旧パラを検証する8
創刊号7
共産党と将棋 アプレゲール生
共産党と将棋と一体何の関係があるであらうか。何もない。然し日本共産党中央機関誌「前衛」の一九四九年十一月号(通巻四三号)の吉川祐一執筆「工作の強化と党風の改善」六六頁に、次の如く将棋を引用して説いているのは、一寸その取り合わせが共産党だけに面白いと思ったので抜き書きしてみた。以下はその引用文である。
名人将棋でも、勝負がつくまで動かない「歩」がある、だが、その「歩」がなければその将棋は負ける。動かない党員だからといって、やるだけのことをしないで組織から抜くのは負けだ。「歩」を上手に指すものは、一人前の将棋指しだときく。「歩」は動かしようで「金」になる。党員を充分研究して、それぞれ適当な部署につけて、快く動くように指導することが必要だ。戦局におよぼす影響によつては「角」・「飛車」のようなボスも捨てなければならない。「桂馬」を「香」のように動かそうとして、失敗している県・地区は二、三にとどまらない。それがすぎて除名談義になつたところもある。プロレタリアートの党としての性格を忘れて「角」「飛車」のような赤ボスに気がねをして社会民主主義における「王より飛車を可愛がり式」の傾向の地区もある。又ヘボ将棋では、「角」か「飛車」をすこしも動かさないうちに勝負がきまるが、議員・民生委員のような同志を斗争に役だたせてないところがざらにある。組織的指導と教育をしないで、党歴の若い同志を、地区事務所の会計・財政・アカハタ分局員にして、失敗しているところも多い。敵陣えはつただけでは、「成歩」ではない。動いて初めて「歩」は「成る」。
(以上原文のまま)
(後略)
-----------------------------------------------------------------------------
政治的な発言をするのは本稿の趣旨とは全く関係ないので一切しませんが、時代を感じさせる文章だと思いましたので、引用してみました。私くらいの世代だと、言葉自体がもうピンとこないですね。
創刊号7
共産党と将棋 アプレゲール生
共産党と将棋と一体何の関係があるであらうか。何もない。然し日本共産党中央機関誌「前衛」の一九四九年十一月号(通巻四三号)の吉川祐一執筆「工作の強化と党風の改善」六六頁に、次の如く将棋を引用して説いているのは、一寸その取り合わせが共産党だけに面白いと思ったので抜き書きしてみた。以下はその引用文である。
名人将棋でも、勝負がつくまで動かない「歩」がある、だが、その「歩」がなければその将棋は負ける。動かない党員だからといって、やるだけのことをしないで組織から抜くのは負けだ。「歩」を上手に指すものは、一人前の将棋指しだときく。「歩」は動かしようで「金」になる。党員を充分研究して、それぞれ適当な部署につけて、快く動くように指導することが必要だ。戦局におよぼす影響によつては「角」・「飛車」のようなボスも捨てなければならない。「桂馬」を「香」のように動かそうとして、失敗している県・地区は二、三にとどまらない。それがすぎて除名談義になつたところもある。プロレタリアートの党としての性格を忘れて「角」「飛車」のような赤ボスに気がねをして社会民主主義における「王より飛車を可愛がり式」の傾向の地区もある。又ヘボ将棋では、「角」か「飛車」をすこしも動かさないうちに勝負がきまるが、議員・民生委員のような同志を斗争に役だたせてないところがざらにある。組織的指導と教育をしないで、党歴の若い同志を、地区事務所の会計・財政・アカハタ分局員にして、失敗しているところも多い。敵陣えはつただけでは、「成歩」ではない。動いて初めて「歩」は「成る」。
(以上原文のまま)
(後略)
-----------------------------------------------------------------------------
政治的な発言をするのは本稿の趣旨とは全く関係ないので一切しませんが、時代を感じさせる文章だと思いましたので、引用してみました。私くらいの世代だと、言葉自体がもうピンとこないですね。