エスタシア「カストルとポルックスは仲のいい双子でした。しかしカストルは槍に貫かれて命を落とします。ポルックスは悲しみのあまり自殺しようとしますが、父であるゼウスの血が強く、不死身だったのです。自分もカストルの元へ行かせてもらうか、彼をもう一度生き返らせてもらうかをゼウスに懇願しました。その必死さに感動したゼウスは、世の兄弟が手本にするように星座としました。それがふたご座なのです」
ドリガ . . . 本文を読む
ドリガル「白馬の王子様なんていうけど、そんなに憧れるかねえ」
パセリ「ドリちゃん、ロマンないねえ。黒牛の農夫よりはロマンチックなんじゃない?」
エスタシア「神様が牛になって迎えにくることはありましたよ」
ドリガル「え、なにそれ」
エスタシア「フェニキアの王女エウロパは美しい女性でした。侍女とともに野原で戯れていると、一頭の牛が近づいてきました。おとなしい牛に侍女たちは、 . . . 本文を読む
エスタシア「ナイル川で開かれた神々の宴会でのことです。ゼウスに息子たちを殺されたガイアは復讐のために怪物テュフォンを放ちました。その恐ろしさに神々は逃げまどいます。愛と美の神アフロディーテと息子エロスは川に飛び込んで魚に変身しました。互いに離れないようにリボンで結びつけると、その姿を面白がったゼウスがうお座にしました」
ドリガル「ゼウス! あんた笑ってる場合じゃねえよ! 何様だよ!」
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パセリ「ひつじがジェットパックを背負って汚ねえ花火だ!」
ドリガル「それやぎだろ」
エスタシア「黄金のひつじなら空を飛びますよ」
ドリガル「ほんとに!?」
エスタシア「おひつじ座のひつじはこんなお話があります。テッサリザの国王アタマースは妃との間に二人の子供がいましたが、テーベの王女イーノーに恋をし、妃にしました。イーノーは最初こそ二人の子供をかわいがっていましたが、やがて . . . 本文を読む
ドリガル「うわっ! ジャージを穿こうとしたら足が引っかかって転んだ!」
パセリ「うっはっはっは!」パシャパシャ
ドリガル「やめろー!」
エスタシア「やぎ座になった山野の神パーンは、ナイル川のほとりで開かれた神々の宴会に参加しました。ところが、そこに怪物が乱入してきて神々は一目散に逃げていきました。パーンは川に飛び込んで魚になって逃げようとしましたが、上半分がやぎ、下半分が魚の . . . 本文を読む
エスタシア「ゼウスはトロイの王子、ガニメーデスを捕まえるとオリンポスへ連れていきました。神酒ネクタールを神々にふるまわせるためでした。代わりに永遠の若さと美しさを与えるといいます。光栄に思ったガニメーデスでしたが、残してきた家族が心配でした。そこで、ガニメーデスの姿を星座にして地上からでも見えるようにしました。それがみずがめ座なのです」
ドリガル「ゼウス勝手だな! 何様だよ!」
エスタシア . . . 本文を読む
エスタシア「傑物のオリオンは、自分こそ天下一の猟師でどんな獲物だろうと簡単に捕まえられるぞ、と気を吐いていました。その思い上がりの甚だしさに怒った神々は、一匹のさそりにオリオンを殺すよう命じました。忍び寄るさそりの一撃でオリオンは毒に侵され、息絶えました。その功績でさそりは星座となりました」
パセリ「ふははっ! あたしこそ世界一よっ! アイムナンバーワン!」
ドリガル「えい」
パセリ「い . . . 本文を読む
パセリ「おとめといえばあたし。あたしといえばおとめ」
エスタシア「えー」
パセリ「不服かね」
ドリガル「どうしてもイメージじゃねえよ」
パセリ「そんなことない。あたしは8月30日生まれ。これ以上ないってくらいおとめなのさっ」
エスタシア「じゃあおとめっぽく振る舞ってくださいよ」
パセリ「ドリガルさぁん、そのおポテチ、わたくしにいただけますかぁ?」
ドリガル「うわぁ&helli . . . 本文を読む
パセリ「イタズラをしかけるべきか否か」
エスタシア「善と悪の狭間で揺れ動いているんですね」
パセリ「今、心の天秤は傾いた! ドリちゃん、覚悟!」
ドリガル「やめろ!」
エスタシア「てんびん座の天秤は、正義の女神アステレイアの天秤だそうです。人類の歴史には五つの時代があり、人類はそれぞれの時代で過ちを犯してきました。その度に神は去っていきますが、アストレイアだけは人間を見 . . . 本文を読む
パセリ「がおー!」
ドリガル「なんだいきなり」
パセリ「ししだよ! ライオンだよ! ハンドレッド・ビースト・キングだよ!」
エスタシア「痛っ! パセリさん、噛まないでー!」
ドリガル「ええいうるさい! 獣なら武力に屈しろ!」
パセリ「ぎゃー!」
エスタシア「しし座になったライオンは、ただのライオンじゃなかったんです。とっても大きくて、鉄より硬い皮膚を持った怪 . . . 本文を読む
パセリ「かに座て」
エスタシア「何です?」
パセリ「鍋にしたらおいしかったから星座になったのかねえ」
エスタシア「お腹空いてるんですか?」
ドリガル「だったらしいたけも星座にしろよ」
エスタシア「ドリガルさんも……。かに座にはこんな話があります。ヘラクレスが12の冒険のひとつ、巨大へびヒドラの退治をしている時です。ヘラクレスにボコボコに . . . 本文を読む
エスタシア「おおぐま座ってしっぽが長いですよね」
ドリガル「どれどれ……ああ、確かに。くまにしては長いな」
エスタシア「昔、一匹のくまが森の奥に入ると、大きな樫の木が歩いてきました。木は森の大王で、枝を伸ばしてくまのしっぽをつかみ、持ち上げました。ぶんぶん振り回すと空に飛んでいき、くまは星になりました。振り回されたでいでしっぽが長くなったといいます」
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ドリガル「エスタシアちゃん、何読んでるの?」
エスタシア「星座の本ですよ。いろんな星座があるんですね」
パセリ「ああ、楽市楽座とかね」
ドリガル「それ違う」
エスタシア「紀元前の頃は神話をもとにした星座が作られてたんです。大航海時代になって、ヨーロッパ人が知らない土地で初めて見る星空に、珍しい動物の名前をつけるようになったそうです」
ドリガル「カメレオン座、かじき . . . 本文を読む
アネクドート(анекдо́т、anekdot)とは、主にロシアの風刺全般を指す。また、ソ連の風刺小噺を指すこともある。
客・夢子「ちょっと、ウェイター! 先週の日曜日はあんたんところには出来立てのビールがあったじゃないか!」
ウェイター・パセリ「信じてください、これはそれと同じものです」
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アネクドート(анекдо́т、anekdot)とは、主にロシアの風刺全般を指す。また、ソ連の風刺小噺を指すこともある。
パセリ「あたしの将来の夢はおとーさんと同じように月100万円稼ぐようになることさ!」
夢子「え、あんたのお父さん月に100万も稼いでいるの?」
パセリ「ううん、おとーさんも夢見ているの」
&n . . . 本文を読む