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ぶかつ

2023-02-06 19:48:00 | 日記
小学校6年生の3学期、ちょうど今くらいの時期に、友達から「ぶかつ、何にする?」と聞かれて、一瞬なんの事か分からなかった。

ぶかつとは部活の事、とすぐに理解はしたけれど、小学校生活が終わりかける頃に突如現れた「概念」(?)で、実態がよくわからないまま中学に入学し、皆が選ぶ軟式テニス部なる部に入り、大して上手くもならないまま三年生の引退時まで、それなりに続けたけど、楽しかったり充実してたりしてたのかなあ。

最近でも学校説明会とかに行くと、中学でも高校でも「部活も盛んです!」と言われる事が多いけど、盛んじゃない学校とかないのかな、そっちに憧れる、などと思ってしまう、正直なところ。部活頑張るのもいいし、やらなくてもいいよ、みたいな学校がいいと思う。

今朝の新聞に、部活顧問を担う学校の先生たちの大変さが取り上げられていたけど、部活顧問の仕事が多忙過ぎて、授業準備を十分にできないとか、先生自身の生活に支障をきたす、とか書かれていて、今更だけれど、本末転倒だし、とても気の毒な話だと思った。

記事を読みながら、小6で初めて「ぶかつ」という単語を聞いたとき、なんだかマッチョで頭の悪そうな怪物を連想したことを急に思い出した。


オリーブ・キタリッジ

2023-01-30 23:14:00 | 日記
エリザベス・ストラウトの「オリーブ・キタリッジ」は、オリーブキタリッジという女性の中後年期から老齢期に至るまでの人生のあれやこれやが描かれる小説だ。家族や知人との関係が、それはそれはビターに書かれていて、オリーブも含めほとんど全ての登場人物が「素敵」とは程遠い。「毒入り赤毛のアン」といった感じで、だからもちろん「オリーブ・キタリッジ」の方が断然面白い。

80代になり、夫にも先立たれ、息子とも疎遠なオリーブは、施設に入っている。外出時にはオムツを当てないと心配な状態で、その事がショックで落ち込んでいるのだが、ある時同じ施設の女性がオムツを使っている事を知ったオリーブは、それまで施設の他者と交流する気など無かったのに、俄然仲間意識が芽生え、積極的にその人に近づき友達なる。というその辺りの身勝手さが、なんともオリーブらしくて苦笑いしてしまうが、オムツを巡る気持ちには、とてもしんみりとした気持ちになった。自分の老いを受け入れるのは、やはり辛い事なんだと思った。

という以上のような感想を、友人に話したら「え、そう?」と言われた。「80代でしょ?まあいいかな、って思うんじゃないかな。あなたオムツしてるの?私も!って感じ」とのこと。

それを聞いて、そうか!と大笑いしたのだか、家に帰って来て、でもほんとにそうかな、と、またオムツについて考えている。

オリーブと話したい。


須賀敦子の本

2023-01-25 18:02:00 | 日記
20年くらい使っているリネンの布巾がボロボロなのだが、前回のブログと同じ理屈で、本の影響でボロボロが少し嬉しかったりする。

須賀敦子の本で、須賀さんがイタリアで結婚した時に知人(と言っても貴族だったと思う)にお祝いにもらったリネンクロスが、最愛の夫ペッピーノが亡くなりイタリアから日本に戻って何年も経つ内に擦り切れていき、もう使えないのだけど、ずっと棚の中の、クロス収納のところの一番下にしまっているというようなエッセイを読んだことがある。リネンクロスに目を向ける須賀敦子のその眼差しの静謐さ、とでも言うのだろうか、印象深い文章だった。

以前、どこかの出版社のイベントで須賀敦子の話が出て、ある編集者が、「須賀さんとは少しお付き合いがあったんですけど、ある時、須賀さんの家で簡単な集まりがあった時に、誰かが牡蠣を持って行くという話になったんですよね。そうしたら須賀さんが、牡蠣用のナイフがないので誰か持って来てね、って仰るんですよね」と話し始めた。聞いていた人達は、というか少なくとも私は今ひとつその話のポイントが分からずいたが、その編集者は「寂しい人だなあ、ってその時思いました、孤独だなと」と続けた。

そんな牡蠣用ナイフを持ってないからって、、、。その編集者は、例えば、あのリネンクロスの文章を読んで、「寂しさ」や「孤独」を感じるのだろうか。

ていうか、牡蠣用ナイフなんて、みんな持ってないわ!

小川洋子の本

2023-01-23 19:10:00 | 日記
台所の排水管の通りが少し悪く、パイプクリーンとかパイプフィニッシュとかいう名の洗浄剤を色々試している。

小川洋子の小説が好きでよく読む。
「まぶた」は特に好きな短編集。
その中に「お料理教室」という一編がある。主人公の女性が料理教室に通い始めた日、清掃業者がいきなりやって来て教室の排水管を掃除し始める。排水口から流された様々な食材が吸いあげられる様子が事細かに描写される。決して気持ちのいい話ではないのだか、そこは小川洋子、ドロドロな描写に詩情が溢れる。

我が家の排水管の調子の悪さに詩情は皆無だか、イライラしつつも、「お料理教室」を思い出すので、少しだけ楽しい。



大竹伸朗展

2023-01-22 14:53:00 | 日記
大竹伸朗展

現代アートは本当に難しいと思う。全然分からない。分からないのが良いのだ、とよく聞くけれど。

美術展に行くとそこに来ている人達を観察してしまう。西洋絵画のメジャーなものなんかは、美術通の人も、評判だから来てみた、という感じの人もいて年齢も子供から老人まで色々。

モダンアートを観に来ている人はやっぱり美大生っぽい人や、ファッションなんかも、お!という人が多い。

たとえば太田記念美術館は、浮世絵がメインの美術館だけれど場所柄か、若い人が結構多い。

東京国立近代美術館の大竹伸朗展は、もちろん色んな人が来ていたけど、意外と中高年が多くて、若い頃は少しだけ拗らし気味だったけど、今はそれがいい味になりました、みたいな人達が楽しげに大竹伸朗ワールドを鑑賞していた。