やまさんのエンジョイ生活 Ver.2

趣味の登山、映画鑑賞、読書を日記風に紹介してます。

読書2019その1

2019-01-12 | 読書

12月30日(土)          「AIある家族生活」(星野 伸一著)

    「限界集落株式会社」が良かったので読んでみたくなった!

 NHKでドラマ化したベストセラー『限界集落株式会社』の著者が描く! すこし未来の横浜を舞台にした新・家族小説

 わたしの名前は恵。二十歳。プーさん―健司さんの家で働いている。横浜に住んでいるプーさんの家族は五人。おばあちゃんのマサさん、おじいちゃんの蔵弘さん、お姉ちゃんの瑠璃と、弟の浩がいる。わたしはみんなと仲良しで、とっても幸せ。そして、拾ってくれたプーさんのことが、大好き。そんなに器用じゃないけれど、そんなに可愛くないけれど、わたしはこの家族をアイしている…心から、本当に。けれども、あんな事件が起きてしまって―。


1月3日(木)          「名もなき王国」(倉数 茂著)

    倉数茂なる作家を初めて知る!

 売れない小説家の私が若手作家の集まりで出会った、聡明な青年・澤田瞬。彼の伯母が、敬愛する幻想小説家・沢渡晶だと知った私は、瞬の数奇な人生と、伯母が隠遁していた古い屋敷を巡る不可思議な物語に魅了されていく。なぜ、この物語は語られるのか。謎が明かされるラスト8ページで、世界は一変する。深い感動が胸を打つ、至高の“愛”の物語。

 紹介文にある通り、「物語」という魔物に取り憑かれた人間による痛切な「愛」の喪失と創造の物語!

 

1月6日(日)          「流砂」(黒井 千次著)

    <転向を扱った父と子の老老小説>(朝日新聞12/15 評:佐伯一麦)

         父は何者だったのか?  老いと記憶を巡る小説の冒険。自伝的長編小説。

 70代の息子と90代の父親。老いた息子は父の記した奇妙な報告書を見つけた。
それは戦前、思想検事だった父親が、「思想犯の保護を巡って」自己の所信を開陳した報告書だった。
息子は父の過去にあえて向き合い、己の来し方の輪郭を確かめようとしはじめる……。


1月7日(月)          「日々是好日」(森下 典子著)

       映画化されたちらし

 お茶を習い始めて二十五年。就職につまずき、いつも不安で自分の居場所を探し続けた日々。失恋、父の死という悲しみのなかで、気がつけば、そばに「お茶」があった。がんじがらめの決まりごとの向こうに、やがて見えてきた自由。「ここにいるだけでよい」という心の安息。雨が匂う、雨の一粒一粒が聴こえる…季節を五感で味わう歓びとともに、「いま、生きている!」その感動を鮮やかに綴る。


1月10日(木)          「終わりの感覚」(ジュリアン・バーンズ著)

    映画「ベロニカとの記憶」(12/27レンタルで見た)の原作

 穏やかな引退生活を送る男のもとに、見知らぬ弁護士から手紙が届く。日記と500ポンドをあなたに遺した女性がいると。記憶をたどるうち、その人が学生時代の恋人ベロニカの母親だったことを思い出す。託されたのは、高校時代の親友でケンブリッジ在学中に自殺したエイドリアンの日記。別れたあとベロニカは、彼の恋人となっていた。だがなぜ、その日記が母親のところに?-ウィットあふれる優美な文章。衝撃的エンディング。記憶と時間をめぐるサスペンスフルな中篇小説。2011年度ブッカー賞受賞作。

 


1月14日(月)          「ある日失わずにすむもの」(乙川 優三郎著)

  

   遠からず世界を襲うかもしれない不幸。そのとき、人々はどのように旅立ち、何を失うことになるのか。ようやく築いた生活とジャズの夢を奪われるマーキス(アメリカ)。大切な人生の仲間と自負を失うワイン農家のホセ(スペイン)。銃をとり、人買いの手から娼婦の妹を守るマルコ(フィリピン)。北米、ヨーロッパ、アジア、日本を舞台に、市井の人々の決断と残懐を丹念に描く、珠玉の12篇。


1月12日(土)          「二十五年後の読書」(乙川 優三郎著)

     *1も読まねば

  著者の原点と歳月を刻む記念碑的長篇。時に人は過ぎ去った日々から思いもかけない喜びを受け取ることがある。だからだろうか、響子は新たな世界へ繰り出し、追い求めた。完璧に美しい小説と馴れ合いでない書評を、カクテルのコンペティション、数十年来のパートナーとの休らいを。『この地上において私たちを満足させるもの』*1 (12月刊)と対をなす長篇小説。

 様々な作家が登場する夢の一幕が興味深い(p168)

 あるときは夏目が「漱石論」を手に大きな欠伸をし、川端がわけもなく目を剥き、太宰がふてくされるそばで遠藤と三浦がにやにやしている。司馬に噛みついている山本に向って、そんなことより俺がどこにいるのかはっきりさせてくれ、と泥酔した野坂がつっかかり、私の膝よ、極楽でしょう、と宇野が答える。ふくれっつらの尾崎が「雨やどり」を読み耽り、となりで向田が「人生劇場」の会話を直している。文学などそっちのけで脱走を企む壇と水上を背もたれにして、吉行と安岡が女流の着物の下を値踏みしていると、有吉が芝木と宮尾の間に割り込んできて、なんで私を見ないのよと怒り出し、俺なんか開高に山椒魚を釣られちゃったよ、と褞袍の井伏が加わり、まあまあ、みなさん、俗念は措いて愉しくやりましょう、ぼくらも歴史になっちゃったんだから、と吉村が宥める。








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