「人工内耳」と「オカリナを演奏する事」

Twitterに投稿した内容ですが

同じものなんだけど、こちらにも書き留めておきます。

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人工内耳でオカリナを演奏することについて少し書いてみます。

人工内耳は「言葉の聞き取り」の為に作られたもので「音楽を聞く」用には作られていません。

 

蝸牛内のインプラントのチャンネルは私の場合22個（コクレアN5）

それに対してたとえばピアノだと鍵盤は88個あります。

 

88種類の周波数の違いを聞き取らなければ、ちゃんとしたメロディには聞こえません。

 

健聴者は何万本という有毛細胞がその１つずつを聞き取ってくれますが、

人工内耳は有毛細胞に代わる22個の電極で対応している為、

１つの電極でいくつかの周波数を受け持つ形になります。

よって、周波数の近い音たちはみんな同じような音に聞こえてその区別がつかないのです。

 

 

 

人工内耳で聞く知らない曲は、とても単調でつまらない曲に聞こえます。

楽譜を見たらその音の高低変化がわかりメロディが頭に流れて来ます。

すると「えっ？あの曲がこんないい曲だったの？」と驚く事になります。

 

健聴の頃に聞いていた記憶の音を頼りにオカリナを吹くと、脳の助けでちゃんとしたメロディで聞く事が出来ます。

知ってる曲はその題名がわかっていたらちゃんと聞こえて来ます。

ただ知ってる曲でも題名を聞かないと最後まで何の曲かはわからずに終わることもあります。

 

知ってる曲を思い浮かべたり楽譜を見れば、脳の記憶が単調にしか聞こえないメロディを正解メロディへと導いてくれます。

 

そして、オカリナは、、、

吹けば簡単に音は鳴りますが、吹く息の量で音階を作る楽器です。

低音は少しの息で、高音になるに従って息の量は増やして行きます。

 

オカリナの音は私の人工内耳にはとても聴き心地の良い音なのですが、

音階を正確に聞き取れない耳でオカリナを演奏するというのは、そこがとても大変な部分です。

 

半音くらいのズレは全く気づけないので、息の量を身体で覚えていかなきゃなと思っています。

 

最後に、
人工内耳の聞こえ方は人それぞれで個人差があります。

私と同じという方もおられるでしょうが、皆が皆ここに書いたものと同じ聞こえ方ではありません。