今日は1時過ぎ頃に眠っただろうか。途中目が覚めたので3時頃だと思って時計を見たら4時半過ぎだった。その後また眠って7時半に起床した。
朝食をとってまた横になっているとあっという間に時間が過ぎて10時近くになったので、慌てて散歩に出かけた。風が少し強いが心地よい。ざざっと木々の梢を揺らして一瞬私にまとわりつき通り過ぎていく。二十歳に満たないとき、こんなときは手足の先が空気に溶け込んでいき、身体と心が遠い異国、遠い空間、遠い時間に連れ去られていくような感覚になったものだった。そんな感覚が消え去り、地面にやっとしがみついているような状態になったのは何時の頃からだったろうか。若い頃は死は青く透き通った若い女性で、甘い声と白く長い指で私を招いていた。ところが歳をとった今、死は数百歳を超える深い皺に覆われた老婆で、嗄れた声と骸骨のような手で私を地中に引きずり込もうとしている。
ふとそんなことを思う余裕が出来たのは、少しは心の病気が良くなってきているためだろうか。そう願いたい。そしてこれ以上逃避せずに、引越しの荷造りの続きをせねば。