ぐうたら老人のカオスな放課後

第一線をリタイヤ。世の中を斜めから覗く日々。

車中泊 九州再訪ぶらり旅 後編

2012年11月23日 | 旅行
 九州ぶらりドライブの旅 後編

 諌早を鹿児島に向けて出立。R3からR270・226を走ろうの予定だったが、色々聞いてみると皆さん賛成してくれない。今日の予定は砂風呂に入り鹿児島に到達すること。今日まで毎日400㎞を越える走行なので、今日は200㎞までに押さえたい。と言うことで、節を曲げて南九州自動車道を利用することに。

 指宿で砂風呂を楽しんだ後、鹿児島へ。途中道の駅「いぶすき」で安納芋を買ってしまう。当地へ来て見る焼き芋屋は皆安納芋を使用している。きっと美味しいのだろうと思いお土産にと。
 鹿児島に入る前に、前回はスルーしてしまった「知覧特攻平和会館」へ。特攻隊員の写真を前に厳粛な気持ちに。彼らの行動をどう受け止めるかによって右にも左にもなるであろう。何はともあれ平和の重さを考えさせられる。しかし、声高に談笑している人々には……。
 3時過ぎに鹿児島到着。海岸沿いの桜島が一望できるホテルに投宿。最初から鹿児島ではこのホテルに泊まる予定で当日の電話で予約が取れラッキー。車を置いて鹿児島の繁華街天文館に。車中泊の旅で、繁華街を散策するのは初めての行動。美味しい薩摩揚げの店を探してブラブラする。今日の走行距離は予定の200㎞以内に収まった。

     名の知らぬ花が。

 今日は桜島から霧島へとの予定。フェリーで桜島に渡りR224を走行。途中有村溶岩展望所で噴火に遭遇。風向きから車は火山灰に包まれてしまった。旅人にとって噴火は素晴らしい光景だが、地元の人にとっては迷惑至極であろうことを実感。しかし何はともあれ、鹿児島市内から見る桜島は素晴らしい景色。ここまで来た甲斐があった。

    

 桜島からR220へ。道の駅「たるみず」で枇杷ソフトを食して霧島へ。途中黒酢の里で黒酢甕群を写真に。この道には蜜柑の販売所が多数ある。前回食べたところ美味しかったのでお土産にと車を停めて買いに。立ち寄ったお店で地元の人の会話を耳にし、初めて鹿児島弁に接することができ嬉しかったが、内容は半分位しか理解できなかった。しかし、この地の蜜柑は小粒だが甘い。
 お昼頃に霧島神宮に到着。参拝後、「さざれ石」などのある境内を散策。七五三の宮参りや個人の参拝客が結構来ている。さすがは古事記の神宮。
 宮崎の高千穂との関係はなどを考えながら、天孫降臨への道を通って高千穂河原へ。
「高千穂河原霧島神宮古宮」は鳥居と祭壇だけ。これまで見た神社の持つ雰囲気とは随分と異なる。高千穂峰の山頂には「天の逆鉾」があり、其処まで行きたかったが、リサーチしたところ、上りで一時間半、下りで一時間かかり、途中は新燃岳の噴火灰が厳しいとのこと。一応登る準備はしてみたが、時刻は2時半過ぎ。これから登ると戻ってきて5時過ぎ。しかも下りて来る人はいるが、登る人は皆無。登って登れないことはないが……。現時間から登って事故ってはと思い今回は諦めることに。このところ年寄りの自己過信による遭難騒ぎが多発。そうはなりたくない。高千穂河原ビジターセンターをゆっくり見学して終えることに。古事記九州の旅はこれでピリオドか。

     霧島樹林帯の道とも

     登りたかった


 さて、そろそろ帰路につかねば。地図とにらめっこし都城に出てR10を福岡方面に向かうことにする。ガソリンがそろそろ厳しくなってきたので、いつもの貝印をR10沿いで探すが見当たらない。都農町で国道から外れたところでやっと発見し給油。大分に入ったらそこそこにあったが、宮崎では国道沿いには全くと言って良いほどない。
 ひたすらR10を走ること6時間余り、そろそろ今日の休息地をと地図を広げ検討。R10沿いの道の駅「北川はゆま」か、R388沿いの「北浦」にすべきか。「北川はゆま」にするが、着いてビックリ、工事中。駐車場の灯りが取り外され、代わりに高速道の工事で用いる照明器具が設置されている。それはガソリンエンジンが電源の照明器具。エンジン音が結構うるさい。しかし、旅にはこんなトラブルが付きもの。今更他の道の駅に移動するのも億劫。子守歌と思って我慢して休むことに。
 

 朝7時に目覚める。音はまだしているが、慣れたか余り気にならない。目覚ましに辺りを少し散策して出立。R10を更に走り臼杵市に。臼杵市の臼杵石仏を拝観しに。臼杵石仏は教科書に載っていたし、切手にも使われていたかと思うが…。石仏群は4カ所に分かれてあるが、途中でムササビに遭遇す。御仏の素朴で温和な表情にしばしみとれる。

      

 臼杵市から佐賀関半島を廻って大分・別府と走行。それほどの渋滞もなく快走。別府を出たところで、真っ直ぐ門司に向かうか、国東半島を廻るかで迷うが疲れも溜まって来たので国東半島は諦め門司に向かう。途中で宇佐神宮の傍を走るので、宇佐神宮参拝をすることに。時間が遅いので参拝客は少ない。門前のお土産屋も閉店の準備をしている。参拝を済ませ、この旅行最後の訪問地門司に向かう。前回の九州の旅で最後に飛び込んだ焼きカレーの店を目指して。食べ終えレトロ地区を少し散策。夜も9時を廻っているので観光客はほとんどいない。
 来るときは朝に見た関門橋を夜に眺め今回の旅を終了。すぐに高速に入っても面白くないので、R3から関門トンネル(通行料150円)を通ってR2へ。少しだけR3を走って小月ICで山陽道に。
 7日間約2900㎞走った旅も無事に終了。今回も走り屋で終わった感じではあったが。

    夜の関門橋


  今回も走り屋になってしまった。反省。次回こそゆったりとした日程で行動を。


 

車中泊 九州再訪のドライブ 前編

2012年11月19日 | 旅行
  九州ぶらりドライブの旅

 11月初旬。車中泊の旅にはちょっと寒い時期になってしまったが、思い立ったが吉日。我が愛車は車中泊関係雑誌では「仮眠が限度。車中泊には余り適さない」と評価されているが、スノコにクッション・枕などで手足を伸ばして寝られるように工夫を。とにかく最小限の費用で車中泊仕様に。

 雨の山陽道を走行。まずは宮島SAで車中泊第1日目を。7時間ほど寝てから壇ノ浦SAに到着。関門橋を眺めながらこれからの旅路を思う。
       
 

 九州道から長崎道へ。吉野ヶ里遺跡脇を通過する頃には青空が、暖かい。
 「伊万里・有田焼伝統産業館」をナビに入れたが雑誌の電話番号が違っていた。到着した場所にそれらしき建物は見当たらず。駅に向かい観光案内所で尋ね、やっとのことで到着。「伊万里鍋島藩窯秋祭」の最中で各窯元の直売店は2割から5割引きとか。各窯元をブラブラ散策しながら見学。気に入った作品は「高いなあ」が正直な感想。買ったかどうかは……。

        ふと入って見た路地で。
                      さすがは窯の里

 付近の有田や波佐見の窯元も見てみたかったが割愛し西海橋に向かう。西海橋に着いたのは5時近く、そろそろ日が暮れかかってきた。さてここからどうしようか思案。道の駅「夕陽が丘そとめ」か、いっそ道の駅「みずなし本陣ふかえ」まで走るか。で、明日の行動から「みずなし本陣ふかえ」を目指すことに。無謀な判断だったようでR205・R34(当然高速は走らない)を走行し諌早市内に入ったところでダウン。

        川のように流れる海に感動


 翌朝天気は曇り。諌早から島原半島へ。半島に入って諫早湾干拓堤防道路直線7㎞の道を途中の駐車場まで。直線で行き交う車も少なくついスピードが出てしまいそうなところを押さえて走行。小雨交じりの強風で生憎の天候。悪天候の中、駐車場で車から降りてぶらついて見たところ堤防の外海側に魚の大群が。確かこの堤防が問題になっていたはず。
  
 島原鉄道沿いに走り途中から適当に雲仙岳方面に行くであろう道に入り、その道をしばし走って多分R57に出たような。道が上るにつれ霧が。当然ながら標高が高くなればなるほど霧は深くなる。とうとう10メートル先が見えなくなる位の霧。事故ってはいられないので慎重に慎重に運転。頂上らしき所に来たところで道に迷ってしまった感じ。一方通行の出口があるが入口がない。札幌ナンバーの車も迷っているのか道端で地図を広げている。この霧の中危ない。ウロウロしても時間の無駄と考え、ナビに「口之津港」をセットし走り始めたら、なんと「仁田峠循環道路入口」の標識が。入口発見、この霧で厳しいかも知れないが…100円払って循環道路へ。今が盛りの紅葉も、展望台から見る景色も案の定、霧霧霧…

         花は盛りに
                 月はくまなきをみるものかは……

 口之津港に向かうR389はそれまでの天候とはうって変わって晴天。口之津港でフェリーの確認をし、場内意整理のおじさんに原城跡までの道と時間を聞いて原城跡へ。過酷な圧政に流した涙と血にしばし思いを馳せた。時間があったので「原城文化センター」の「原城跡発掘出土品展示室」を参観。口之津港に戻ってフェリーで天草へ。長崎から熊本へ。

        原城跡  


  鬼港(だったと思うが)に上陸。R324・R389と「天草コレジオ館」目指してひた走る。その途中で見た畑の風景は初めて見る物だった。多分作物栽培に関する物だろうが。近くの人に尋ねられなかったのが残念。しかし、いったい何なんだろうか。教えて欲しい。
   
         謎の真ん中にある黄色の
                     ボールを付けたポール

        崎津天主堂

 天草コレジオ館に「グーテンベルクの印刷機」の複製があり、それを一度見たかった。日本にもたらされたこの印刷機で出版されたのが一般的に「天草本」と総称される「伊曾保物語」や「平家物語」など織豊時代に出版された本。書誌学的に興味深い代物。前々からどんな印刷機なのか興味があり、館員の方に印刷の仕方を実演していただき好奇心が十分満たされた。コレジオ館を出たのが5時過ぎ。さてこの後どうしようかと思案、天草五橋の一つを見てみることに。R324をひた走り天草五橋の第一橋に着いたときには日はとっぷりと暮れてしまった。三角築港記念館の駐車場で一休みしながらこれからの予定を。R57からR3へ出て少しでも鹿児島に近づこう、疲れたら途中の道の駅で車中泊をと決め出発。「たのうら」「みなまた」と道の駅をスルーして走行。「阿久根」まで来て流石に疲れが。しかし「阿久根」は車中泊には? 11時をまわり薩摩川内でとうとうダウン。この先道の駅は相当離れているのでビジネスホテルを探すことに。

        闇に浮かぶ天草五橋の一つ