熊じぃの戯言

感じるままに、どのジャンルの話にも頭を突っ込んで書いています。

熟成した広島の3-6-1   ⇒⇒⇒   3バックの応用マニアル

2013-10-08 17:18:40 | Jリーグ

広島の3バックシステムの中身の解説がYahoo!のサイトにありましたので、参考までに貼っておきます。


かなりの時間を掛けて熟成させたシステムです。しかも高い個人レベルにより維持されているわけで、大分のように毎試合メンバーが変わってしまうのはあまり効果が生まれていないようですね。ただ、3バックを嫌がるチームがありかなりてこずっているのも見うけます。





----/   yahooより  ココ


 <Jリーグ>広島を首位に押し上げた「3-6-1の可変システム」 

THE PAGE 10月8日(火)13時33分配信







[図]キックオフ時のフォーメーション

 3連勝をマークしたサンフレッチェ広島が勝ち点「53」で横浜F・マリノスに並び、残り6節の時点で得失点差で上回って首位に立った。勝ち点2差の3位で逆転を狙うのは浦和レッズ。昨年の同時期もサンフレッチェが首位、レッズが3位につけていて、そのままフィニッシュしている。







[図]マイボール時のフォーメーション

Jリーグを席巻する「可変システム」

 レッズとサンフレッチェの2年連続しての優勝争いを分析する時、両チームのシステムの問題、つまりサンフレッチェを「本家」とする独自の「3‐6‐1」を抜きには語れない。
 選手の配置そのものは、決して珍しくはない。しかし、サンフレッチェとレッズの場合は、キックオフ時の「3‐6‐1」を基本としてマイボール時に「4‐1‐5」へ、相手ボール時には「5‐4‐1」へと変化を遂げる点で世界でも稀有となる。
 いまでは「可変システム」という呼称とともに、日本でもすっかりお馴染みになったスタイルが、なぜJ1戦線を席巻しているのか。
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[図]相手ボール時のフォーメーション

「可変システム」とは

 自在にフォーメーションを変化させる「可変システム」を、首位サンフレッチェを例に簡単に説明するとこうだ。

 マイボールになるとダブルボランチの一人、森崎和幸が最終ラインに下がる。センターバックの千葉和彦とともに攻撃のビルドアップ役を担うためだ。
 同時にワントップの佐藤寿人の左右に高萩洋次郎と石原直樹のダブルシャドーが並び、さらに清水航平とミキッチの左右のサイドハーフがウイングの位置に張って5トップとなる。
 相手ボールとなると、3バックと左右のサイドハーフを合わせた5人が最終ラインを形成。ダブルボランチとダブルシャドーを加えた9人による強固なブロックで、相手が攻め込むスペースを消し去る。
 異なる2つのチームがオートマティックにピッチ上に現れる、と表現した方が分かりやすいだろう。
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「4‐1‐5」がもたらすメリット

 それでは、マイボール時の「4‐1‐5」がもたらすメリットとは何なのか。元日本代表MFで、現在は解説者を務める水沼貴史氏はこう指摘する。

 「前線に選手が5人もいるわけだから、必然的にタテパスが入るルートが多くなる。5人のうちの誰かがボールを受けに下がってくる。あるいは、相手がタテパスの入るコースを消そうとする。どちらの場合でもスペースが生じて、ワイドに張る左右の選手が生きてくる。守る側としてはブロックを作りづらい上、選手のポジション配置に隙間があれば、そこをどんどん狙われる悪循環に陥ってしまう」

 加えて、「4」の左右はクロスを供給するサイドバックではなく、相手のペナルティーエリア付近までどんどん攻め上がって攻撃に厚みを持たせ、ときにはミドルシュートも放つMF的な仕事を求められる。
 つまり、「4‐1‐5」がときには「2‐3‐5」にも変化を遂げ、相手が守備を受け持つゾーンで次から次へと数的優位な状況を作り出していくわけだ。



波状攻撃を食い止めるには

 ならば、サンフレッチェやレッズの波状攻撃を食い止めるにはどうしたらいいのか。

 「マンツーマンディフェンスで守るのが手っ取り早いとなるんだけど、そうなれば自分たちのスタイルを変えることになる。上手くいかないときの方が多いし、そうなるとストレスもたまってくる」
 水沼氏が指摘するように、今年に入ってからは対戦相手がシステムをあえて「3‐6‐1」に変更。まるで鏡映しのようにマンツーマンでマッチアップする状況をつくり、サンフレッチェやレッズの長所を消し去る戦法で臨むケースが増えてきた。

 名古屋グランパス、柏レイソル、FC東京、川崎フロンターレ、そしてヴァンフォーレ甲府。しかし、いずれも結果を伴わないことが多く、両チームが上位をキープする理由のひとつになっている。
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相手チームも嫌がる「4‐1‐5」

 森崎和も相手チームが「4‐1‐5」を嫌がっていると実感している。
 「味方の選手同士の距離がすごく近くなるので、攻撃時は相手をどんどん押し込める。その意味では、相手はボールの取りどころがないと思います」
 相手ボール時の「5‐4‐1」のもとで形成される、9人による守備ブロックをいかに対戦チームが攻めあぐねるかは、あらためて説明するまでもないだろう。
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森崎和の閃きによって生まれた「可変システム」

 独自の「可変システム」が産声を上げたのは2008年。きっかけは森崎和の閃きだった。
 「当時はワンボランチの3‐5‐2でしたけど、攻撃の起点になっていたリベロのストヤノフに対して、相手のFWがマンマーク気味でついてきたんです。そうした状況下で僕が最終ラインに下がれば、ちょっとでもストヤノフへのマークが分散するかと思って」

 就任3年目を迎えていたミハイロ・ペドロヴィッチ監督も森崎和のアイデアに賛同し、さらに指揮官自身も前線を佐藤のワントップとし、背後に2人の攻撃的MFを並べることを決断。試行錯誤が繰り返される中で「可変システム」が熟成され、相手チームの脅威となっていった。



森保監督も前任者を踏襲

 昨年から指揮を執るOBの森保一監督は、前任者のスタイルを踏襲。その上で相手ボール時に自陣深くに引くだけでなく、高い位置から素早くアプローチする積極的な守備も併用した。
 結果としてリーグ2位の63得点と攻撃力を維持し、同じく2番目に少ない34失点と守備力を向上させたことが、悲願の初タイトル獲得につながった。

 今年8月中旬からは、5試合連続で白星から遠ざかるエアポケットに陥った。森保政権下で初めてとなる連敗も喫したサンフレッチェはいかにして立ち直り、再奪首に成功したのか。

 「調子が悪い時期でも立ち戻ることができる場所、自分たちのサッカーというのがあれば、迷うことなくプレーができる。ぶれているチームは、やっぱり結果が出ていないので」
 森崎和は6年間の軌跡が拠りどころになったと強調する一方で、苦笑いしながら「メリットはたくさんありますけど、実はそれだけではないんです」と打ち明ける。
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「可変システム」のデメリットとは

 死角がないように映る「可変システム」のデメリットとは、その独自性ゆえにマスターするまでに多大なる時間を必要とする点にある。前出の水沼氏が指摘する。

 「選手の相互理解とコンビネーションが最も重要になるので、どうしても同じメンバー構成になる。代役の利かない選手が多くなる中で、けが人や出場停止の選手が出た時にどう対処するか。システムのデメリットというよりは、チームを作り上げていく上でのトレーニングにおけるデメリットと言えるかもしれない」
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代表チームへの導入は難しい

 昨年から指揮を執るレッズで「可変システム」を伝授しているペドロヴィッチ監督が、こんな言葉を残したことがある。今年5月ごろのことだ。
「サンフレッチェで数年もの時間を要したことが、レッズでは1年とちょっとで浸透しつつある」

 レッズの選手個々の能力は高いと強調した場面だったが、コメントからは毎日指導できるクラブチームだからこそ実践可能なシステムという側面も伝わってくる。
 言い換えれば、年間の活動日数が70日前後となる代表チームへ導入するのは極めて難しいということになる。実際、佐藤はこんな見解を示してくれた。
 「最近の代表を見ていると、前のほうはそれっぽく(可変に)なっているときがあるけど、ボランチが最終ラインに下がる形などはすぐには難しいという感じですね」



キーマンはダブルボランチ

 キーマンはダブルボランチの一人。サンフレッチェで言えば森崎和、レッズなら阿部勇樹となる。ゲームの流れを的確に読み、ボールキープ力と展開力とに長けていなければならない。

 ともに32歳のベテランだが、チーム内に代役はいない。コンディションの維持と警告数などにも神経を割かねばならない。サンフレッチェ出身で、現在はレッズでプレーするDF槙野智章もこう言う。
 「賢さも必要なポジション。一番大変だと思う」
 3バックの面々は強さ、高さだけでなく足元の高い技術も兼ね備え、両ワイドはタッチライン際で上下動を繰り返すための無尽蔵のスタミナがなければ務まらない。
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特殊な能力を求めらる

 ワントップはポストプレーをこなし、ダブルシャドーを含めた3人で前線における変幻自在なコンビネーションも構築しなければならない。ゴールキーパーは最後尾からショートパスの供給役も務める。

 ピッチ上の選手それぞれが、特殊な能力を求められているわけだ。その上で、2つの布陣を迅速かつスムーズに切り替えるための高度な判断力を共有して、初めて機能するシステムとなる。
 ゆえに試合のたびに集合と解散を繰り返す代表チームでは、時間的な制約があって消化しきれないだろう。それ以前に、選手選考の段階から「可変システム」ありきの独自の基準が必要となるだろう。
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 話がややそれてしまったが、19日の次節では2位のマリノスのホーム、日産スタジアムに乗り込んでの大一番が待っている。勝ち点3を手にした方が頂点へ大きく近づくだけに、相手選手へリスペクトの念を抱くことをポリシーとする佐藤も、さすがに武者震いを隠しきれない。

 「相手がまだホームで負けていないというのも、モチベーションを上げますよね。(中澤)佑二さんと(栗原)勇蔵という素晴らしいDFの壁を破り、攻守両面で素晴らしい活躍をしている俊さん(中村俊輔)も抑え、なおかつ上回らなきゃいけない。そう考えただけでワクワクしてきますね(笑)」


ユースチームにも「可変システム」を導入

 育成型クラブを謳うサンフレッチェは、傘下のユースチームをトップチームと同じシステムのもとで常にプレーさせてきた。チームを背負う金の卵たちを、スムーズに昇格させるためだ。
 いま現在はもちろん「可変システム」が取り入れられ、ダブルシャドーの一角を担うと期待されるルーキー、19歳のMF野津田岳人が早くも4ゴールをあげる活躍を見せている。

 ヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)、鹿島アントラーズ、横浜F・マリノスに続く史上4チーム目のJ1連覇がサンフレッチェの短期的な目標ならば、中・長期的なそれとなる「育成」と「継続」においては、独自の「可変システム」を触媒としてすでに確固たる軌跡が刻まれつつある。
(文責・藤江直人/論スポ、アスリートジャーナル)




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1 コメント

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Unknown (TylerMerry)
2019-04-22 06:57:45

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