小さい時、秘密基地ごっこを
したことがある。
空き地や木の上とかに囲いを
作って銀玉鉄砲で応戦する、という
パターンで大体基地はすぐ
解体されるのが
オチなんだけど。
「電人ザボーガー(1974年ピープロ）」
のザボーガー基地もこれと似たような
物らしい。
主人公大門豊は秘密刑事。
父の大門博士が作ったオートバイに
変形するロボット電人ザボーガーを
操縦し父を殺した∑（シグマ）団を
壊滅させた。
しかし、
新たに魔神三ツ首率いる恐竜軍団
のメカアーミー(敵ロボット)が
ザボーガーを倒したため、
大門博士の親友でザボーガー基地を
設計した武田博士の手で、
同じく恐竜軍団と戦う松江健の
オートバイ、マシーン・バッハと
マシーン・ザボーガーとを合体させ
「ストロング・ザボーガー」として
ザボーガーを強化改造、恐竜軍団に
立ち向かう。
以後本作は
「電人ザボーガー対恐竜軍団シリーズ」
のタイトルになる。
いわゆる番組延長強化作ってことね。
恐竜軍団の本拠地は、大門達に早々に
発見されるが反撃に会って退散。
そして今度は恐竜軍団が
ザボーガー基地の所在を
突き止め、以後基地破壊を目指して
毎週攻撃を試みる。
ドラマ中、始めから
敵味方お互いの本拠地がわかっている
というのは珍しいパターンでは
ないだろうか。
大門達も恐竜軍団の本拠地を攻撃すれば
いいだろうに何故かそれはしない。
恐竜軍団は世界の６大陸を沈没させ、
かって沈んだ古代大陸を復活させ
帝国を作るという
壮大な目的があるのだが、
いつの間にか山奥の造成地に建つ
ザボーガー基地の破壊に
固執することになる。
いくらザボーガーに作戦を妨害される
とはいえ、そこまで固執しなくても。
世界征服を妨害されるっていっても
相手は２台のオートバイだし。
一度自分の本拠地を襲撃された
ことへの逆恨みか？
とにかく恐竜軍団は本来の目的を
忘れて執拗にザボーガー基地の
破壊を企てる。
これが秘密基地ごっこみたいな
印象を受ける理由である。
恐竜軍団は分析調査の結果
ザボーガー基地が
最新鋭の技術で作られており、
正面突破の攻撃では破壊不可能だと
いう結論を出す。
しかし
ザボーガー基地の見た目は
ザボーガーの顔と同じデザインで
とても最新鋭には見えないんだけど。
つか秘密基地にしては目立ちすぎるし。
普段地中に潜っているとはいえ
このデザインでは攻撃してくれと
言ってるようなものだ。
正面突破できないとわかると
恐竜軍団は次々と作戦を実行する。
毒ガスを通風孔から流す。
穴を掘って基地の真下に
爆弾をしかける。
地道な作戦だが
なんかセコい...。
最終的に基地内に潜入、司令室に
時限爆弾を仕掛けるという
しごく真っ当な方法で基地は
爆破される。
最初からそうすれば良かったのに。
やはり秘密基地は壊れる運命だ。
以下はザボーガー基地が破壊された
あとのお話。
基地を失ったがザボーガーは無事だ。
毎週ダメージをくらう
ザボーガー基地とは違い、
ストロングザボーガー自体は
敵からのダメージは基本ない。
ストロングザボーガーは
なかなか登場しないが、一度変形
したら敵のロボット(メカアーミー)を
(ブーメラン)
(パンチ)
(バズーカ)
ブーメラン、パンチ、バズーカの
３段攻撃で瞬殺する無敵のロボット
である。
この点は仮面ライダーのように
人間くさく立ち回る
∑団編の「ノーマル」ザボーガーと
違うところだ。
しかしザボーガーのエネルギー源である
ダイモニウムが無くなり、後１回しか
ストロングザボーガーになれない事が
わかる。
今までダイモニウムエネルギーを
補充しているシーンは観た記憶がない。
そもそもエネルギー源なんて
そんな設定最初からあったか？
ただ恐竜軍団はザボーガー対策で
基地を襲撃してダイモニウムを
破壊する目的はあったようだが。
ザボーガー基地のないのをいいことに
恐竜軍団は
６大陸沈没作戦を開始。
でも襲撃するのはなぜか
日本のコンビナート。
最後のメカアーミーとの戦いの前で
エネルギーを使い果たし作動停止する
ストロングザボーガー。
(大門豊のペースメーカー)
(ザボーガーの怒りの電流が作動)
しかし、ザボーガーの起動装置は
大門豊の体に埋め込まれた
ペースメーカーにシンクロして発生する
悪に対する「怒りの電流」であるため、
ダイモニウムがなくても動き出す。
車でいうと一時的にセルモーターで
動いているようなものか？
もうダイモニウム関係ない。
ストロングザボーガーは
敵の本拠地で恐竜軍団の
ボス魔神三ツ首と相撃ちになって
爆発、恐竜軍団は壊滅する。
さぞかし大門は悲しみにくれているかと
思ったが、「仕方がないさ」の一言で
片付けられる。
主役なのに。
秘密刑事として新たな使命に
挑んでいく。
「完」
ところで秘密刑事ってなんだ？
