晩酌しようよ

【晩酌】って『大人の愉しみ』みたいな、ちょっとワクワクするような響きがあると思いませんか。今晩あたり、一杯どうです?

高瀬舟

2006-08-30 | 随想
法廷が泣いた裁判、というのがあった。
私のイメージ的に(?)取り上げるべきなのかどうかと思っていたが、
ほど良くほとぼりが冷めたので取り上げてみたい。

事件を要約すると、
重い痴呆症にかかった母親の介護に行き詰った息子が
無理心中をしようとしたが、
母親は死に、当の息子は生き残った
というものだ。

こうやって要約してしまうと、被告の身勝手で殺された母親が哀れ、
となってしまうが、事件はそれだけにとどまらない。
私のつたない文章ではとてもこの事件を説明できないので、
詳細を知りたい方は”法廷が泣いた”とか”京都地裁 介護”あたりの
キーワードでググってもらいたい。


このニュースを知ったとき、私も不覚にも目頭が熱くなった。
傍聴人はおろか、弁護人や裁判官、さらには検察側までも泣かせたのは、
被告の愚直であり続けた行動と誇り高き精神による。

おそらく、新聞・テレビのニュースレベルでは語りきれない
被告人の真摯な行動があったのだろう。
【懲役3年】の求刑は、執行猶予のついた判決を引き出すための
検察側の配慮だったのではないか...。


この事件を『美談にしすぎ』とか『(承諾)殺人は殺人』と非難できるだろうか。
もし、自らの行動を省みてもなお、
少しの同情も湧かずに非難できる人がいたとするなら、
その人は限りなく完璧な、神に近い人間であるだろう。

もし私がこの被告人と同じような立場になったら、
1/100ぐらいは真似してやることができるだろうか。 

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2 コメント

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Unknown (pink)
2006-09-02 19:56:01
こちらでは考えられない裁判です。なんでも裁判にしたがる国。。。考えないとだめですね
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Unknown (オムラー)
2006-09-04 09:26:12
いえいえ、こちらの裁判でも特殊な例です。



ただ、ジョン・ベネ事件は何とかならないモンですかねぇ?

検察もマスゴミも同じことの繰り返し...
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