2017年の「直虎」も本気で観ていた。
女性が主人公だとやはりうれしい。
歴史にも疎い私なので、より楽しく観るために解説書のようなものを買ったり。

私は紫式部より清少納言派だった。
若い頃、ハッキリ物言う清少納言の枕草子をニヤニヤしながら読んだものだ。
これは、想像力が乏しい私は、源氏物語のストーリーについていけず、エッセー風の歯切れの良い、枕草子を好んだものと思われる。
今でも、小説はどちらかというと苦手分野である。
「想像力が乏しい」と恥ずかしげもなく言っているが、「私は優しい人間ではありません」と言っているようなものである。
何歳ぐらいまで我の強い人間だったのか相当努力して今に至っている。
書の得意な上司から「心無罣礙」などと立派な言葉を頂戴するほどであったから相当なもの。
さてタイトルはおこがましい着物のこと。
着物のブームは過ぎ、桐の衣装箱に入れたまま、虫干しもしないでおいたもの。
正直、開けるのが怖いほど年月は過ぎていて………。
汚れたり虫食いがあるのではないかと怖かったのである。
しかも押入れの高いところに収納しておいた。
決して忘れてはいない、気にかかりながら開けずにいる。
悪い状態にショックを受けるのが怖い、ただそれだけの臆病者である。
ほかの着物にそれまでの感情は無いのになぜかこの紫式部だけは。
意を決して、「ひかる君へ」のある日曜日、夫の助けも借りて高いところから下ろした。
セーフだった。安心した。そして写真撮影。
何も感じていなかった殿君にこれは道長か?





それにしても才女紫式部を、過去において身に纏っただなんて。
何とおこがましい。
でも大事に眺めようと虫干し、元の箱に収めた。
しばらくハラハラしなくていい。
とても気持ちが清々しい。
が、いつもより、ぐっすりお昼寝をしてしまった。