zankurou日記

日記、仕事、読書感想、日常についての雑感を書いたブログです。

隆慶一郎作品 捨て童子松平忠輝を読んで

2011-06-19 23:45:07 | 読書
 捨て童子松平忠輝も大好きな隆作品の一つです。  松平忠輝は家康の7男で、生まれたときから鬼っ子として家康に嫌われたと記されていました。その点は二男の結城秀康と同様で、今とは時代が違うといっても幼少期の原体験が可哀そうだという気がします。  しかし、作品中の幼名辰千代はそんな暗さなど微塵もなく、底抜けの明るさが好きです。  凡人のどんな逆境も逆境と思わず、剣、弓、体術、笛などとくに習ったこと . . . 本文を読む

リーダーシップ 中野求馬「死ぬことと見つけたりから」について

2011-06-04 01:02:22 | 読書
 中野求馬とは、隆慶一郎氏の「死ぬことと見つけたり」に出てくる主人公斎藤杢之助の親友である。  斎藤杢之助が浪人として下から佐賀藩を支えるのに対し、中野求馬は家老の家柄として、殿様に諫言しながら忠義を尽くすために力を少しずつつけていく侍である。  中野求馬の父は、加判家老として先君に諫言し腹を切り、そのため求馬は一般藩士から徐々にステップを経て、昇進していくこととなった。  父と同じく「武士 . . . 本文を読む

「かくれさと苦界行」から気になった言葉

2011-05-21 16:37:53 | 読書
 私は、隆慶一郎氏の本が大好きである。 「吉原御免状」の続編である「かくれさと苦界行」に次のような言葉があった。  今から十数年前の大学生の頃に初めて読み、それから何度も読んでいるが深い言葉だと思い、書き留める。「かくれさと苦界行」新町の章から『又右衛門に職業に対する偏見はない。さまざまな生業の途があり、それに従うさまざまな人々がいる。それが世の中のありのままの姿であり、その道に格付けしようとする . . . 本文を読む

佐々淳行氏「彼らが日本を滅ぼす」を読んで

2011-05-14 20:45:48 | 読書
 この本は、実は2月中に読了していた。佐々氏の本は「わが上司 後藤田正晴」「重大事件に学ぶ「危機管理」」「平時の指揮官 有事の指揮官」などを読んでおり、歯に衣着せぬ論調が好きで本屋に並んでいるのを見てすぐに購入した。 書いてあることに一々納得した。 特に終章の「大事件・大事故は危機管理に不向きの内閣で起きる」は、予言者のような気さえした。 地震が起きたのは天災だとしても、その後の対応は人災にもなり . . . 本文を読む

司馬遼太郎「坂の上の雲秘話」から  2/2 (dutyと現在の民主党政権について)

2011-05-11 23:18:56 | 読書
 1から続き 現在の政界に目を向けると、大震災前には"菅下ろし"を与野党ともに叫び、2か月経った今再燃しつつある。まず、私は民主党には、節操がないと思う。震災前に民主党の一年生議員連中が造反するなどの事態は、党利、閥利、自己顕示欲など見苦しいにもほどがある。 小沢チルドレン(親分も)は、政局だけが目的で政策など二の次のように見えるからである。 民主党は、小泉チルドレンが大勢を占めていつつも、内閣支 . . . 本文を読む

司馬遼太郎「坂の上の雲秘話」から  1/2 (dutyとイギリス海軍について)

2011-05-11 21:49:39 | 読書
 今の私にとって現在のdutyは何だろう。これについて良く思うことがある。  うちの職場でも、東北に支援に行く人を募った。私も手を挙げたかったが、手持ちの仕事に追われ時間が取れない。それならば私にできる仕事=私のduty workにベストを尽くすこと=支援に向かう同僚を後方から支援できるのではないかと考えたのである。 ここでdutyを出したのは以前に読んだ「司馬遼太郎が語る日本の 『坂の上の雲』秘 . . . 本文を読む