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元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

3DSバーチャルコンソール『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 大地の章/時空の章』 インプレッション

2013年05月15日 11時22分32秒 | 【旧】購入・レビュー話
ようやく、両方ともクリアしましたよ。けっこう長かった~。





ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 大地の章
ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 時空の章

対応ゲーム機 ―→ ニンテンドー3DS(ダウンロード専用タイトル)
配信開始日 ―→ 2013/02/27
配信価格 ―→ 各600円(税込)
ジャンル ―→ アクションアドベンチャー
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ A(全年齢対象)

原作の対応ゲーム機 ―→ ゲームボーイカラー
原作の発売日 ―→ 2001/02/27
原作の価格 ―→ 各3,800円




■====== 簡単なご紹介 ======■

任天堂の代表的なアクションアドベンチャー『ゼルダの伝説』シリーズで、ゲームボーイカラー専用タイトルとして発売された作品です。
シリーズのなかでは唯一となる、2バージョンの発売。しかし、中身は一部の道具を除いて全く別の作品になっています。また、お互いの作品に影響を与える「リンクシステム」も特徴の1つ。開発に、カプコンが関わっているシリーズ作品でもあります。


グラフィックや画面構成は、『ゼルダの伝説 夢を見る島DX』がベースとなっています。いつものように、物語に沿って世界を探索したり、ダンジョンに挑戦したりしていきます。

以下、今作ならではの特徴をいくつかピックアップ。

|== リンクシステム ==|
一方の作品で入手した”あいことば”をもう一方の作品で入力することで、特別なアイテムが手に入ります。
また、一方でストーリークリアをした後に入手する”あいことば”を、もう一方の作品を始める時に入力することで、「大地の章(時空の章)の続き」としてもう一方のストーリーを楽しむことができます。会話や物語の展開もそれに合わせたものになり、最終的には、2つのストーリーを攻略することで真のラスボスが登場します。

|== 木の実 ==|
タイトルにもなっているほどの重要なアイテムです。
この世界には5種類の木の実があり、それぞれ違う効果を持ちます。

 アチチの実 = 炎を出します。
 イテテの実 = 敵をおびき寄せる匂いを放ちます。
 サッサの実 = 一定時間、移動速度が上がります。
 ピューの実 = 行ったことがある”ふしぎの木”の場所へワープできます。
 ハテナの実 = 特定のものに使用することで、効果を発揮します。

基本は、そばに投げることで使用しますが、なかには”木の実を飛ばす道具”なんかもあったりするそうですよ。

|== 指輪 ==|
各所で、指輪が手に入ることがあります。そのままでは未鑑定なので、鑑定屋に持っていって鑑定してもらい、効果を確かめてもらいます。指輪の効果は様々で、装備することでその効果を得ます。装備できるのは1つだけです。
また、各所には”ガチャのタネ”というものが植えられる土があり、そこにタネを植えてしばらくすると実ができています。獲得して中を開けると、ルピー(お金)や指輪などが入っています。

ちなみに。
原作(ゲームボーイカラー)では、ゲームボーイアドバンスに差して遊ぶことで特別なショップが利用できるシステムがあったらしく、それが利用できない3DS版では、指輪の全コンプリートが不可能になっているそうです。ご注意を。

|== 四季のロッド(大地の章のみ) ==|
切り株の上で使用することで、季節を変化させることができます。
例えば、泳げないので川の向こうに渡れない場合、季節を冬にすると川が凍って移動できるようになったりします。

|== 時のたてごと(時空の章のみ) ==|
3種類の”しらべ”を奏でることができ、過去と現在を行き来するのに活躍します。

|== ダンジョンの構成やボス戦のバランスについて ==|
ダンジョンの構成やボス戦が、「大地の章」はアクション重視。「時空の章」は謎解き重視という印象でした。
アクションが遊びたい!とか、謎解きが楽しみたい!とか、このシリーズに求めるものはそれぞれ違うでしょうから、まずは好みのほうを遊んでみるといいかもしれません。



■====== partygameの評価 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆

 購入価格 ―→ 各500円(値下げキャンペーン中に購入)
 プレイ内容 ―→ 全シナリオクリア(『大地の章』→『時空の章』の順にクリア)
 『大地の章』シナリオクリアにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●●○○○
 『時空の章』シナリオクリアにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●●○○○
  ●○○○○ = 10時間未満
  ●●○○○ = 10~20時間
  ●●●○○ = 20~30時間
  ●●●●○ = 30~50時間
  ●●●●● = 50時間以上
 これまでの『ゼルダの伝説』シリーズ ―→ 特殊なものを除くと、全てプレイしています。


○ ―→ 充分なボリュームです。
2本足せば、据え置き型ゲーム機のシリーズ作品にも引けをとらないボリュームがあると思いました。しかも、ほぼ全くの別物なので、「1つのゲームを2つに分けた」という印象は、あまり感じなかったです。
もっとも、今は2つ足しても1,200円で済みますが、当時は2つで7,600円でしたからね。今ほど携帯志向でなかった当時は、どう思われていたんでしょうかね?

○ ―→ 「おぉ~」と思える謎解きの数々は、相変わらずです。
今まで様々なシリーズ作品を遊んできた後ですが、それでも面白いと思える個性ある道具が色々ありました。やっぱりこのシリーズって、ここが強いですよね。

○ ―→ 「リンクシステム」で会話やイベントが変わるのが、面白いです。
おそらく「時空の章」→「大地の章」と攻略すると、またちょっと違う感じになるんでしょうね。会話もそうですし、2つ目のほうでしか発生しないイベントもあったりしますので、なんか、余裕があればもう一方の組み合わせも試してみたくなります。

△ ―→ 「大地の章」と「時空の章」。好みはそこそこ分かれるかもしれません。
私は、結果的には両方とも楽しめましたが、最初の印象では「大地の章」。全体的な印象では「時空の章」が良かったかな~という感じでした。

「大地の章」は、初代『ゼルダの伝説』シリーズに登場したボスなんかもいて、ちょっと懐かしいと思えるところがありました。
取っ付きやすさもこちらのほうが良かった気がしますが、その一方で、従来と比べるとストーリーや攻略方法が単調に感じて、結果的には、そこまで大きな盛り上がるが無く終わったという感じでした。

「時空の章」は、最初はけっこう面倒な印象でした。謎解き重視というのもありますし、次のダンジョンまでの道のりがずいぶん遠い時もあって、ちょっとモチベーションが維持しづらかったです。あと、ダンジョンによっては、寄り道なく本当にほぼ一本道で攻略する感じがしたのも、気になったかな。
しかし、ある程度道具が揃ってきて行けるところが増えてくると、俄然楽しくなってきました。物語の展開もこちらのほうがひとクセありますし、フィールドに関しては”現在”と”過去”、さらに、特定のアイテムによって行けるようになる場所もあるので、かなり広く感じました。

しいて言うなら、「大地の章」は取っ付きやすさ重視。「時空の章」は本体のシリーズ作品らしさを重視したってところでしょうか。

△ ―→ 「リンクシステム」の全体的なお話。
”あいことば”による遊びが、今となってはちょっと面倒くさいですね。そりゃ当時は、セーブデータが本体に保存されることもなかったですし、こういう手段でしか連動機能を利用することはできなかったんでね。仕方ないのは分かっています。

あとは、今だから楽しめるって感じですけど、当時「2つプレイしないと真のエンディングが迎えられない」というのを、どう思われていたんでしょうかね?
購入前のユーザーからしたら、あまり良い印象を与えないような気がするんですよね。とはいえ、そんなに文句を書かれている様子は無いので、それだけ満足できる内容だったのか、あるいは真のエンディングがあること自体知らない人が多いのか…。その、どちらかでしょうね。

ちなみに。
3DS本体には「ゲームメモ」という機能があるので、”あいことば”のメモとして活用してみて欲しいのですが、ゲームを中断→ゲームメモを開くという段取りが思いのほか時間がかかりますし、ゲームメモを見ながらプレイするということはできないので、長い”あいことば”になると、何往復もすることになります。
そう考えると「ゲームメモ」は、もうちょっと使いやすくなって欲しいですね。

△ ―→ あまり明確なヒントはありません。
次のダンジョンへのヒントはありますが、それ以外はこれといったヒント無し。基本的には、新しく手に入った道具や能力で新しく行けるようになった場所を探すという感じですが…場合によっては、ノーヒントだとちょっと辛いですね。ましてや、久々に再開とかした時にはますます辛いです。

△ ―→ BGMは概ね好印象ですが、「時空の章」側でちょっと気になることが。
「時空の章」では、”現在”と”過去”でBGMが違うというこだわりがあるのですが、過去の世界のBGMが全体的に、どうもウルサイというか。キーンと来るような音があり、なんか個人的にはあまり好きになれませんでした。BGMにメリハリを付ける意味でも、仕方がなかったとは思うんですけどね。

△ ―→ タイトル名で、ちょっと損をしている気がします。
大方の人が、タイトル名を見て「2本とも、似たような内容なんだろうな~」って思ったんじゃないでしょうか?少なくとも、当時の私はそうでしたし、3DS版配信の時も、ニンテンドーダイレクトで岩田社長が「中身は全くの別物です」と紹介するまで、別物だとは知りませんでした。
”ふしぎの木の実”までタイトル名が一緒ですからね…。きっと当時、金銭的な部分もあったでしょうけど、タイトルの印象で「どちらか1つだけでいい」と思った人は、多かったように思うのです。これでは、せっかくのリンクシステムがもったいない。あえてもうちょっと、メリハリの付く名前にしたほうが、かえって良かったのかもしれませんね。



■====== まとめ ======■ (バーチャルコンソールには得点を付けません)

いま遊んでも、充実したボリュームと内容のあるシリーズ作品だと思います。
私は今回、今作を初めて遊びましたが、物足りないとは全く感じませんでした。むしろ、一度に2つの物語を楽しんだこともあってか、携帯ゲーム機のシリーズ作品としてはかなり満足のいく内容になっていたと思います。そして、わりと長かっただけに、締めのバトルの達成感も、ひとしおでした。
難易度も、程よい感じ。私は”真のラスボス”とその手前でけっこう苦労しましたが、最悪、やられても一度だけ生き返る”まほうのクスリ”というアイテムもあるので、それを持っておけば安泰です。
今は割引キャンペーンがとっくに終わってしまいましたが、500円も600円もたいして変わらないでしょう。遊ぶ価値があることに変わりはありません。未経験者は是非プレイしてみてほしいです。

ただし、繰り返すようですが、それぞれ内部的に特徴があったりするので、このシリーズにかなりこだわりがある人とかは一方が楽しめてもう一方が楽しめないってことになるかもしれません。
とりあえず真のエンディングのことは考えず、自分に合っていると思うバージョンをプレイすることをオススメします。
それこそ、「真のエンディングのために2つ買う価値があるか?」と言われると、そこまで大それたものではないので。あくまで両方のタイプを楽しみたいという人が、両方買ったらいいと思います。

もう一度。それぞれの特徴を簡単に言うと、

 「大地の章」 ―→ ”四季のロッド”によろ季節の変化で、冒険の舞台を変化させる楽しみが特徴。ダンジョンの構成やボス戦はアクション重視。
 「時空の章」 ―→ ”時のたてごと”で現在と未来を行き来して、実質2つの世界を探索する楽しみが特徴。ダンジョンの構成やボス戦は謎解き重視。

…といったところです。参考までにどうぞ。

大地の章
万人向け ← ○○○●○○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○●○○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○○○●○○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○○○● → 達成感重視 
時空の章
万人向け ← ○○○○●○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○●○○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○●○○○○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○○○● → 達成感重視 


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