考えろ、と言われるのは簡単だ。
しかし、実際に「考える」ことがどれだけ難しいか、その苦労を理解している人は少ない。
特に、私のように、長年「経験則」で生きてきた人間にとって、考えることは一筋縄ではいかない課題である。
**マニュアル型の人間**
私は自分を「マニュアル型の人間」だと思っている。
言われたことをきちんとこなす、マニュアルに従って行動する。
それが私にとって一番心地よい生き方であり、過去においてもこれで十分に生き抜いてきた。
誰かが示してくれた道を歩むことは安心感があり、失敗も少ない。だけど、それが「考えなくていい」という安心感に繋がり、次第に考えることそのものが苦手になってしまった。
「経験則」というのは、言い換えれば「慣れ」や「習慣」に過ぎない。
人は一度慣れたことからはなかなか離れられない生き物だ。
新しいことに挑戦するのは面倒だし、失敗したくないという怠け癖も手伝って、ついついこれまでのやり方に固執してしまう。
これは私だけに限らない話だろう。
**考えることの難しさ**
「考えろ」と上司に言われたとき、私は一瞬で凍りつく。
自分で考えることが求められると、何をどう考えればいいのか分からなくなるのだ。
答えが用意されていない問いかけに対して、自分なりの答えを出す。
そのプロセスには、自分の考え方や価値観、過去の経験を見つめ直すことが不可欠であり、それがどれほど難しいことか、日々痛感している。
私の頭の中には、たくさんの「こうするべきだ」という思い込みが積み重なっている。
例えば、仕事ではマニュアルに従って行動するのが当たり前、問題が起きたらまずは先輩や上司に相談するのが正しい。
そんな固定観念が根深く、どうしても自分の頭で考えることが疎かになってしまう。
**変わることの難しさ**
人は変わることができると言われるが、それは容易なことではない。
私も自分を変えたいと思いながら、その一歩が踏み出せずにいる。
性分というのは根深いものだ。何十年もかけて築き上げてきた性格や行動パターンは、そう簡単には崩れない。
特に、怠け癖や、失敗を恐れる性分が根付いていると、なおさら変わるのは難しい。
だが、それでも私は、少しずつでも自分を変えていく努力をしようと思っている。
まずは、自分に対して厳しい問いかけをすることから始めてみたい。
なぜ、今のやり方に固執しているのか?どうして新しいことに挑戦するのが怖いのか?
そんな自問自答を繰り返すことで、少しずつ自分の考え方に変化をもたらすことができるかもしれない。
**怠け癖との戦い**
私にとって、最大の敵は怠け癖だ。
新しいことに挑戦するのが億劫で、いつも逃げ道を探してしまう。
例えば、「今は忙しいから後で考えよう」「どうせうまくいかないだろうからやらなくていい」というように、自己弁護の言葉が頭をよぎる。
こうした怠け癖は、自分自身を変えるための最大の壁となっている。
この怠け癖を克服するためには、まずは小さなことから始めるのが良いだろう。
たとえば、一日の終わりに10分だけでも自分の仕事について振り返り、何がうまくいかなかったのか、どうすればよかったのかを考える時間を作る。
少しずつでも「考える」という行為を習慣化することで、怠け癖に打ち勝つことができるかもしれない。
**最後に**
「考えろ」と言われるのは、私にとっては大きなプレッシャーだ。
しかし、そのプレッシャーがあるからこそ、自分を変えるための一歩を踏み出すことができる。
経験則に頼りすぎていた自分を見つめ直し、少しずつでも「考える」力を養っていきたい。
変わることは難しいけれど、少しずつ努力を重ねれば、きっと新しい自分に出会えると信じている。
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