お気楽ナチュラリスト

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2017年渓流ルアーフィッシングを振り返って

2017年10月07日 | 釣り
今シーズンは釣行回数は少なかったものの、泊まりで遠征することが例年より多く、充実したシーズンになった。
秋も足早に深まってくるこの10月。例年どおり釣りの総括をしておかないとなんとなく落ち着かないのは、ブロガーの悲しいサガとでも言えようか。
それでは、今シーズンの7ヶ月を振り返ろう。


天候

今年も冬は雪も雨も少なかったため、解禁当初はお決まりの渇水で始まった。
よくなかったのは、6月~7月にかけての空梅雨だった。
記録的な少雨であったため、取水制限が実施されるなど、渓流釣りどころか日常生活にも少なからず影響が出た。
一方、梅雨明け宣言がされてスカッと晴れたのは、ほとんど記憶にない。
首都圏では、8月の連続降雨記録となるほどで、晴れたのは2日間だけだったとか。とんでもない夏になった。
これには台風5号の迷走とぶり返した梅雨前線に原因があると思うのだが、これらは太平洋高気圧の弱さと偏西風のコースが関わってると思う。気象の専門家ではないので、もちろんシロウトの浅はかな推測でしかないが、どなたかにご教授いただければ嬉しい。
8月の天候不順は、昨年もそうであった。日本の季節感は、これまで自分たちが持っている感覚とだんだん乖離してきている。
異常気象は日本だけの話ではないが、さまざまなズレがいずれ大災害を引き起こすのではないかと心配している。
9月に入ってからは、足早に秋がおとずれ、あっという間に渓流シーズンは終了した。


フィールド・釣行回数

今シーズンの釣行回数は、17回。例年より少なめだ。
その原因は、上記の天候にある。
6月の空梅雨があり、渇水の中をあえて釣りに行こうという気持ちが高まらなかったためである。
ちなみに6月の釣行は1回のみであった。

ただ、7月からは泊まりでの釣行が増えた。
夢の一つであった黒部で平乃小屋に2泊して釣り歩くなど、充実した釣行に恵まれた。
そんなこともあり、例年より釣行回数が少なかったとはいえ、自分の中ではそれほど気にならない。
今シーズンの釣行先は以下のとおり。

・秋川とその支流(東京都)
・多摩川水系(東京都、山梨県)
・富士川水系支流(山梨県)
・千曲川水系支流(長野県)
・黒部湖とその流入河川(富山県)
・南アルプスの渓(山梨県、長野県)
・開田高原の渓(長野県)

いつかは黒部の源流に足を踏み入れたい。
また、東北や新潟にも行ってみたい気持ちがある。
行きたいところは、次々出てきてしまうのである。


釣果
今シーズンの最大魚は、黒部のニジマス(34cm)。
そのマッチョな体型と戦闘機の尾翼のような鋭角で巨大な尾びれで、しびれるようなファイトを楽しませてくれた。



イワナは泣き尺止まりであったが、個性あふれる姿を楽しんだ。
まずは、春先にshinichiさんとのコラボ釣行で出た28cm。

このイワナを釣った直後に、ランディングネットを破損したんだっけ…。
最後にいいイワナを入れられたことが、何よりの救いであった。


南アルプスでは、28.5cmのほぼヤマト。

この風貌で尺に届かないのがおかしいくらいだ。
厳しい源流を生き抜くよい顔をしている。


そして、黒部のイワナ、29cm。今シーズンのイワナで最大サイズだ。

すでに鼻が曲がり始めている。
こいつもいい顔をしている。
当時の記事には釣れた事実だけをさらっと書いていたが、実はこのイワナはファイト中に岩陰に隠れこんでしまい、なかなか上がってこなかった。
自分が川にザブザブ入っていって、岩の底から引っ張りだしたのが、強烈な印象として残っている。


ヤマメは特筆すべきサイズは出なかった。
唯一、あげるとしたらsoraさんのドーナツに食らいついた甘党ヤマメ。(笑)
記録より記憶に残る一尾である。



タックル・その他

ロッドは、昨年と変わらずテンリュウ・レイズインテグラレル50L-4がメイン。
リールは、ダイワ・14カルディア2004Hを使い続けている。特段、メンテナンスはしていないが、買った時とまったく変わらず調子がいい。
ラインはPE6lbを昨年から巻きっぱなし。
リーダーは、フロロの3lb~5lbを状況によって使い分けている。
このシステムに特に不満もないので、しばらくはこのままだろう。


ミノーについては、シンキングが中心だが、盛期にはフローティングをパイロットルアーにしている。

soraさん、あなさん、shinichiさんの手がけるハンドメイドミノーは、美しさも実績も文句なく際立っている。シーズン通して一軍登録を継続している。
また、昨年モニターとして協力させていただいたBLINKミノーも一軍として活躍中だ。
シーズン初期は、BLINK45HERAがいい仕事をしてくれた。
黒部では、BLINK60LANCEがシーズン最大のイワナを引きずり出した。
夏から秋にかけては、BLINK55飛燕F型をパイロットルアーにして、数釣りを楽しんだ。
それぞれのビルダーの思いを感じながら釣るのは、いつも身が引き締まる思いであり、そして釣れた時は心が温まるのである。
これからも、素晴らしい作品を大事に使い続けていきたい。


今シーズン、新調したものといえば、ウェーディングシューズとランディングネット。

ウェーディングシューズは、キャラバンKR-1Rがソールの剥がれとアッパーの劣化により引退。
新たに購入したのは、同じくキャラバンの新作、KR-3R wideである。
実は、あんまりしっくり来ていないのが本音である。
ソールは進化しているらしいのだが、岩に足を置いた瞬間、ちょっとぬるっとしてから止まる感覚があるのだ。
このぬるっとした感覚が、自分にとってなんとなく違和感を感じるところである。
岩に苔や垢が付いていなくても、ぬるっとする。あまり気持ちのいいものではない。
靴のサイズをやや大きめにしたのが原因なのだろうか? 評価はちょっと保留にしておく。

ランディングネットは、soraさん作の素晴らしい逸品が自分のもとにやってきた。
DOLさんのネットを破損したことはとても悲しかったが、こうやって新たな出会いも訪れた。
ここから始まる新たなストーリーに期待している。


破損といえば、愛用のモンベル・ゴアアルパインドーム2も劣化により引退となった。

シングルウォールテントは、設営がスピーディーにできることから、季節を問わず有効に活用してきた。
特に、雨が降りそうな時には、抜群の効果を発揮する。
次もシングルウォールテントを購入したいのだが、先立つものがない…。
シングルウォールテントって高いんだよね~。


コラボ釣行

今シーズンのコラボ釣行は、9回。
17回の釣行のうち、半分以上はコラボ釣行だったということで、今さらながらご一緒していただいた皆さんには深く感謝申し上げたい。ありがとうございました。

3月
春秋ふたたび(shinichiさん)
4月
GW前半戦は奥山で(shinichiさん)
5月
ゆるゆるの釣り旅(shinichiさん)
ベストシーズンのはずなのに(DOLさん)
7月
平乃小屋に泊まって釣りをするという贅沢(shinichiさん)
恒例 南ア源流釣行(shinichiさん)
8月
キャピキャピ隊in開田高原(あなさん、soraさん、shinichiさん)
9月
ちょい釣りコラボ(プチ修行付き)(soraさん)
新たな相棒(soraさん)

コラボ釣行の魅力はなんといっても一尾の喜びを分かち合うことができることにある。
そこに至る道のりや会話や食事など共に過ごすプロセスが、一尾の喜びをもって集約される瞬間なのである。
これからも、そんな時間の共有をより多く持てればと思っている。


渓グルメ

昨年からこの振り返りでまとめ始めた「渓グルメ」。
今年も春には山菜を摘み、秋にはキノコを採り、家族で旬を楽しんだ。
昔は、登山でテン泊するとき、山菜摘んで天ぷらにして、ソーメンを茹でて食べたこともあった。
そのうち、釣りの時もやってみようかと思う。
コラボ釣行では、いつもsoraさんに美味しいものを作っていただいて、ただただ感謝である。
特に今年はイワナ寿司が絶品であった。
年に一回くらいは貴重な命をいただき、渓魚への感謝を食を通して感じるのも大切なことかなと思う。



まとめ
世の中にはいろいろな趣味があるが、こうやって季節のうつろいを楽しむことを趣味にできていることに喜びと感謝を感じる。
また、思いを同じにする仲間がいることで、その喜びや感謝は何倍にもなる。
若いころは禁漁になった瞬間、「もっと釣りに行っておけばよかった」とか「早く来シーズンにならないかな」とか「我慢できないから管釣り行っちゃおう」とか、まことに落ち着きのない思考・行動を繰り返していたように思うが、だんだん年をとってくると余韻を楽しむようになってきた。
禁漁になってシーズンを振り返り、ケガもなく無事であったことに感謝しつつ、楽しかった時間を反芻し、そして年が明けたら新たなシーズンへの期待に胸を膨らませることにしよう。
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