デキない男が言われたい3つの「褒め」言葉
東洋経済オンライン
2月15日(月)6時0分配信
デキない男が言われたい3つの「褒め」言葉

デキル男とデキナイ男で、
求める褒められ方がこうも違うとは
(写真:Studiostoks/PIXTA)
こんにちは。はたらく女性のかていきょうし、
タブタカヒロです。
バレンタインデー、終わりましたね。
「はたらく女性のかていきょうし」として、
女性にお仕事コンサル活動をしていると、
男性から時々「タブさん、周りが女性ばかりでいいなぁ。
バレンタインはチョコいっぱいもらうんじゃないですか?
ボクも女性にモテたいです♥」的な声をいただくことがあります。
こういうコメントをする男性のほとんどが
「いっぱいもらいたい、いっぱいモテたいビーム」が
体からほとばしっています。
ビームが出ている限り女性にモテないことに気づいてないだけに、
結構うっとうしいです(笑)。実は
仕事でこの手のビームを出すデキない男性の扱いに困って、
相談にいらっしゃる女性も少なくありません。
■どう褒められたいかでわかる男の質
それは「オレ、褒められると育つタイプですビーム」。
デキない男の多くが放つビームです。
「オトコは褒めて育てる」みたいな理論もあるので「すごいね!」とか
「デキるね!」と褒めても、喜んで自信はつけているみたいですけど、
育ってくれないんです……というご相談です。
モテない男の「モテたいモテたいビーム」も
デキない男の「褒めて褒めてビーム」も同じですが、
このビームに満額回答しても彼らは育ちません。
かたやデキる人を観察すると、褒められると
確かに成長につながっています。
デキない男子は褒めても育たず、
デキる人は褒めると育つ。
その差は「褒められ方」の違いにあるようです。
今回は、デキない男とデキる男を決める「褒められ方」の違いを考えます。
職場で(もう遅いかもしれませんが)
チョコを渡す時に添える一言にも使えるお作法です。
デキない男とデキる男の違いは、
「どう褒められたいのか」。本人の求める
「褒められ方」に表れます。まず
デキない男が求める、
褒められ方のポイントは次の3つです。
■デキない男が求めるのは「オレへの賞賛」
①偉いね
一言で言うと「立派かどうか」。
デキない男は、徳や人格、性格、人としての器のようなものを
「レベルの高さ」と考える傾向にあります。
偉いねと褒められると、自分は
高いレベルにいると実感できてうれしいようです。
②すごいね
実績や獲得したものを、褒める一言です。
この連載でもよくご紹介しますが、
デキない男は実績や獲得したもので優劣を
比較したがる生き物。すごいねと言われると
うれしくて鼻がひくひくするのは、
デキない男の特徴です。
③優秀だね (よい子だね)
能力を評価する一言。子供に対する「よい子だね」の
大人バージョン。デキない男には、
たまらない褒め言葉です。
実績や獲得したもの同様、能力も、
デキない男がこだわる最重要評価軸の一つです。
デキない男がこれら3つの褒めポイントを求めるのは、
自分が褒められたことを評価する
「褒めの採点システム」の加点につながるからです。
「えらいね、すごいね、優秀だね」ポイントを加点すると、
何が評価されるのでしょうか。
それは「オレへの賞賛」と「手柄への賞賛」。
自分の能力を評価され、自分の手柄として
褒められたかどうかです。
この採点システムで高得点をたたきだしても、
自信と自慢を得るだけで、
成長への動機づけになりにくい。
■デキル人にとって「ツボ」となる褒めポイント
デキない男が求める偉いね、すごいね、優秀だねは、
その瞬間元気になるだけ。だから
「褒めても育たない」男扱いされてしまうのです。
次にデキる人が求める「褒められポイント」を考えます。
デキる人たちのお話を聞いてみると、
次の3ポイントがデキる人のツボのようです。
①ありがとう
まず、感謝されること。デキる人には、
ありがとうの一言でモチベーションが上がる人が多いようです。
②助かります
次に、相手や周りへの貢献を実感されること。
デキない男が褒めてほしい「オレ」や
「手柄」は心理学では「承認欲求」と呼びます。
デキる人は「助かります」の一言で、
より高次と言われる「貢献欲求」を満たされるようです。
③あなたに、任せます!
そして、相手に信頼されて難しい仕事を任されること。
ビジネスの組織論では、任せること~権限移譲が
動機づけの有効な手段のひとつと言われます。
デキる人は信頼と権限移譲に、
プロとしての喜びを感じていました。
これら3つの褒めポイントが加点されると、
デキる人の「褒めの採点システム」では
どのような評価につながるのでしょうか。
それは「私への信頼」点と「仕事への評価」点。
周りが困ってる時、信頼され任されたか、
仕事そのものを評価されたかのポイントです。
感謝、貢献、信頼が動機づけになって、
成長につながるのが、この採点システムの特徴です。
デキる人は、自分の能力や手柄を褒められても
あまり喜ばず「カンベンしてください」と
話しをそらす傾向があります。
「ありがとう、助かります、任せます!」が、
デキる人を育てる最高の褒め言葉のようです。
これまで「褒める」シーンのお作法をご紹介してきましたが、
その逆のシーンも上手なお作法が必要となります。
それは「しかる」シーンです。
しかるのは気持ちのよい行動ではないですが、
本人の成長のためにしかるのが必要な時は訪れます。
実はこの「しかる」お作法は、
相手が男性と女性の場合で使い分けが必要です。
■しかる時は「逃げ道」と「入り口」を
その名も、「トビラ」のお作法。男性をしかる時、
女性をしかる時、それぞれ違ったトビラを用意するお作法です。
男性をしかる時に大事なトビラは、「逃げ道」。
男の言動は女性にとって理解しがたいことが多く、
男を詰めてしまいたくなります。
ところが男性は完膚なきまでしかられると激しく自信をなくしたり、
いじけたり逆ギレしたりと挙動が揺れがち。
最後に優しく逃げ道をつくってあげると
「ごめんなさい」と素直に
従ってくれる可能性が高くなります。
女性をしかってしまった場合のトビラは、「入り口」。
場の空気を明るく切り替えて、自分が
必要とされていることを伝えることです。
気持ちが切れた女優さんに舞台に戻ってもらう時のように、
いったん引いた気持ちをもう一度
アゲてもらう雰囲気づくりが大事です。
実はこのお作法は、日本の神話「古事記」の兄姉神、
姉アマテラスと弟スサノオをヒントにしています。
女のトビラ「入り口」は、引きこもったアマテラスに
何とか外に出てもらった「天の岩戸」のこと。
男のトビラ「逃げ道」は、スサノオが
数々の暴れん坊ぶりをとがめられたけど
追放のみの処分だったこと。スサノオは
追放された出雲で活躍して英雄となります。
古事記で出雲といえば、縁結びで有名な出雲大社。
男女の縁を結ぶバレンタインにちなんだ
お作法とも言えますね。
「褒められて育つタイプです」ビームはうっとうしいし、
しかる時は逃げ道が必要……。
デキない男を扱うのは大変ですが、褒め方、
しかり方次第では大きく化けるのかもしれません。
小説『ジャン・クリストフ』の、
こんなワンフレーズを思い出しました。
男性は作品を創る、
しかし女性は男性を創る
~ロマン・ロラン
タブ タカヒロ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160215-00104563-toyo-soci&pos=1
東洋経済オンライン
2月15日(月)6時0分配信
デキない男が言われたい3つの「褒め」言葉

デキル男とデキナイ男で、
求める褒められ方がこうも違うとは
(写真:Studiostoks/PIXTA)
こんにちは。はたらく女性のかていきょうし、
タブタカヒロです。
バレンタインデー、終わりましたね。
「はたらく女性のかていきょうし」として、
女性にお仕事コンサル活動をしていると、
男性から時々「タブさん、周りが女性ばかりでいいなぁ。
バレンタインはチョコいっぱいもらうんじゃないですか?
ボクも女性にモテたいです♥」的な声をいただくことがあります。
こういうコメントをする男性のほとんどが
「いっぱいもらいたい、いっぱいモテたいビーム」が
体からほとばしっています。
ビームが出ている限り女性にモテないことに気づいてないだけに、
結構うっとうしいです(笑)。実は
仕事でこの手のビームを出すデキない男性の扱いに困って、
相談にいらっしゃる女性も少なくありません。
■どう褒められたいかでわかる男の質
それは「オレ、褒められると育つタイプですビーム」。
デキない男の多くが放つビームです。
「オトコは褒めて育てる」みたいな理論もあるので「すごいね!」とか
「デキるね!」と褒めても、喜んで自信はつけているみたいですけど、
育ってくれないんです……というご相談です。
モテない男の「モテたいモテたいビーム」も
デキない男の「褒めて褒めてビーム」も同じですが、
このビームに満額回答しても彼らは育ちません。
かたやデキる人を観察すると、褒められると
確かに成長につながっています。
デキない男子は褒めても育たず、
デキる人は褒めると育つ。
その差は「褒められ方」の違いにあるようです。
今回は、デキない男とデキる男を決める「褒められ方」の違いを考えます。
職場で(もう遅いかもしれませんが)
チョコを渡す時に添える一言にも使えるお作法です。
デキない男とデキる男の違いは、
「どう褒められたいのか」。本人の求める
「褒められ方」に表れます。まず
デキない男が求める、
褒められ方のポイントは次の3つです。
■デキない男が求めるのは「オレへの賞賛」
①偉いね
一言で言うと「立派かどうか」。
デキない男は、徳や人格、性格、人としての器のようなものを
「レベルの高さ」と考える傾向にあります。
偉いねと褒められると、自分は
高いレベルにいると実感できてうれしいようです。
②すごいね
実績や獲得したものを、褒める一言です。
この連載でもよくご紹介しますが、
デキない男は実績や獲得したもので優劣を
比較したがる生き物。すごいねと言われると
うれしくて鼻がひくひくするのは、
デキない男の特徴です。
③優秀だね (よい子だね)
能力を評価する一言。子供に対する「よい子だね」の
大人バージョン。デキない男には、
たまらない褒め言葉です。
実績や獲得したもの同様、能力も、
デキない男がこだわる最重要評価軸の一つです。
デキない男がこれら3つの褒めポイントを求めるのは、
自分が褒められたことを評価する
「褒めの採点システム」の加点につながるからです。
「えらいね、すごいね、優秀だね」ポイントを加点すると、
何が評価されるのでしょうか。
それは「オレへの賞賛」と「手柄への賞賛」。
自分の能力を評価され、自分の手柄として
褒められたかどうかです。
この採点システムで高得点をたたきだしても、
自信と自慢を得るだけで、
成長への動機づけになりにくい。
■デキル人にとって「ツボ」となる褒めポイント
デキない男が求める偉いね、すごいね、優秀だねは、
その瞬間元気になるだけ。だから
「褒めても育たない」男扱いされてしまうのです。
次にデキる人が求める「褒められポイント」を考えます。
デキる人たちのお話を聞いてみると、
次の3ポイントがデキる人のツボのようです。
①ありがとう
まず、感謝されること。デキる人には、
ありがとうの一言でモチベーションが上がる人が多いようです。
②助かります
次に、相手や周りへの貢献を実感されること。
デキない男が褒めてほしい「オレ」や
「手柄」は心理学では「承認欲求」と呼びます。
デキる人は「助かります」の一言で、
より高次と言われる「貢献欲求」を満たされるようです。
③あなたに、任せます!
そして、相手に信頼されて難しい仕事を任されること。
ビジネスの組織論では、任せること~権限移譲が
動機づけの有効な手段のひとつと言われます。
デキる人は信頼と権限移譲に、
プロとしての喜びを感じていました。
これら3つの褒めポイントが加点されると、
デキる人の「褒めの採点システム」では
どのような評価につながるのでしょうか。
それは「私への信頼」点と「仕事への評価」点。
周りが困ってる時、信頼され任されたか、
仕事そのものを評価されたかのポイントです。
感謝、貢献、信頼が動機づけになって、
成長につながるのが、この採点システムの特徴です。
デキる人は、自分の能力や手柄を褒められても
あまり喜ばず「カンベンしてください」と
話しをそらす傾向があります。
「ありがとう、助かります、任せます!」が、
デキる人を育てる最高の褒め言葉のようです。
これまで「褒める」シーンのお作法をご紹介してきましたが、
その逆のシーンも上手なお作法が必要となります。
それは「しかる」シーンです。
しかるのは気持ちのよい行動ではないですが、
本人の成長のためにしかるのが必要な時は訪れます。
実はこの「しかる」お作法は、
相手が男性と女性の場合で使い分けが必要です。
■しかる時は「逃げ道」と「入り口」を
その名も、「トビラ」のお作法。男性をしかる時、
女性をしかる時、それぞれ違ったトビラを用意するお作法です。
男性をしかる時に大事なトビラは、「逃げ道」。
男の言動は女性にとって理解しがたいことが多く、
男を詰めてしまいたくなります。
ところが男性は完膚なきまでしかられると激しく自信をなくしたり、
いじけたり逆ギレしたりと挙動が揺れがち。
最後に優しく逃げ道をつくってあげると
「ごめんなさい」と素直に
従ってくれる可能性が高くなります。
女性をしかってしまった場合のトビラは、「入り口」。
場の空気を明るく切り替えて、自分が
必要とされていることを伝えることです。
気持ちが切れた女優さんに舞台に戻ってもらう時のように、
いったん引いた気持ちをもう一度
アゲてもらう雰囲気づくりが大事です。
実はこのお作法は、日本の神話「古事記」の兄姉神、
姉アマテラスと弟スサノオをヒントにしています。
女のトビラ「入り口」は、引きこもったアマテラスに
何とか外に出てもらった「天の岩戸」のこと。
男のトビラ「逃げ道」は、スサノオが
数々の暴れん坊ぶりをとがめられたけど
追放のみの処分だったこと。スサノオは
追放された出雲で活躍して英雄となります。
古事記で出雲といえば、縁結びで有名な出雲大社。
男女の縁を結ぶバレンタインにちなんだ
お作法とも言えますね。
「褒められて育つタイプです」ビームはうっとうしいし、
しかる時は逃げ道が必要……。
デキない男を扱うのは大変ですが、褒め方、
しかり方次第では大きく化けるのかもしれません。
小説『ジャン・クリストフ』の、
こんなワンフレーズを思い出しました。
男性は作品を創る、
しかし女性は男性を創る
~ロマン・ロラン
タブ タカヒロ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160215-00104563-toyo-soci&pos=1