カラマワリ

珍しく雨雲の来ないパリの午後であります。　従って予想通り蜂起した人民に街は飲み込まれているでありまして大雑踏完成的。　そんな中、混まない辺りを徘徊、そろそろ昼餉でもタイムに。　候補1.こんな処にクスクス屋。　候補2.こんな処に北京餃子。　候補3.鴨屋エコノミークラス。　んで、1.クスクス屋は奥にパンテオンのチラチラ見えるナイスな路地に立地、なれど営業時間になっても店内暗く客の近寄る気配なし、前菜の項のカラマリフリッタが魅力なるも暇そうに外に出て煙草を吹かすアラブ青年、寄ってけとも申さず。　2.北京餃子は立派な構えの中華食堂、あれまこんな処に在ったっけ的発見であるが、スープヌードルの項に見るべき物無し、3.鴨屋エコノミーは昨日鮨屋のオヤジが推奨、一度は試して診るべし、っであったので店内侵入、マネージャに英語献立有るかと問うと応えて曰くゴザンセン、でも私が助けになるよ的、っが、目的の鴨は二パーソンからで残念断念。　結局カラマリフリッタに釣られ、泡と仔羊腿焼きとともに発注す。　店主まさかの客に驚いたか、セットの紙ナプキンまで片付けおって、暫し泡のみにて暇を持て余し泡追加す。　その内さっきのアラブ青年が何処かへ出掛けた。　まさか全部外で買って来て供す積もりカシラハツネギ。　そんな危惧はまあ危惧で、パンを買って来おっただけ。　つまりその、本日客に出すパンさえ用意無しだったのかよ！　っで、待つ事延々、パンと共に焦げ茶のドーナツ盛り合わせ、是即ちカラマリフリッタ、参りました。　付け合わせはレタスにカラシマヨネーズが掛かっただけ。　かぁさん、イカ入りドーナツだよ。　二切れでヤメテ店主の気付くのを松。　店主「終わりか？、一応置いておくか？」　オイチャン「そーね」　っで、メインのジコダニョーっつーか串に刺さった肉片数切れ、多量のポテトフライ、そんでまたレタスにカラシマヨネーズが掛かっただけサラダ。　肉は悪くないけど、普通腿焼きは骨付きで出てこないっけ？　ガックリしてたら一組来店、今がチャンスと即店主に勘定依頼。　戸惑う店主に三十ユーロを握らせ慌てて店を出たとよ。　なほ、窓越しに先程の客に目玉を寄せて合図したけど、遅かったカシラハツネギ。　◇現場、之図。