68年ウィーン音楽週間でのクレンペラーが指揮するベートーヴェン5番を聴いてみたい。
しかし廃盤で、手に入れるにはBOXを購入するしか方法は残されていませんでした。
欲しいと思った時に買わないと後悔すると思い、そしてもしこのBOXも廃盤になってしまった時の悔しさを頭に思い浮かべ、思いきって購入。

中身を紹介すると
【1968年5月19日】
・J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第1番 BWV.1046(Disc.6)
・モーツァルト:セレナード第12番 K.388/384a『ナハトムジーク』(Disc.1)
・モーツァルト:交響曲第41番 K.551『ジュピター』(Disc.1)
【1968年5月26日】
・ベートーヴェン:序曲『コリオラン』Op.62(Disc.2)
・ベートーヴェン:交響曲第4番 Op.60(Disc.2)
・ベートーヴェン:交響曲第5番 Op.67『運命』(Disc.3)
【1968年6月2日】
・ラモー(クレンペラー編曲):ガヴォットと6つの変奏(Disc.3)
・ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調(Disc.4)
【1968年6月9日】
・マーラー:交響曲第9番ニ長調(Disc.5&6)
【1968年6月16日】
・シューベルト:交響曲第8番 D.759『未完成』(Disc.2)
・R.シュトラウス:交響詩『ドン・ファン』Op.20(Disc.7)
・ワーグナー:ジークフリート牧歌(Disc.7)
・ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』~第1幕前奏曲(Disc.7)
・ワーグナー:『マイスタージンガー』~第1幕前奏曲(Disc.7)
Disc.8
【1958年6月15日(モノラル)】
・ブラームス:ドイツ・レクィエム
ヴィルマ・リップ(S)
エバーハルト・ヴェヒター(Br)
ウィーン楽友協会合唱団
逸話だらけのクレンペラーですが、ウィーンフィルからの出演依頼はギャラが低いから嫌がったとか・・・。全てのDISCをまだ聴けていませんが、そんな逸話が嘘に聴こえるほど素晴らしい演奏が沢山詰まったとても良いBOXです。EMIから出ている沢山のフィルハーモニアとの録音買うより、まずはこのBOX勧めたいです。テスタメントの録音も良いです。
といあえず最初はベートーヴェン5番。
とりあえず遅い・・・。テンポが遅いと言われているのは知っていたので、マーラー7番クラスかなと思いきや意外と良心的なテンポでした。ゆったりとしたテンポですが、もたもたした感じは一切ありません。この辺りが流石クレンペラーと言いたいところ。しかしテンポは55年フィルハーモニアとの録音と比べるとどの楽章も1分以上長いです。
全体的な印象としては、熱演とかうっとりする美しさはありません、クレンペラーですから。冷めた目で客観的な見方をしたような演奏ですが、ずっしりと大きく止まることの無い音楽の流れは引き込まれてしう不思議な感じ。縦のズレなんて気にしないって感じが逆に良いのか・・・?
こんな言い方すると語弊があるかもしれませんが、美人は3日で飽きるの逆で、味のある演奏です。これがクレンペラーなのでしょう。
モーツアルトの41番、そして今はベートーヴェン4番聴いていますが、カラヤンのようなうっとりする音もクライバーのような推進力もヴァントのような整然とした美もありません。しかし音楽の進む一定の歩みはとても惹き付けられます。飾りっ気のない音楽が時に美しく浮かび上がってくる瞬間が良いです。
ブランブルグ協奏曲ではウィーンフィルの第3奏者になったばかりのギュンター・ヘーグナーとヴォルフガング・トムベック(父)、かなり豪華なのはホルン好きには解って頂けるはず。ウィンナホルンとは思えない美しい高音をクレンペラーのゆったると落ち着いたテンポで優雅に奏でています。
淡々と和音を並べていっているマーラー9番。バーンスタイン聴いている僕にはそっけなく聴こえるけど、逆に聴きやすい?まだ最終楽章しか聴いていませんが、すっと耳に解りやすく入ってくる印象です。
今日は一日ずっとクレンペラー聴いて過ごしたいと思います。