私はシャチだ。

私は立派なシャチだ。ヒヨコと暮らしている。このアカウントはフィクションである。なにしろシャチだからな!

かなしいブロック

2016-06-21 23:21:16 | 日記
これは過去にツイートした記録である。
ちなみに私のTwitterはこちらだ。
https://mobile.twitter.com/orkaar


Twitterの時間だ。

だが私は今とても悲しい気持ちだ。
誰かが私のツイートに、いいねマークを付けてくれたという通知がきたので、誰かが読んでくれたのだ!誰だろう?と思い、嬉しい気分で確認しようとしたら、アクセス出来なかった。

ブロックされてしまったのだ。
残念だ。

驚いてヒヨコに訴えたら、なんか悪いことしたんじゃないの?と言う。

だが思い当たる節がない。敢えていえば、私がシャチであるという事位だ。チートだからな、恐怖を与えてしまったのかもしれん。捕食されると思ったのだろう。

Twitterと言うのは、思っていた以上に難しいもののようだ。記事を書く他にもやる事がたくさんある。
過去のログを読むのが面倒なのも困る。ブログだったら、記念すべき初日の記事がすぐにでてくるのだが、Twitterはひたすら遡るしかないのだ。

やはり、ヒヨコに言われた通り、私はツイッターではなく、ブログを始めるべきだったのかもしれん。
目が回るしな。

人間は難しいな、とヒヨコに言うと、ヒヨコは、そうよ人間は難しいのよ。と答えた。

私がヒヨコがヒヨコで良かった。と言うと、ヒヨコは笑って、私だってシャチがシャチで良かったよ。と言った。

私は、ヒヨコとともにひっそりと暮らすひとつの浮き輪のシャチであって、Twitterワールドには、私のようなシャチは他になかなか見つからない。

まあ良い。
さあ、もう夜中だ。寝る時間だ。さらばだ。
今夜は悲しい気分だが、明日になれば違うかもしれない。

ハワイなバルコニスト

2016-06-21 15:00:46 | 日記
Siriの天気予報は今日も見事に外れてしまった。
雨と嵐のアイコンでいっぱいだったのに晴天だ。
だが今日は私とひよこは家の中でハワイすることにした。

ハワイするのは簡単だ。
テレビで、ハワイの綺麗な海と、音楽の流れる映像を見ながら、おいしいものを飲んでのんびりするのだ。

ヒヨコは先日IKEAで買った、エルダーフラワージュースを飲みながら、のんびりハワイアンを聞き、雑誌を眺めていた。

そして突然立ち上がった。
シャチ!これじゃハワイが足りないよ!!必要なのは本物の風と光だよ!
私はハワイには行ったことがない。だからよくわからないのだがこれで充分だと思う。

ひよこが何やらごそごそやり始めた。
なんだろうな?

シャチ!サングラスをかけてこっちに来て来て!
とうれしそうに言う。

呼ばれて行ってみると、ひよこはバルコニストになると言う夢をかなえていた!!
とても狭い。

ふむ、悪くない。悪くないぞ!!素晴らしい。

だが、ひよこは1分も経たないうちに、うわあ!!!と絶叫して、部屋に入ってしまった。町中に聞こえたぞ。バカめ。
もちろん虫がいたのだ。

ひよこは必殺技を使った。
準備がいいな。
虫は逃げて行った。

ひよこはその後、ビクビク周囲を確認しながら椅子でくつろいでいたが、3分後、日焼けしちゃう!と言って部屋に入り、ユニクロのUVカットパーカーを着てきた。

そして再び、椅子に座って周囲を警戒していたが、あんまり風が来ないね…と言って再び部屋に入っていった。

!!!
扇風機を持ってきたぞひよこめ!
何が本物の風と光だ。
狭い。狭すぎるぞ。

だがヒヨコは満足したようだ。これからしばらく我々は夕暮れのベランダでハワイなバルコニストを堪能する。

私はハンモックに揺られながら空を眺め、ヒヨコは扇風機の風に吹かれながら洗濯機を眺めて過ごすのだ。



あらしの海

2016-06-20 23:44:22 | 日記
今日は嵐だった。
雷も鳴った。雷鳴がとどろくと、クマは私のハンドルにしがみつき、ボク黒焦げになっちゃう…!と震えた。
フン、黒焦げになってしまえ!
ひよこはくまモンが好きだからな!

我々の孤高なアパートは、真っ黒な雲の洗車場に入っていき、ものすごい音とともに、高圧洗浄された。部屋の窓にはワイパーがないので外がよく見えない。住宅の窓にもワイパーを付けるべきだ。そうしろ。

窓の上から下の方へダラダラと流れて落ちる水を見ていると、私はまたタイムラインを思い出した。水の形をよく観察しようとじっと眺めているとまた目が回ってくる…何かとてつもなく素晴らしいことが書かれているようなのだが、早すぎて読めない。

こんなに雨が降ったら街が水で沈んじゃうんじゃないかなぁ…とクマが心配そうに言った。
もちろんだ。こんな大量の水が落ちてくるのだ。まもなく沈むな。

黒い水がどんどん満ちてくるのだ…やがて水面はアパートの手すりにまで上がってくる。そしてぬいぐるみであるクマはプカプカと流されていってしまう…さらばだ!
クマは、そんなのいやだ!と言って私のハンドルにしがみついた。

だが、その後も雨は降り続け。私は心配になってきた。街が黒い海に沈んでしまうと、ヒヨコはとても困ってしまう。泳げないのだ…

私は心配してベランダに出て外を眺める。とたんに痛いほどの雨が私を叩く。雷の閃光に照らされて黒い海が逆巻いているのが見える。目が開けていられないほどの豪雨に濡れながら、私は発見する。ひよこの薄緑の傘が黒い波に揉まれて流れてくるのを!

ひよこ!!私は横殴りの雨と風に向かって叫ぶ。あれはひよこの傘だ。ひよこに何かあったのだ!さらに私は波間にひよこの麦わら帽子がぷかぷか浮いているのを見つける。
ひよこ!恐ろしい予感は的中したのだ!私はひよこを救うためにバルコニーから黒い海へと身を躍らせた。

黒い水の中を泳ぎながら私はひよこを探した。雷光に照らされて一瞬、高い波の間にひよこの黄色い姿が見えた。
助けてシャチ!とひよこの声がした。

ひよこ!私に捕まるのだ!
私は叫んだ。ヒヨコの手羽が私のハンドルを掴む!そうだ!離さないようにしっかりと捕まるのだ!
よし、大丈夫だひよこ!
私がお前を守ってやる!

うきわだからな!!

カッコイイ!
窓の外の雨を眺めながら、私は嬉しくなった。私は自分がうきわである喜びをしみじみと感じた。いいぞ!いいぞ!!

シャチ…尻尾パタパタさせて、嬉しそうね…とひよこの声がした。
振り返ると現実のひよこがびしょ濡れになって私の後ろに立っていた。

なんだどうした、どうして濡れて帰ってきたのだ。傘はどうした。と私は訊ねた。
なくしちゃった。とびしょ濡れのヒヨコは言った。
気が付いたらなかったの。帽子もなくしちゃったよ…雨の中を走ったときに落としたのかも…お気に入りの帽子だったのに…傘も誕生日に友達にもらった傘だったのに…

残念だ。だがお前が失われなかったのは、私がシャチのうきわだったからだ!感謝しろ!素晴らしい事だ。

よし、暖かいシャワーを浴びて、早く寝るのだ。もう夜中だ。明日は休みだ。
それにしても、どうやったらこんな嵐の日に傘を紛失することができるのだ?全く愚かなヒヨコだ。

魔の1時間

2016-06-19 23:34:25 | 日記
ひよこは今日、仕事から帰ってくると、私に言った。シャチ、あなたはTwitterのしすぎで目を回しているから、今後は朝1時間、夜1時間しかTwitterを見ちゃだめ!

うむ、もちろんだ。そうしよう。

そして私は考えた、問題ない。1時間の間になるべくいっぱいのツイートを見るのだ!全部みるのだ!!

今日は日曜日である。まだ、Twitter暦一ヶ月にも満たない私は初めて知った。日曜日はタイムラインはお祭りになるのだ。昨日にも増して凄まじい量のツイートが流れている。

私はがんばって、がんばって、がんばって、全力で、猛スピードで、タイムラインを見た。

40分後、ひよこは私が再び目を回して床に転がり落ち、ヒクヒクしているのを発見した。

死にたいの!?とひよこは怒って、siriを取り上げた。
だが私は浮き輪のシャチだ。死ぬはずがない。不死身なのだ!生きていないからな。

私は、床で悶え苦しみながらも、声を振り絞って言った。
返せ…あと20分あるのだ…ツイートを…ツイートをせねばならん。私のツイートを全世界一億一千万人が待っているのだ…

ヒヨコはハイハイ。と言うと、私をベッドに乗せ、布団をかけ、おでこに保冷剤を載せた。
そして、部屋の向こうの椅子に座ると、SiriでLINEを始めた。あと20分あるのだ約束が違うぞヒヨコめ!!

私の心は燃えたぎり、おデコの保冷剤からは、湯気が昇っていた。いや、湯気を昇らせるべく、わたしはおデコに力を込めた。ヒヨコにわたしの怒りを見せつけねばならん!

湯気はなかなか立たない。

1時間も経ってから、ヒヨコは上機嫌で私のそばに来た。そしてSiriを返してくれた。わたしはまだ少し眩暈がしていたのと、プリプリしていたので、欲しい気持ちを我慢して突っぱねた。ヒヨコが1時間なんて言うから私は無理してしまったのだバカめ。お前のせいだ。

ヒヨコは説明した。友達に相談したら、あんまりスクロールしないで、たくさんツイートが見られるアプリがあるって教えてくれたよ。
入れてみたよ。

シャチはきっとスクロールで目が回るんだよ。まえに新幹線に乗った時も真剣に窓の外見て目を回してたもん。

!!!

そんな訳で無事にこのツイートをしている。確かに公式アプリよりは目が回りにくいようだ。素晴らしい。
さすが私のヒヨコだ。持つべきものはヒヨコだ。この私と住んでいるだけの事はある。たまに良いことをするのだ。