辛口KOJIの 「キリリ」 といこう!!

HIV陽性者の家族と友人の会1st.geocities.yahoo.co.jp/gl/base_kobe

神戸イニシアティブ

2008年05月27日 | エイズの活動
神戸で開催されていたG8環境大臣サミット会合が閉幕した。環境問題は、地球温暖化問題防止の問題が最大の焦点なんだけれど、かななかまとまらないのが現状かなと思う。今朝の神戸の新聞報道は、この話題が中心だけど、これがあって愛ダホKOBEやプライドマーチの取材が少なかったのは私にとっては残念。

つまり、世間では、性的少数者の人権よりも地球規模で深刻化する環境問題が大事ということ。当然といえば当然なんだけれど、それでも残念。(日本の性的少数者の活動は、このあたりの現実を見据えてどう訴えるかが今後の課題だと思う)

先進国と途上国との関係、そして、各国間の対立が見える。ただ、テレビ等で北極の氷河の崩落や海面上昇で沈む国、海水が陸地100kmも侵食して作物ができないという厳しい現実を突きつけられると、何とかならないものかと思う。

環境問題は、可視化が可能な問題で、そういう意味では、エイズ問題の方が難しい。アフリカの悲惨なエイズの実態を可視化すればするほど、日本のエイズの無関心が進む可能性を帯びているため、日本の啓発は難しい。

ところで、今回の神戸での会合は、7月の洞爺湖サミットに課題を残した形になったけれど、途上国各国が、協力姿勢で歩み寄りが見られたと言われている。つまり、ここは、先進各国がどう歩み寄るかが大事なのだけど、アメリカは、相変わらず自らの利益にこだわっている模様。

こんな国が、世界のリーダーかと思うと情けなくなるのは私だけではないと思う。

長期目標(2050年)が設定されても、そのプロセスが全く示されないのなら、実効性が問われるのは当然で、日本では、「社会的コストの問題」と産業界は慎重な姿勢を崩さないという。

つまり、これもアメリカと同じ論理。厳しい言い方をすれば、「子ども、孫の世代の危機より自分たちの利益の確保」という訳だ。これではとうてい納得できない。

そんな中で、「G8サミットNGOフォーラム」で温暖化問題を担当する大林ミカさんは、「今回の会合は、『四分の一歩』前進に過ぎず、まだまだ道のりは遠い。サミットとその先進国の合意に向け、日本政府は大胆な行動をすべきだと」日本政府に注文をつけている。

全くその通りで、日本のNGOとして、どんどん厳しい意見を出して欲しい。

実は、私も彼女の活動を応援している一人で、去年6月に台湾台北市で開催された台日市民論壇でご一緒させて頂いた。私は、ぷれいす東京の生島さんとともに、エイズの分科会にスピーカーとして招聘されたのだけれど、彼女は、環境問題のスピーカーとして招聘されご一緒させて頂いた。

最終日にも台北市内の屋台で、台湾の学生とともにB級グルメ、ビールを味わいながら大いに環境問題、エイズ問題を語り合った。そんな彼女の活躍を神戸で目の当たりにして、私も嬉しく思うとともに頑張らなければと思う。

台湾でのフォーラムに招聘された約30人は、日本の各分野NGOの代表に相応しい方々で、私には、大いに刺激になった。4日間をともにして特に夜の自由時間を活用して意見交換ができ、世界が抱えている困難な問題を共有できたことは、大きな意義があったと思う。

明日から、アフリカ開発会議が横浜で開催されるけれど、ここでも多くのNGOつながりの知人が活躍することになる。

アフリカと言えば、エイズが深刻。その解決に向けて日本の役割は極めて重要だ。

しかし、2000年の沖縄でのサミットの際に、日本のイニシアティブによって新設された、「世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)」だが、「肝心の日本の拠出がはっきりしない」と新聞は伝える。

福田首相は、先進国中最後に、5.6億ドルの拠出を『当面』約束するというけれど、期限を示さなかったのは、先進国中日本だけ。理由は、補正予算でやりくりするため確約できないのだ。なんという情けない話。

道路にこだわる議員連中がいる中で、世界で多くの感染症によって奪われる命がある。

今夜は、7月に予定されている神戸市エイズ月間のエイズフェスタ2008の実行委員会なんだけど、今回の講演は、わが師サンケイ新聞編集委員の宮田一雄を招く。神戸での講演の直前に開催される洞爺湖サミットでの取材の中で話し合われるホットな課題を織り交ぜて話をまとめてくれる予定。

7月26日(土)は、ぜひ、神戸にお越し下さい。

活躍する多くの他分野のNGOの仲間を見て、私も神戸にこだわった、神戸からの地域に根ざしたエイズの発信を続けたいと改めて思う。

最新の画像もっと見る