やど借り生活

今日よりちょっぴり大きな殻を明日は背負えるようになりたいものです。

磯崎新のあこがれ

2008-09-28 | 朝日新聞訂正記事
読書欄掲載の訂正記事。

建築家磯崎新があこがれた書画船の生活。
その船の主が董其昌。
人名のあやまり。
中国系に弱い

ただ、今回の訂正記事は「訂正」とある。
上のリンクにあるように、人名の誤りの場合は「おわび」とする例があるようだ。
今回の「訂正」から判断すると、磯崎さん自身が投稿文中で間違えた可能性もある。

書画船が良くわからないが、文脈から、船に書画の類を載せて、これを眺めながらゆったりと長江の流れに身を任せる生活と察せられる。

石井苗子は精神カウンセラー

2008-09-27 | 朝日新聞訂正記事
be on Saturday Business 「逆風満帆」 内掲載の訂正記事。

ジャーナリスト吉井妙子の手になる記事。
元記事冒頭は研修医、石井苗子によるカウンセリングシーンからはじまる。
しかし、石井さんには医師の資格は無く、研修医とは言えなかった。

「精神カウンセラー」の資格は国家資格ではないようだ。
じゃあ他の団体が資格を認めているのかというと、そのあたりがどうもわからない。
スクールはあるようなので、通えば名乗れるようになる肩書きなのかもしれない。
極端な話、「今日から私は精神カウンセラー!」と名乗っても差し支えない様子だ。
それは、「今日から私は華道の家元!」と名乗るのに制限がない事に似ている。
華道なら下手な生け花にされた花が勿体無いくらいだが、精神カウンセラーで下手なカウンセリングをされては患者の精神が心配だ。
ヒビが入った人間の精神なんて、ちょっとはじくだけでぽっきりと折れて落ちるからね。

医者かそうでないかは大きな問題だ。
石井さん自身は掲載前のゲラを確認しなかったのだろうか。
精神カウンセリングする人は細かいところに気が回る人じゃないとマズイと思うのだか。
カウンセリングには、論理的な解析の出来る注意深い冷静な精神が必要と思う。
「自分も傷ついたことがあるから、あなたの気持ちも良くわかる」なんて大雑把な感情に任せてカウンセリングされてもねぇ…。
いえ、石井さんのカウンセリングがそうかどうかわからないのだが。
心配だ。

訂正記事にある友人とは向井亜紀のこと。
「医者はどうしても患者に対して上からの目線になる。彼女がスキャンダルに巻き込まれたのは無防備だったから。でも、無防備な医者というのは患者にとっては親しみやすい。何より患者になったことのある医師は患者と同じ目線で語れる」
と、セリフ部分で述べている。
これ、向井さん自身が本当にしゃべったセリフなのだろうか?

実はこのセリフ、オチに向かって最後の盛り上げをしたい最終段落の一つ前にあるのだ。
向井さんが持つ医者に対する一般的な感想と石井さんに対する感情とをあちこち切り取って、吉井さんがこんなセリフに捏造…とは言いすぎならこんなセリフに再構成したのかもしれない。
勘ぐりすぎか?
いずれにしても、このセリフを書き上げた直後は吉井さん、気持ちよかったろうなぁ。

通常、塩は半透膜を通過しません

2008-09-21 | 朝日新聞訂正記事
be on Sunday Wonder in life 「築地おさかな図鑑」 内掲載の訂正記事。

元記事を書いた鍛冶記者は以前にも科学系の記事を書いた事もあるようだが、浸透圧を知らないらしい。
新連載の「築地おさかな図鑑」。
第1回目の連載で基本的な科学知識の欠如を露呈した。

訂正をうけた元記事では、実は水の移動のほかに塩の移動についても触れている。
「水は濃い塩水から薄い塩水に移動し、塩は逆に動いて、同じ濃さになろうとする。」
えぇ~、塩は移動しないでしょうよ。
さらに元記事では、風呂で指がふやけるのも淡水魚の体から塩分が抜けるのも浸透圧の原理によると勘違いしている文章が続く。
いやはや、話にならない。

すべてを訂正しようとすると全面改訂に近いようなことになる。
さすがに大新聞社記者としてそれは恥ずかしかったのだろうか、訂正は致命的な一文のみにとどまっている。

小中学生も読む朝日新聞だ。
きちんとした情報を伝えなければいけない。
インチキな科学知識を広めちゃいけない。

追記(2008.11.3)
塩は移動するというコメントをいただいたことがきっかけで元記事をもう一度見直しました。
すると、鍛冶記者は「浸透圧」という語を一切用いていませんでした。
なるほど浸透圧の原理に反する現象を説明するために、意図的に「浸透圧」の語の使用を避けたとも考えられ、とすれば鍛冶記者の筆力はなかなかのものであります。
私の勘違いに基づく本ブログの記載は的外れでした。

この勘違いはおそらく、同時期にまとめ読みした次の記事に引きずられたのだと思われます。
http://www.asahi.com/shimbun/nie/tamate/kiji/20080916.html

(負け惜しみを言わせてもらえれば、近い時期に発行した紙面で説明にずれがあるってのは、そもそも新聞としてダメでしょう。)

朝日新聞記者か青山千彰教授か

2008-09-18 | 朝日新聞訂正記事
生活面 「あなたの安心」 内掲載の訂正記事。

元記事によると、データは関西大学の青山千彰教授の分析によるものだそうだ。
そちらでの間違いの可能性はあるものの、前にもこの手の間違いをやらかしているので青山教授のミスというよりは、記者が5歳ほど数値を読み誤った可能性が大きいと思われる。

まあ、60~70歳という、いわゆる熟年登山家に事故が多いということはわかった。
実害は無いのかもしれないが、こういう細かいところに目が配れないような記者が朝日新聞には多い気がする。
他新聞社の状況がわからないので比較はできないが。