでした。そこらへんは『マリオカート7』と同様で、良い変化だと思います。
あくまで個人的な感覚としては、『マリオカート7』ほどの衝撃は無かったですし、細々と気になることはありましたが、素直に楽しめています。ワクワクできています。それこそが、マリオカートの全てかな?って思っています。
そして、私はたぶん”運が良かった”のかもしれません。
けっこう、周りの方々のご意見を見ていると、全体マップ表示や「ふうせんバトル」についてかなり厳しくご指摘されているらしいので。あまり気にならずに遊べている私は、ラッキーなのかも?なんて思っています。
ここばっかりは、個々で判断していただくしかありません。全体マップがゲームパッドにしか表示できないことと、「ふうせんバトル」が通常のコース上で行われるのは事実なので、1つの判断材料にしたら良いかと思います。くわえて、ここらへんの不満点がアップデートなどで改善される時が来れば、嬉しいですね。
プレイを続けて、他に気付いたことがあれば、セカンドインプレッションを書きます。
あ。それと、このブログでインターネット通信を実施するのかどうか?というお話です。
今のところ、フレンド通信は未定。
もし実施するとしても、ここで宣伝することはなく、おそらくMiivese(ミーバース)を通してフレンドの皆さんに告知すると思います。
それ以外は、まったりとフリー対戦を楽しむくらいかな。
大会の開催も、今のところは未定ですが、いずれやってみたいとは思っています。
大会形式であれば、Wii Uフレンド以外の皆さんにも参加していただけますからね。大会を開催することがあれば、ご参加いただけると嬉しいです!
最後に、私が試しに「YouTube」にアップロードした2つのハイライトを、どうぞ。
こっちは、記念すべき1発目のプレイ。50ccの「マリオカートスタジアム」です。
私は「マリオ」でプレイしています。
で、こちらはインターネット通信プレイをした時に、印象的だったレース。私は「ヨッシー」でプレイしています。
開始一発目で「パックンフラワー」が出てきて、密集しているなかをパクパクパクパク。最強でした(笑)
今後、「マリオカートTV」を通してのアップロードで、もっと何か出来ないかな~と考えていますが。
とりあえず、良さそうなハイライトがあったら、対談ラジオと同じチャンネル内でアップロードしていく予定です。よろしければ、覗いていってくださいね。
万人向け ← | ○○●○○○○○○○ | → 熟練者向け |
手軽に ← | ○○●○○○○○○○ | → じっくり |
思考タイプ ← | ○○○○○○○●○○ | → 感覚タイプ |
爽快感重視 ← | ○○○○○○○●○○ | → 達成感重視 |
関連記事:
Wii『マリオカートWii』 ファーストインプレッション(2008/04/13)
3DS『マリオカート7』 ファーストインプレッション(2011/12/02)
その他のタイトルのインプレッション記事は、こちらからどうぞ