
「恐れるな」というイエスのことばが聖書の中にあります。
危険な行為を敢えて行ったり、暗い夜道を無防備で歩くなどという意味では、もちろんありません。
傷つくことを恐れないで? 程度があります。人間の心は、優しい人であればあるほど、疲れたり壊れることは十分あり得ます。そういう心理的な部分を無視することではありません。
不可能と思われる中では、神さまが手を差し伸べておられると感じられないことが往々にしてあり得ます。どんな状況の中でも掌(て)を合わせてイエスの名を呼ぶことが、恐れないということかも知れません。
イエスは十字架上という究極の絶望的な状況の中にあって、それでも「アッバ、父よ」と叫びました。だからイエスを十字架から降ろしてくれたわけではないのですが、それでも叫びました。叫びは極限的な祈りです。穏やかな顔で祈りのことばを唱えられない状況に陥った時にこそ、ほんとの祈りが出てくるのかも知れません。
