ここ最近、ずっと頭の片隅に引っかかっている沢がある。
初めてその沢を見たのは30年前の夏だった。
当時は釣りのことなど全く興味を示さず、毎日ように山を走ったり登ったりすることに全精力を傾けていた。
標高1500mを流れるその沢の冷たい水を頭からかぶって、走り続けた。
雪山をやるようになってからは、アプローチにその沢沿いを歩いた。
いつも雪と氷をまとい、水墨画のようだった。
ここんところ、あの沢が気になってしょうがない。
「あそこにはきっとイワナがいるはずだ。」
ネットで調べてみたが、参考になるような情報はほとんどない。
行ってみるしかない。
昔の記憶とカーナビの力で、現地にたどり着いた。
高原の乾いた空気と緑の香りが鼻孔の奥を刺激して、30年前の記憶がよみがえる。
水音に吸い寄せられるように沢に降り立つ。
しかし、流れを見た瞬間、ちょっとした違和感を覚えた。
沢が全体的に赤茶けている。
水はクリアなのだが、沢底が赤茶なのだ。
水垢の部分もあるのだが、それだけではない。
沢底に堆積しているのが、赤い砂。もっというと、赤土に近いのである。
ひどいところは膝近くまでずぶずぶ潜るほど堆積している。
昔もこんな沢だったのだろうか?
それとも、30年の間にこんなことになったのだろうか?
釣り人の目線から見るその流れは、美しい森に不釣り合いなほど醜悪だった。
赤土の沢から出てきたイワナ。
よくこんなところで生きてこられたな。
たくましいというか、けなげというか、結局ここにいるしかないんだな。
思い出の沢は、自分の記憶が都合よく美化した産物だったのかもしれない。
もう、この沢に来ることはないだろう。
初めてその沢を見たのは30年前の夏だった。
当時は釣りのことなど全く興味を示さず、毎日ように山を走ったり登ったりすることに全精力を傾けていた。
標高1500mを流れるその沢の冷たい水を頭からかぶって、走り続けた。
雪山をやるようになってからは、アプローチにその沢沿いを歩いた。
いつも雪と氷をまとい、水墨画のようだった。
ここんところ、あの沢が気になってしょうがない。
「あそこにはきっとイワナがいるはずだ。」
ネットで調べてみたが、参考になるような情報はほとんどない。
行ってみるしかない。
昔の記憶とカーナビの力で、現地にたどり着いた。
高原の乾いた空気と緑の香りが鼻孔の奥を刺激して、30年前の記憶がよみがえる。
水音に吸い寄せられるように沢に降り立つ。
しかし、流れを見た瞬間、ちょっとした違和感を覚えた。
沢が全体的に赤茶けている。
水はクリアなのだが、沢底が赤茶なのだ。
水垢の部分もあるのだが、それだけではない。
沢底に堆積しているのが、赤い砂。もっというと、赤土に近いのである。
ひどいところは膝近くまでずぶずぶ潜るほど堆積している。
昔もこんな沢だったのだろうか?
それとも、30年の間にこんなことになったのだろうか?
釣り人の目線から見るその流れは、美しい森に不釣り合いなほど醜悪だった。
赤土の沢から出てきたイワナ。
よくこんなところで生きてこられたな。
たくましいというか、けなげというか、結局ここにいるしかないんだな。
思い出の沢は、自分の記憶が都合よく美化した産物だったのかもしれない。
もう、この沢に来ることはないだろう。
ほとんどないなぁ(笑)
川の変化は年々早まってますね。
良い方向に変わってくれてる所が少ない(というか無い)のが残念ですね。
でも現実はそこまで甘くないようですね…(汗)
でも、何かもっとこの渓について知りたくなってしまうのは
私だけでしょうか?
30年前はまだ釣りをしていませんでしたので渓を見ても何とも思いませんでしたねぇ~
でも思い出の場所を再び訪れても記憶とのギャップって必ずありますよね。
こんばんは!
30年前は高校生でした。(笑)
あのころは、綺麗な沢だと思っていたのですが。
ここだけでなく、日本全国どこであっても昔を取り戻すのは難しいのかもしれませんね。
>jbopperさん
こんばんは!
思いが強かっただけに、沢の様相を目の当たりにしたときは落胆が押し寄せました。
この渓に愛着を持っている人がいると申し訳ないので、あえて河川名は出しませんが、私が車で日帰りできる範囲にあるところです。
>バカッパヤさん
こんばんは!
初恋の相手に30年後出会うとこんな感じになるのでしょうか。
美しい思い出は、あまり深く掘り起こさない方がいいのかもしれませんね。