お気楽ナチュラリスト

都内に住んでも心はナチュラリスト。
週末は山と川で遊びたい。

キノコとイワナ

2014年09月20日 | 釣り
午前4時30分。沢音が間近に聞こえる林道は真っ暗だ。
車を停めて、仮眠をとろうとしたら、急に「ドゴーン!」という大きな音が闇夜を切り裂いた。

間違いなく銃声である。

こんな暗い中、シカでも撃っているのだろうか。
その銃声は、時に近くなったり遠くなったりしながら、30分以上続いた。
5時を過ぎるとだんだん明るくなってくるが、今入渓して撃たれたら目も当てられない。
銃声がなくなり、あたりが完全に明るくなった6時に入渓することとなった。
それでも、もしハンターがいたら? おっかなびっくりのスタートである。

実は、帰るときになって、林道入り口に「熊出没注意」の看板が立っていることに気づいた。
えっ? クマ? あの銃声は熊撃ち?

ハンターに撃たれるのも勘弁してほしいが、森のクマさんにばったり遭遇もいただけない。
この時期の渓流は、五感を研ぎ澄ませていかないと。



シーズンの終わりが見えてきた。釣りに行けるのは、今日とあと来週末にいけるかどうか。
今日のテーマは「ヤマト探索。」
8月に2回訪れたあの渓を、もう少し奥までつめて、できればヤマトに出会いたい。

 ※過去記事はこちら
  「夏色釣行
  「秋川座談会メンバーで源流コラボ


森の中は紅葉がはじまりつつある。

かなり標高が高いところなので、暑がりな私でもさすがにシャツ一枚では寒い。
今日は、久しぶりにウェーダーを履いた。


8月より水量がかなり減っていた。
イワナたちの警戒心はとても高まっていて、出方がシビアである。
まるでヤマメのようなスピードで、ルアーをかすめては、岩の下に戻っていく。


幸い彼らは沈黙はしないので、数は出た。





数は出るけど、サイズが伸びない。
時たま、いい型がミノーに絡んでくるが、フッキングまで至らない。


前回来た時より奥に進んだが、イワナの白点は鮮明なままだ。
結局、ヤマトらしい個体は出てこなかった。


ちょっとした大場所にイワナがたまっていて、珍しくネットの中がにぎやかになった。

いずれもサイズは20cmに満たない。
来シーズンは、もうちょっと貫録をつけて、また私たちアングラーを楽しませてほしいものである。


森の中を歩いていると、いろんなキノコがたくさん生えていた。

残念ながら、私の浅薄な知識では、どれが食べられるのかわからない。
知っているキノコもあったが、傘の裏がすでに虫に食われていて、先を越された。

ジブリの映画、「思い出のマーニー」の中に、マーニーが森の中のキノコを採取して、安全かどうかその場で食べて確認する場面があったが、私にそんな勇気はない。


キノコもイワナも熊も紅葉も、すべてが秋の深まりに馴染んでいく。
この時期の渓流釣りは、いつだって釣り人を感傷的にするものである。
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3 コメント

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Unknown (バカッパヤ)
2014-09-21 19:59:30
こんばんは!

もう紅葉が始まってるんですね?
ネットに何匹も入れて写真が撮れるなんて・・・
凄いですねぇ~

熊出没注意の看板は怖いですよねー
しかも銃声が聞こえるなんて・・・一人ではいけませんっ!

森の熊さんも毒キノコにも気を付けてくださいね!
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Unknown (jbopper)
2014-09-22 07:57:16
渓ほど季節の流れを体感できる場所はありませんね。
でも、もうそろそろ渓魚たちをそっとしてあげる時期…
釣り人にとって秋の渓は、あっという間のシーズンの終わりを
告げる時期でもありますね…
ヤマトの生息域調査は、来年に持ち越しでしょうか?
返信する
お返事 (papachan)
2014-09-23 07:12:11
>バカッパヤさん
おはようございます!
ここは標高が高いので、紅葉がはじまりつつあります。
カラマツも少し黄葉の気配が出てきました。
銃声に驚きました。しかも、連発だったんで。
クマ注意の看板もそうですが、それだけ自然が深い場所なんですね。
イワナも数はでましたが、みんなチビばかりで。
来シーズンに期待です。

>jbopperさん
おはようございます!
9月になると一気に渓は季節を進めていくような気がします。
特に今年は8月下旬から涼しい日が続いているので、連年より秋のスタートが早い気がしますね。
ヤマト探索は来シーズンの楽しみにとっておきたいと思います。
この水域は枝沢も多く、奥が深いんです。
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